近年は急速にグローバル化が進み、将来的には語学を活かしてグローバルな環境で働きたいと考えているSEが増えていますね。
しかしながら、明確なプランを具体的にイメージできている人は少ないです。
- 「語学を活かせるSEの仕事て、具体的にどんな選択肢があるの?」
- 「グローバルな環境で働くためには、まず何をすれば良いの?」
- 「外資系やグローバル日系企業、どっちを目指した方が良いの?」
海外勤務や英語を使った業務経験がない人が、英語を活かして転職する現実的な方法は、海外に展開している日系企業に勤めることです。最近は資金力がない中小やベンチャー企業も、海外に開発拠点を設けているので、SE職ならば意外と楽に実現できます。
ここでは、英語を活かしたい、海外で働きたい人のために
- 英語が活かせる4つの転職先!
- 英語を使う仕事の具体的な業務内容!
- 英語力を活かした仕事に転職できるエージェント!
私が海外勤務を実現した体験談についても簡単に紹介しているので、興味がある方は参考にしてみてください。
▼▼初めての海外勤務を実現するために利用したい転職サイト▼▼
海外勤務を目指したい人にお勧めなのは、外資系に強い「JAC」です。イギリスに本社があり、ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリア、東南アジアなどのグローバル企業を多数扱っています。
個人的に1番のお勧めは「マイナビ」です。過去にマイナビを利用して「海外勤務」と「海外出張」できる企業に転職できたからです。20代、第二新卒者向けですが、「グローバルに海外展開している日系企業」も多数扱います。
語学に自信がない人はこちらの記事を参考にしてください。日常会話レベルの英語力なら3ヶ月で習得でき、6ヶ月もあれば自分の意見をスラスラと伝えられる方法を紹介しています。
記事の内容を簡単に知りたい
SEで英語が活かせる4つの転職先は?

SEで英語を活かせる仕事、もしくは将来的に海外で働く仕事に就くためには、大きく分けて次の4つの選択肢があります。
- 海外に開発拠点を持つ日系企業で働く
- 日本国内の外資系IT企業で働く
- 日本国内のグローバル企業で働く
- 現地の海外企業に直接採用されて働く
それぞれの特徴やメリットやデメリットについて紹介します。
転職先1:海外に開発拠点を持つ日系企業で働く
- 入社時点で、高い語学力を必要としないこと
- 中小やベンチャー企業など、海外に開発拠点を持つ企業が増えている
- 海外勤務する際には、ビザ取得など現地のサポートが充実している
多くのSEにとってこれが1番現実的な方法です。
デメリットは、外国人スタッフの日本語教育に力を入れる企業が多いことですね。
私はこの方法で海外勤務を実現しました。不満を感じたのは、外国人スタッフは皆業務の一貫で日本語を勉強するので、強い意志がないと英語を話す機会はないです。
ただ、海外勤務やグローバル企業を目指す最初のステップとしては1番理想ですよね。入社時点で高い英語力を必要としないが、業務で語学力を活かすチャンスが必ずあるからです。
業務で英語の経験がない人は、この方法を1番最初に検討してみましょう。
転職先2:日本国内の外資系IT企業で働く
- 上司や同僚が外国人であれば、英語を使う機会がある
- 欧米型の働き方を学ぶことができる
- 機会があれば、本社がある国に海外出張できる
- 退職金がない分、日本企業と比較して給与が高い
これらが一般的に言われる外資系の特徴です。しかし、外資系といっても、アメリカ、ヨーロッパ、オーストラリア、アジアなどピンからキリまでありますよね。
英語を使う業務に携われるかは入社する企業次第です。
外資系によっては、同僚も上司も日本人、クライアントも日本企業となると、英語を使う機会はないですね。入社前に働く環境や業務内容について、確認してから企業を選択しましょう。
転職先3:日本国内のグローバル企業に転職する
- 社内公用語が英語なので、確実に英語が上達できる
- 様々な国から外国人スタッフが集まり、国際色豊かな現場で働ける
- 給与体系は、成果報酬型で給与水準が高い
日本企業でも、グローバル化の波に乗る企業が増えています。
代表的なのは、ファーストリテイリング(ユニクロ)と楽天です。両社とも海外戦略を打ち出し、社内の公用語を英語に変えました。公用語を英語にした理由は、海外の売り上げを増やすために、優秀な外国人スタッフを採用するためです。
ユニクロの募集要項の年収レンジは550〜1500万円。楽天の平均年収は666万円です。どちらも、IT業界の平均年収よりも高いですね。
ユニクロと楽天の求人は、「社内転職ナビ」という転職エージェントで紹介しています。
公式サイト:顧客常駐はもう嫌だ!社内SEへ転職するなら【社内SE転職ナビ】
転職先4:現地の海外企業に直接応募する
直接現地の外国企業で働く方法もあります。
ただし、この方法はあまり一般的ではないし難易度もかなり高いです。海外経験や業務で英語を使ったことがない人には、ハードルが高いのは間違いありません。
採用する側も、言語の壁を超えた高い技術スキルがあるか、日系企業と取引を行ない日本人SEを求めているなど、特別な理由がなければ採用してくれないですね。
採用面接を受けるために現地に渡航したり、ビザ取得や住居を自分で用意する必要もあります。
以上が、英語を活かして働く4つの選択肢になります。
ここから先は、海外で英語を使う業務で、どのような仕事や求人があるのか見ていきましょう。
仕事で英語を使うSEの業務内容とは?

英語を使う仕事を具体的にイメージするのは難しいですよね。
ここでは、実際にどのような求人があるのか具体例をみてみましょう。
求人は、マイナビITの公開求人の検索結果にヒットした求人を紹介しています。職種に「SE、システムエンジニア」、勤務地に「海外」でフィルターすると、次の案件がヒットします。
例1:ERPパッケージ導入(香港)、年収500万円〜

- 香港は海外に進出する日系企業に対しERPパッケージによるシステムソリューションを提供しており、アジアを中心にグローバルに活躍できる、今後のビジネス拡大を担う方を募集します
- 多様なバックグラウンド(言語・文化)を持った社員との仕事です
年収は500万円以上なのでハイクラスの求人ですね。
ERPパッケージ(統合基幹業務システム)とは、受注・生産・出荷管理のほか、会計・財務・給与・人事を含んだ企業の基幹業務すべてを統合するシステムの総称です。ERPパッケージを企業に導入することで、効率的な企業活動を可能にします。
ERPが普及している背景は、経済のグローバル化が進み国境を超えた部署の管理が必要になったからです。
そのため、ERPパッケージを購入するクライアントは、グローバルに展開し生産管理システムを導入している企業が多いです。クライアントは多国籍企業なので、グローバルな環境で働けるSEを大量に募集しています。
例2:半導体製造ラインの工程管理システム、テストシステムの開発(海外)

- 半導体製造ラインの工程管理システム、トレーサビリティ、テストシステムの構築とメンテナンス
- 海外と英語でやり取りできる英語力がある。
- 生産ラインを管理するシステム構築に携わった経験がある。
日本の製造業は、人件費が安い海外に開発や製造拠点を移しています。そのため、海外に進出している日系企業向けに、システムを開発するIT企業も海外に拠点を移しています。
私が現在勤めている企業も、海外に進出している製造業向けに生産管理のシステムを開発しています。そして、そのシステムを開発するのも海外の開発拠点です。
例3:ITエンジニア(東京、大阪、海外)

- スマートフォンアプリの独自開発及び大手クライアントのシステム開発などをお任せいたします。研究開発、受託開発、異分野との事業連携など、様々なキャリアを描くことが可能です。
- Android、iOSでのアプリケーション開発
- ウェアラブルOS及びデバイスの開発研究(自社製品 miramaなど)
近年は、労働力を求めて海外に開発拠点を持つ中小やベンチャー企業が増えていますね。
その理由は、日本ではSEを目指す若者が減り、深刻な人材不足を抱えているからです。2030年には59万人のエンジニアが不足すると言われています。
人件費を抑える以外にも、最近では人材確保を目的に海外に進出する企業も増えました。開発拠点だけではなく、最新技術の研究拠点としても期待されています。
海外関連の転職なら非公開求人
- 案件をオープンにして、競合他社に採用事情を知られたくない
- 応募者の殺到を避け、人事部の採用の負担を減らしたい(海外求人は人気がある)
- 応募者の質を担保したいため(興味本位で応募して欲しくない)
上記で紹介した海外案件は、全て転職エージェントの公開求人です。海外関連の転職を目指すのであれば、非公開求人を利用しましょう。
海外関連は応募者から人気が高いので、ほとんどが非公開に設定されているからです。
転職エージェント経由だと、語学力やスキルを考慮した上で案件を紹介してくれるので高い確率で企業とマッチングできます。
▼▼日本市場は深刻な人材不足で短期雇用の時給が高騰しています▼▼

深刻な人材不足は、ITエンジニアも例外ではありません。
- 「17万人」のSEが不足しているが、2030年には「57万人」になる(経済産業省)
- 全業界の転職求人倍率は「2.36倍」、IT業界は「6.15倍」(DODA)
- 派遣SEの月給が「48万円」を超えるほど、給与が高騰している(派遣会社)
参考:IT業界のSEは過去最大の売り手市場|簡単に年収アップが実現できる
私たちSEは好条件で企業に転職できます。
ただし、この状況はいつまで続くかは誰にもわかりません。IT企業は人材不足を解消するために、外国人SEを大量に採用しています。日本政府は労働者不足を理由に、移民を受け入れる準備を進めています。
目的別に英語力を活かせる転職エージェント2選

海外案件や英語を活かせる仕事に転職したい人は、次の2つの転職エージェントを利用しましょう。
その1:外資系企業に転職するなら「JAC」

日本国内にある外資系企業を目指すのであれば、JACリクルートメントがお勧めです。
JACは、外資系求人に強い転職エージェントだからです。イギリスに本社があり、ヨーロッパ、東南アジアの外資系企業の案件を多数扱っています。また、外資系専門なので、英文履歴書の添削や英語の面接対応など、語学力を活かして働きたい人のためにサポートを行っています。
アジア諸国へ拠点を広げて25年、現在は700名のコンサルタントが在籍しています。
アジアでの知名度は1番ですが、日本法人のJAC Recruitment Japanは業界3位です。
会員登録をしておくと、外資系に関する情報を定期的に流してくれるので情報収集にも役立ちますよ。私は、JACを利用して転職したことはないですが、英文の履歴書の添削だけお願いしてもらったことがあります。
JACへの会員登録はここから可能です。
公式サイト:外資系への転職はJAC Recruitment
その2:日系企業に転職するなら「マイナビ」

初めて海外勤務を目指すのであれば、海外に事業展開している日系企業に転職するのが1番現実的な方法です。
マイナビITは、IT業界に特化した業界最大手の転職サイトで求人数が多いのが特徴です。勤務地を海外に設定すると、公開求人で34件、非公開求人で294件がヒットします。
人生初の海外勤務を実現できたのはマイナビなので、個人的には1番のおすすめです。
参考:マイナビIT AGENT の悪い評判|第二新卒、20代向けで海外案件も多数
公式サイト:IT業界の転職ならマイナビIT AGENT
海外に開発拠点を持つ日系IT企業に転職した体験談

私が海外勤務を実現した時の体験談を簡単に紹介させてください。
当時の私は、簡単な日常会話が少し話せるだけ、業務での開発経験さえほぼない時でした。それでも、人生初の海外勤務を実現できたのは、目標を持って行動に移したからです。
転職理由は現職がブラックだったから
海外勤務ができる企業に転職できたのは、計画通りに物事が進んだ結果ではありません。
私が転職活動を開始したのは、開発スキルが積めない常駐先で、毎日夜遅くまで働かされている時でした。実は、当初は転職するつもりは全くなかったんですよね。
なぜならば、SEとしての経験値も英語力も転職に十分なレベルに達していなかったからです。私が考えていたことは、まずは業務で開発スキルを積むこと、それから地道に英語力を伸ばすことでした。
3年後に、英語を活かせる仕事に転職できれば良いと考えていたくらいです。
しかしながら、自宅に帰るのが夜の12時を過ぎてからという生活を強いられ、この職場で働き続けたら確実に精神を病むほど追い詰められていました。
つまり、職場から逃げるために転職する必要があったのです。
この時の転職活動で利用したのがマイナビでした。マイナビを利用した理由は、大手転職サイトで求人数が多く、グローバルに展開している日系企業を多く扱っているからです。
転職エージェントにお願いした2つのこと
キャリア面談の際に、担当者にお願いしたのは次の2つだけです。
- すぐには無理でも、将来的に語学を活かして働ける企業に転職したい
- 常駐先で開発経験が積めないため、開発スキルを積める企業に転職したい
自分のスキルが足りていないことは十分に理解していたので、転職活動は長期戦になることを覚悟していました。すでに1回転職に失敗していたので、次は絶対に失敗できないと思っていたからです。
ところが、予想外にも次の就職先はスンナリと決まります。
キャリア面談してから2週間後に、担当者の女性から電話がきました。
「先ほどオープンになった案件ですが、海外で働きたいエンジニアを募集している企業がありますよ。希望の条件を満たしているので、応募しても良いですね?」
この企業は現在も進行形で勤めているのですが、海外のインドに開発拠点を持ち、インドで働けるSEを募集していました。
担当者さんの推薦状のおかげで書類選考はすぐに通り、1次面接は会社を午前休にし電話面談、最終面接は直接対面するためにオフィスに伺いました。そして、転職活動を開始してから、わずか2ヶ月後に海外勤務が決まりました。
その後は、トントン拍子で話が進んでいきました。
開発スキルが足りていないことは面接の場でも言われましたが、英語を使って仕事したいという熱意が伝わり、ポテンシャル採用という形で採用してもらいました。
外国人スタッフと働くことで英語力を伸ばす

内定を頂いた2ヶ月後には、現地のIT企業で働くことができました。
日本人スタッフが駐在するマンションには、プールとジム付き、自宅から会社まではクルマで送り迎えまで付きました。
私が入社した企業は、大手優良企業でVIP待遇だったわけではないですよ。中途で入社した先は、どこにでもある普通の中小企業です。単純に途上国で物価や人件費が安いからですね、オフィスがある場所は都市部の郊外で、外国人には住みづらい町でした。
しかしながら、
都内で働いていた時は、毎朝満員電車に押し込まれ片道1時間掛けて客先に出向していたので、途上国の郊外でしたがそれでも快適な生活を送ることができました。朝7時前には起きて、スポーツジムで軽く運動する、その後に現地の日本人スタッフと社用車で通勤します。
日本では得られない不自由な生活をするのが、かえって新鮮味があり良かったのかもしれないですね。
ひとつ難点だと感じたのは、日系企業なので外国人スタッフに日本語教育をしていることです。
ベテランスタッフは流暢に日本語を話すし、中堅や若手も日本語を上達したいので日本語で話しかけてきます。強い意志がないと英語を上達するのは難しいなと感じました。若手スタッフと話すときは英語を使うようにし、業務時間外や週末は外に出て英語を話したり、カフェで勉強していました。
海外にいると、それだけで語学を勉強するモチベーションになるから良いですよね。
海外勤務で得られた3つのメリット
あっといういう間に時間が過ぎ、当初の勤務予定の2年が経ちました。
日本に帰国してからは、他の日本人スタッフと同様に社内開発で働きます。長い間、現地の開発拠点にいたこともあり、他の日本人SEと比較して次のメリットがありました。
- 英語ができるので、若手スタッフに直接仕事を割り振ることができる
- 給与が低い若手スタッフを使うため、プロジェクトの利益率がダントツで高い
- 現地の考えを深く理解しているため、若手スタッフと信頼関係が築きやすい
こうした利点を活かして働いたことで、上司からの評価も高く私の給与は右肩上がりで増えていきました。
この海外勤務の経験を通じて私が学んだことは、
自分の中で実現したいと思っていることがあれば、実際に行動に移してみることです。最初から望み通りの結果を得ることは難しいですが、それでも行動する事で、どのような道に進むべきか自然と見えてきますね。自ら行動しないことには、未来が変わることは100%あり得ません。
海外勤務を目指すのであれば、転職エージェントに相談しこちらの希望を事前に伝えておきましょう。そうすることで、海外案件が市場に出たタイミングで担当者が直接連絡をしてくれます。
海外勤務は案件数が少ない上に人気なので、転職市場に出てもすぐに埋まってしまいます。
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個人的に1番のお勧めは「マイナビ」です。過去にマイナビを利用して「海外勤務」と「海外出張」できる企業に転職できたからです。20代、第二新卒者向けですが、「グローバルに海外展開している日系企業」も多数扱います。
語学に自信がない人はこちらの記事を参考にしてください。日常会話レベルの英語力なら3ヶ月で習得でき、6ヶ月もあれば自分の意見をスラスラと伝えられる方法を紹介しています。

まとめ:SEで英語を活かして転職したい

どうでしょうか、英語を活かして転職する方法が頭の中でイメージできたのではないでしょうか。
- 海外に開発拠点を持つ日系企業で働く
- 日本国内の外資系IT企業で働く
- 日本国内のグローバル企業で働く
- 現地の海外企業に直接転職する
海外勤務を目標にするならば、海外に開発拠点を持つ日系企業に転職するのが1番現実的ですね。
- 入社時点で最初から高い語学力を必要としないこと
- 海外に開発拠点を持つ日系企業が増えていること
- 海外勤務する際には、ビザ取得など現地のサポートが充実している
2年間の海外勤務を経験できた
私はかなり運がよかったと思います。
開発スキルも語学力も中途半端で、海外勤務を実現できる人はそれほど多くないですよね。それでも実現できたのは、行動力があったからだと思っています。
1度でも英語を使い仕事をした経験を積めると、経歴書に書けるようになるので、あとは転職するときに有利ですよね。TOEICが800点以上で英語の業務経験がない人はたくさんいますが、実際に海外で働いたことがある人材の方がはるかに少ないです。
あなたも本気で海外勤務を目指したいと思うならば、まずは行動に移すことをお勧めします。
英語力はある方が有利なのは間違いないですが、必ずしも必須条件ではありません。現職で英語を地道に勉強しながら目指すよりも、英語を使える環境に飛び込んだ方が近道ですよね。
英語を短期間で習得する方法が知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
参考:SE転職市場が求める英語力とは|日常会話レベルの英語は3ヶ月で習得できる
転職するなら早い方が良い理由
2019年の有効求人倍率は、バブル期よりも高い「1.6倍」でした。また、IT業界は特に好調で、転職サイトが公表する転職有効求人倍率は「6.79倍」を記録しています(参考:転職求人倍率レポート)。書類を送付すれば、誰でも企業から内定を得られる状態ですね。
しかしながら、コロナウイルスの影響で、現状は大きく変わりつつあります。
米国失業保険申請者数は、9月末の累計で「5859万人」を超えました(参考:新規失業保険申請件数リーマンショックが起きた3月の合計でさえ、失業者は80万人だけでした。また、トヨタは来年4月期の決算で、営業利益が79.5%減少すると発表しています。
自動車業界が壊滅的な打撃を受けたら、日本の労働者市場は立ち行かなくなります。
2009年の金融危機の頃には、多くの開発案件が中止に追い込まれました。そして、たくさんの派遣SEや客先常駐が強制退場されています。私も当時若手社員で、常駐先から首を切られました。次の常駐先が見つからず、会社を首になった人もたくさん知っています。
常駐先の契約を切られてから転職活動を開始しても遅いです。その頃には、もう企業は新しい人材を募集していないからです。IT業界で居場所を失えば、飲食店、介護施設などの肉体労働に行く人も少なからずいます。
有効求人倍率が「0.45倍」になると、どのような状況に陥るでしょうか?
- 買い手市場から売り手市場に転落し、高条件で転職できない
- 求人数が3分の1以下になり、転職したくてもできない
- 求人倍率が0.45倍に陥ると、5年間は元に戻らない
- 予算縮小でプロジェクトが中止、常駐SEは強制退場される
- 次の常駐先が見つからず、上司から自主退職を勧められる
- その後に就職活動を開始しても、企業はもう人材を募集してない
- 転職エージェントに登録しても、求人の紹介を断られる
私たちに与えられている時間は、決して多くはないですね。
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