客先常駐の自宅待機中では、給与の停止やカットされます。しかしながら、次の常駐先が見つからないのは、必ずしも私たちだけの責任ではありません。にも関わらず、一方的な給与カットや解雇は違法行為にならないのでしょうか?
- 「待機中の給与を確認したら、支給されないと言われた…」
- 「待機中は給与が6割支給されるが、1ヶ月後には解雇だ…」
- 「待機中の給与を計算したら、額面で8万、手取りで6万だけ…」
労働基準法26条の休業手当を適用すれば、合法で給与40%カットできます。
月給が20万円であれば、額面給与は12万円ではなく8万円だけですね。さらに、休業手当は給与所得(賃金)扱いとなるため、税金や社会保険料も通常通りに引かれます。そのため、実際の手取額は6万円だけです。
また、自宅待機がいつまでも続く訳ではありません。自宅待機を命じられると、早ければ翌月には解雇を通告されます。解雇通告を1ヶ月前に行えば、法的には問題はないですね。どれだけ長くても3ヶ月を超えて、自宅待機を続ける事も難しいです。
常駐SEから不合理に見えるが、自宅待機は避けられないリスクです。
給与が満額支給される社内待機と違い、自宅待機は会社側に財政的な余裕がない証拠です。そのため、自宅待機を命じられたという事は、会社を辞めろというメッセージでもあります。ギリギリの経営をしている客先常駐に、売上げがない社員に給与を払う余裕はありません。
ここでは、自宅待機が合法で行われる理由、それから休業手当の計算方法を紹介します。また、自宅待機中に「自主退職」や「解雇」を勧められた場合の対策方法も紹介します。最終的に、私たちが自宅待機を減らすには、社内開発に転職するしかないですね。
- 40%給与カットされた場合、待機中の給料はいくら?
- 自宅待機されたら、リストラまで猶予期間はどれくらい?
- 自宅待機中に、自主退職や解雇を通告されたら?
▼▼社内開発の転職に強い専門サイト3社▼▼
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- 『社内SE転職ナビ』社内SE専門だが、求人数は673件だけ
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<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を狙っている人は多いが、その頃にはもう手遅れになる可能性が高いからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
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給与は4割カット、1ヶ月後はリストラされる…?
客先常駐で働くSEは、必ず社内待機や自宅待機を経験します。
Aさん)自宅待機で給与を払わないのは違法だよね…
某IT会社でプログラマーとして働いています。給与は月給制です。基本給+能力給といった具合で毎月支給されています。現在不景気で中々案件が無い為、入り次第面談の連絡をしますが、それまでは自宅待機でお願いします。と担当の方から言われました。
その場合の給与はどうなるか確認した所、「自宅待機中は給与はでません。」といわれました。正直自宅待機は初めての為仕組みがよくわかっておりません。詳しい方いらっしゃいましたらどうかご教授願います。
待機については案件が見つかって面談が取り付けられたらこちらから、あなたに連絡して面談しましょう。といった感じでいわれたので今は自宅にて待機中ですが、営業次第で明日に面談の連絡がはいるかもしれませんし、1ヶ月まるまる無いかもしれないといった感じです。聞きたい事は
- 無給中の厚生年金など、給与から天引きされるものはどうなるのか。
- 給与がまったくでないのはありうる事なのか。(違法でないのか)
ここら辺をお聞きしたいです。正直生活がかかっている為無給となってしまったので間にバイトをして生活しようか、思い切って転職してしまおうか迷ってます。経験者の方などいましたら色々アドバイスお聞きしたいです。
参考:Yahoo知恵袋
業務命令で自宅待機を命じた場合、休業手当として給料の6割を支払う義務があります(労働基準法第26条)。そのため、会社が応じない場合は、労働基準監督署に申告すれば対応してくれます。休業手当で6割支給される場合も、社会保険などの税金は発生します。
自宅待機を命じる会社は、財政的に余裕がない客先常駐が多いです。できれば、転職の準備を始めた方が良いですね。
Bさん)給与は6割、1ヶ月後には解雇される…
私は技術系派遣会社に正社員で雇用され、ある企業で働いております。最近の不況で仕事がなくなり、自宅待機になる方をよく聞きますが、私も6月末で今の職場の契約終了となり、現在次の職場を探してもらっていますが、なかなか見つからない状態で来月から自宅待機になりそうです。
自宅待機の条件は給与の6割と最低限の保障はされているのですが、自宅待機1ヶ月の間に次の職場が見つからなければ、会社都合で退職になりますと言われました。
退職するのであれば会社都合なので問題ないのですが、今の就職の状況ではそう簡単に転職はできそうにないので、できれば今の会社のまま次の職場が見つかるまで自宅待機していたいのですが、この自宅待機には何ヶ月まで可能といった期限があるのでしょうか?会社が決めた期間まで(私の場合は1ヶ月)なのでしょうか?法律で上限が決まっていて、それまでは会社が1ヶ月といっても言っても自宅待機で会社にい続けられるのでしょうか?もしご存知の方がいらっしゃいましたら回答をいただけると助かります。よろしくお願いします。
参考:教えて!Goo
自宅待機の期間は、法律で上限がある訳ではありません。法的に解雇通知は1ヶ月前なので、自宅待機が続けば予告通りに解雇されます。ただし、待機期間を延ばしてもらうに交渉する余地は十分にありますね。
待機中の給与は60%なので、会社の負担も大きくはありません。上司にあと1〜2ヶ月伸ばして欲しい旨を伝えてみましょう。
Cさん)自宅待機が2ヶ月も続いている…
自宅待機を命じられて二ヶ月が経ちます。いまだに配属先が見つかりません。私は4月にIT系(ネットワーク)会社に未経験で就職しました。いわゆる客先常駐型の業務を行う会社です。しかし、思うように客先常駐先が見つからず、もう二ヶ月間自宅待機をしております。
過去に三つの常駐先と、面談が組まれました(二つは落ち、一つは結果待ち)。原因は未経験ゆえに、他の経験者が優先して採用されたとのことでした。私が未経験であることは自社の営業の方も分かっており、いわゆるポテンシャル枠での採用でした。
なので、「未経験だから面談に数社落ちることは仕方がない、あまり自分を責めないでね。それをわかった上でこっちも採用したから」とフォローはしてくれます。
しかし、こうも自宅待機が続くと、最近はとても不安になっています。入社して、二ヶ月たつのに、案件の面談が組まれたのは三回だけ、このまま、配属先が見つからなければ3か月の試用期間で首になるんじゃないか、などネガティブになっています。
また、私は某資格を取れば、面談も通りやすくなる、と言われ少し前に取得したのですが、面談が組まれることが増えるわけでもなく、取得前と比べ変化がありません。一応、自宅待機でも給料は満額支給されており、会社の人たちもいい人ばかりです。
だから本当は信頼したのですが、もうあまり信頼できずにいるのが現状です。この業界に入りたてなので、事情がよく分かりません。お聞きしたいのは、
- 2か月程度の自宅待機はこの業界では珍しくないのか
- このままもし試用期間で切られるとしたら、それは法的に有効なのか
- 2か月で案件の面談が組まれたのが3件しかないのは、少ないのか
ということです。よろしくお願いします。
参考:Yahoo知恵袋
客先常駐では、2ヶ月の待機は珍しくありません。試用期間中でも契約を解除する事は可能です。ただし、待機期間が2ヶ月で3社しか面接がないのは少ない方ですね。業界経験がないため、書類選考だけで落とされている可能性が高いです。
満額で給与が支給されていても、1〜2ヶ月後は解雇される可能性もあります。常駐先が見つからない時のリスクヘッジとして、転職活動を始めた方が良いです。自社の営業に任せるよりも、選択肢を広げれば未経験でも採用してくれる企業はあります。
プロジェクト毎に契約が切られる客先常駐よりも、社内開発を目指す方が良いですね。
以上のように、自宅待機で悩む常駐SEは多いですよね。客先常駐の自宅待機や、給与カットは本当に法律的にもOKなのでしょうか?
月給20万円だと、待機中の給与は「8万円」だけ?
社内待機や自宅待機は、常駐SEであれば必ず起こり得ることです。最低限必要な知識は事前に知っておく必要があります。
その1:自宅待機の給与カットは本当に「合法」なの?
伝染病などではなく、雇用主の落ち度で従業員が労働力の提供ができなかった場合、民法536条2項や労働基準法26条という法律により、労働者は給料をもらえることとなります。
◇労働基準法第26条(休業手当)
使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない
次の常駐先が見つからない場合、会社は業務命令として自宅待機を命じることができます。会社都合で待機するため、会社側は給与の60%を支払う義務があります。悪意がある言い方をすると、客先常駐する会社は、合法で常駐SEの給与を40%カットできます。
労働基準法第26条は、労働者の救済措置で作られています。
そのため、労働者が給与60%を請求するには、就業時間内は会社の指示に従う必要があります。上司の指示があれば、いつでも客先の面接に行かなければなりません。時間が拘束されるアルバイトは禁止です。
では、待機中は私たちはいくら給料を貰えるのでしょうか?
その2:自宅待機中の休業手当の「計算方法」は?
休業手当とは、例えば「経営悪化による仕事量の減少」といった会社の責任で仕事ができないとき、給料の代わりにもらえる手当のことです。労働者の生活保障のため、労働基準法(第26条)によって定められている制度です。
休業手当の金額は、「平均賃金×60%×休業日数」という計算式から出すことができます。平均賃金とは、直近の3ヶ月間(賃金締切日がある場合は直前の賃金締切日からさかのぼって3ヶ月)の賃金(残業代や各種手当てを含む)を、その3ヶ月の総暦日数(カレンダー上の日数)で割った金額です。労働日数ではなく総暦日数で割る点に注意しましょう。
月給20万円(残業手当+通勤手当)の常駐SEが自宅待機された場合、待機中の給与は12万円ではありません。実際に支給される手取りは6万円ほどです。休業手当は給与所得(賃金)扱いとなるため、税金や社会保険料も通常通りに引かれます。
平均賃金から、月手取り額の計算方法は次の通りですね。
- 60万(3ヶ月給与) / 90日(暦日数) = 6666円(平均賃金)
- 6666円(平均賃金) × 60% = 4000円(1日休業手当)
- 4000円(日当) × 20日(就業日数) = 8万円(月給与)
- 8万(月給与) − 2万(税金) = 6万円
月給20万円だけだと、待機中に得られる給与は6万円だけです。待機中の給与が少ないのは、休業手当はあくまでも救済措置という側面が強いからです。手取りが10万円を切ると、生活するだけでも貯金を切り崩して生活しますね。
その3:自宅待機から「リストラ」までの期間は?
会社から労働者に対する自宅待機命令を違法と判断した裁判例として、千葉地方裁判所平成5年9月24日判決のケースを紹介します。この裁判例では、会社から労働者に対する自宅待機命令は、約「7か月間」にもわたって継続されたことが、自宅待機命令を違法とする1つの考慮要素となりました。
つまり、業務命令としての自宅待機は、裁量権があるためある程度自由に可能であるものの、約7か月もの間継続したことには「正当な理由がない」として、この自宅待機命令を、違法であると判断したわけです。
業務命令による自宅待機では、会社側は永遠に待機を命じられる訳ではないですね。ある判例では、7ヶ月にも渡って待機命令した会社が違法だと判決されています。
ただし、客先常駐による自宅待機は、長期間で続く事はありません。
待機させられた常駐SEを見ていると、長くても3ヶ月が限界です。というのも、経営者や上司から、自主的に退職する事を暗に勧められるからです。また、私たち常駐SEも、給与泥棒という目で見られるため、居づらくて辞めてしまいます。
営業担当者は、1〜2ヶ月もあれば取引先を一巡します。2ヶ月経っても決まらなければ、その後も案件は見つからないからです。仮に見つけたとしても、ヘルプデスクやデータ入力など、時給千円以下の派遣やバイトがするような仕事だけです。
では、自宅待機中に解雇を勧められたら、私たちはどうすれば良いのでしょうか?
自宅待機中に「自主退職」や「解雇」を通告されたら?
- 次の常駐先が見つからなくても、自分から会社を辞めない
- 自己都合ではなく、会社都合による退職にしてもらう
- 会社都合ならば、失業手当は即日支給、受給期間は6ヶ月ある
- 解雇を通知されても、2〜3ヶ月間の猶予期間を貰う
- 自宅待機を命じられた段階で、転職活動を始める
自宅待機が命じられた時点で、私たちは危機感を強めた方が良いです。なぜならば、全額支給する社内待機と違い自宅待機は、財政的な余裕がない事の現れだからです。たとえ、給与の60%でも、会社側からみたら大きな負担です。
そのため、自宅待機を命じられた時点で、粛々と準備を始める必要があります。
次の常駐先が見つからなくても、自己都合による退職は絶対に避けてください。なぜならば、自己都合による退職は、失業手当の給付開始が3ヶ月後だからです。会社都合と違い給付期間も3ヶ月しかありません。
また、次の就職先を探す場合も、自ら会社を辞める人材は人事に嫌われます。
待機期間中に解雇を通告された場合も、次の就職先が決まるまでの猶予期間を交渉しましょう。会社側は1ヶ月前に解雇を通告する必要があります。できれば、2〜3ヶ月延ばしてもらう方が良いですね。
支払う給与は10万円未満なので、交渉に応じてくれる可能性は高いです。会社側も不当解雇で争うよりも、2ヶ月分の給与を支払う方がリスクが少ないですね。
また、離職後に就職活動すると、次も高い確率でブラックに入ります。自宅待機を命じられた時点で、リストラの危機を察して転職活動を始めましょう。そうする事で、次の常駐先が見つからない場合のリスクヘッジにもなります。
自由な時間が多い自宅待機は、社内開発に就職するチャンスでもあります。
自宅待機は「社内開発」に就職するチャンスになる?
- 転職活動のために、1日に12時間以上を費やせる
- 企業研究に費やせるため、社内開発に絞って就活できる
- 業務時間内では、企業研究や面接対策に力を入れる
- 業務時間内に面接する時は、電話やスカイプを利用する
- 業務時間外の面接であれば、上司に呼ばれても私用で断れる
- 業務時間内に外で面接する時は、有給扱いで休む
自宅待機は、客先常駐から社内開発に転職するチャンスでもあります。
なぜならば、1日に12時間を自由に使えるため、社内開発に絞って就活できるからです。企業研究や面接対策に時間を費やす事で、ブラックを避け易くなります。私たちがブラックに就職する理由は、十分に時間が取れない中で就職先を決める必要があるからです。
「上司にいつ呼び出されるかわからないから、転職活動できない」と考えるのは危険ですね。なぜならば、自宅待機の翌月には解雇される可能性もあるからです。転職活動は、リスクヘッジとしても必要です。
自宅待機中にプログラミングや資格の勉強を命じる上司は多いです。しかしながら、資格の勉強は避けた方が良いです。なぜならば、1〜2ヶ月で資格は取れない上に、取得できても書類選考や客先面談で評価されないからです。
自宅待機中でも、社内開発から短期間で内定を得るのは難しくありません。
業務時間内では、企業研究や面接対策に集中しましょう。業務時間内に面接を入れる場合は、電話やスカイプ面談など自宅からできる会社だけに限定します。業務時間外に面接を入れるのは問題ないですね。業務時間外に呼び出されても、応じる義務はありません。
どうしても、業務時間内に面接を入れたい場合は、事前に相談して有給扱いにします。また、平日に面接を入れても、相手先に「自宅待機中です」と伝える必要はありません。
「月8〜10万円の給与を得られて、転職活動に100%時間を費やせる」と考えましょう。
通常の転職活動よりも、3〜5倍以上の会社に応募できます。私は実務で開発経験が1度もない時に、社内開発から内定を得ています。深刻な人材不足の現状では、意外と楽に社内開発に転職できます。
十分な時間を確保できる今が、社内開発に転職する最大のチャンスです。ここでは、客先常駐から社内開発に転職する具体的な方法を紹介します。
「諦めなければ、必ず客先常駐から脱出できる」
客先常駐で働く多くのSEに、社内開発を目指して欲しいと思っています。
なぜならば、私自身が客先常駐やSESに長年苦しめられたからです。客先常駐では将来性がない上に、出向先や自社に都合良く使われ、需要がなくなれば切り捨てられます。常駐先で契約解除されたら、自社でも居場所を失い失業するしか道はありません。
私がIT未経験で入社した先は、社員を客先に常駐させるだけのブラックでした。毎日夜11時過ぎまで働くも残業代は1円も支給されず、時給に換算すると700円以下です。身体は疲れているのに、布団に入ると将来が不安で夜も眠れません。
ある仕事帰りの電車の中で、窓に映った惨めな自分の姿を目にします。家事と仕事を両立し苦労して育ててくれた母親の事を思い、自然と目から涙がこぼれ落ちました。しかしながら、臆病だった私は行動に移せず、転職できずに3年が経ちます。
働くためだけに社会から生かされている生活に嫌気が指していた時に、知人から転職エージェントを紹介されました。転職に前向きになれないながらも、半ば強制的に就職活動が始まります。
そして、その2ヶ月後に社内開発できる企業に就職し、私の人生は大きく変わりました。社内開発できる企業に入社後、転職してから4年後には年収500万円を超えました。決して大きな成功ではないが、家族にも恵まれ今は毎日幸せを感じています。
この知人のおかげで、自分を信じて行動すれば、必ず良い方向に進むことを知ります。未来は自分が思い描く事しか実現されないので、いま行動しなければ一生変わらないですね。
ぶっちゃけ、客先常駐を脱出するのは難しくありません。なぜならば、常駐SEの大半は飲み会で愚痴るだけで、実際に行動に移す人は全体の1割もいないからです。私たちが実際に行動に移せば、意外と簡単に社内開発に転職できます。
客先常駐で働くSEがいなくなれば、客先常駐やSESは潰れるしかありません。私が社内開発を勧める理由は、社員を常駐させるだけのブラックは潰れて欲しいからです。そのためには、まずは私たち自身が行動しなければなりません。
私は過去にマイナビを利用して、客先常駐から脱出して社内開発に転職しました。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
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客先常駐から脱出できる3つの方法は?
客先常駐から脱出する方法は、大きく分けて3つあります。
方法1:IT業界を辞めて別の業種へ
客先常駐に疲れ切った人の中には、別業種で再スタートしたい人も多いです。でも、SEのキャリアを活かす方が、良い就職先に就ける可能性は遥かに高いですよね。
経験ゼロで新しい業種に入れば、年収250〜300万円で再スタートします。冷静に考えると、実務経験がない状態で異業種に飛び込めば、どの業種でも確実にブラックに就職します。ノルマがキツイ営業や飲食業、肉体労働の建築や工場は、IT業界以上にブラックな業種です。
仕事が楽な総務や事務職は、正社員ではなく派遣やパートしか募集していません。派遣やパートでは、今以上に将来が不安定になります。
1度でもIT業界で働きた経験があれば、私たちは未経験者ではなく経験者枠で応募できます。キャリアコンサルタントが提案する企業も、10倍以上に選択肢が増えますね。紹介してくれる企業は経験者向けなので、求人の質も以前より高くなります。
現実的に考えたら、現在のキャリアを活かさない手はないですね。
方法2:経験を活かして異業種の社内SEへ
異業種の社内SEを目指せば、客先常駐から逃れられます。しかしながら、社内SEはデメリットも多いため、私たちは十分に注意が必要です。
最大のデメリットは、特定の業界事情に詳しくなる反面、IT系の専門性が失われる事です。なぜならば、システム開発を外部委託するため、自社で経験やキャリアを積めないからです。社内SEの仕事は、社外のスケジュール管理と、社内の非IT管理部門のサポート業務です。
1度でも社内SEになると、一般的なSEのキャリアからは遠くなります。
また、本業が成長しない会社に就職すると、リストラの危険性も高いです。なぜならば、利益を上げない情報システム部門は、経営陣からコスト部門だと見なされるからです。定年まで働く前提で入社しても、経営方針が変われば真っ先に首を切られます。
競争社会から離れた社内SEにとって、外の世界で生き残るのは容易ではないですね。
方法3:経験を活かして自社や社内開発へ
IT業界で市場価値を高めたい人は、自社開発や社内開発を目指しましょう。社内開発とは、大手企業から依頼を請ける受託開発、自社製品やパッケージの開発や販売、スマホやソーシャルアプリの開発、コンサルタントやクラウド導入など、様々な働き方がありますね。
社内開発の最大のメリットは、経験と業界年齢に合わせてキャリアを積める事です。
開発案件では最新技術を学び、社内開発で経験を積めば上流工程からも携われます。設計やマネジメントを経験できれば、自身の市場価値を上げられますね。そして、専門知識や経験さえ積めれば、不景気を理由にリストラされても生き残れます。
また、専門知識や経験年数に合わせて、順調に収入も増やせますね。市場価値が高い人材になれば、フリーランスや在宅で働くのも難しくありません。市場価値が高い人材になれば、年収100〜200万円アップの転職も難しくありません。
では、客先常駐を脱出するには、私たちは具体的に何をすれば良いのでしょうか?
客先常駐から脱出できる転職サイト2社は?
客先常駐を脱出するには、「マイナビ×IT」と「社内SE転職ナビ」がお勧めです。
転職1:異業種の社内SEに強い「社内SE転職ナビ」
- IT経験者向けに、社内SEに特化した専門サイト
- 客先常駐から脱出して、異業種の社内SEに転職できる
- 他の経験者向けと比較して、知名度が低く利用者が少なすぎる
- 社内SE案件に絞られるため、求人数が673件と少なすぎる
- スキル次第だが、実は社内SE以外も紹介される
- 関東圏、関西圏以外では、求人がほとんどない
公式サイト:『社内SE転職ナビ』
社内SE転職ナビは、社内SEに特化した経験者向けの転職サイトです。他にない最大の特徴は、社内SEや社内開発を専門に扱い、確実に客先常駐から脱出できる事ですね。
しかしながら、他の転職サイトと比較して、知名度が低く利用者が少ない点に注意が必要です。また、社内SE案件に絞られるため、求人数が673件しかありません。「マイナビ×IT」も経験者向けで社内開発を中心に扱うが、求人数は2.8万件以上あります。
確実に客先常駐を脱出できるのは魅力だが、転職サイトの規模が少なすぎます。選択肢が少ないと、ブラックに就職する可能性も必然的に高くなります。「社内SE転職ナビ」1本に絞るのは、リスクが高いので避けた方が良いですね。
転職2:自社や社内開発に強い「マイナビ×IT」
- 大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイト
- 客先常駐から、自社や社内開発の転職に最も強い
- 自社や社内開発など、求人数は2.8万社以上もある
- ハイキャリア層ではなく、20〜30代の常駐SE向け
- 大手2社(リクナビ、DODA)にはない、中小の隠れ良企業を扱う
- 大手2社よりも、丁寧な対応で高評価を得ている
- 担当者が推薦状を書くので、書類選考の通過率が高い
公式サイト:マイナビ IT AGENT
「マイナビ×IT」は、大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイトです。他にない最大の特徴は、客先常駐から自社や社内開発、それから社内SEを目指せる事です。親切な対応の担当者が多く、転職経験がない初めての常駐SEにも向いています。
個人的な1番のお勧めが「マイナビ×IT」です。なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、客先常駐のブラックから脱出できたからです。
私が社内開発に転職できた時は、実務で開発経験が1度もない時でした。
「次もブラックに騙されて、客先常駐やSESに入社したらどうしよう」と不安しかなかったです。担当者は、客先常駐の経験しかなくても、必ず社内開発に就職できると声を掛けてくれました。「確実に社内案件に入れる保証がなければ、無理に転職する必要はないですよ」とも言ってくれました。
2ヶ月後に内定を頂いた先は、受託開発がメインのIT企業です。社員数が100名未満の中小企業だが、海外に開発拠点もある隠れ優良企業でした。
入社後に先輩社員から個別の社内研修があり、プロジェクト配属後も別の先輩が開発のサポートをしてくれます。それから、毎年40〜60万円ペースで順調に昇給し、4年後には年収が520万円を超えます。開発案件に就いた後も、納期がない月は毎日定時に帰宅しています。
上場企業や知名度がある大手はないが、私にとってこの会社は優良企業ですね。順調に昇給する上に残業も少ないため、今もこの会社でお世話になっています。
IT業界以外も広く扱う大手2社(リクナビ、DODA)と違い、IT系に特化したマイナビは求人の質が高いです。また、大手2社が扱わない隠れ優良企業が多いのも魅力です。機械的な対応にならざる負えない大手と違い、サポートが手厚い点もお勧めです。
私が客先常駐から脱出でき、社内開発に転職できたのはマイナビのおかげです。
これからも、常駐SEで働き続けるリスクとは?
客先常駐を続ける最大のデメリットは、経験年数に応じて給料が増えない事です。
常駐SEの給料が増えない理由は、手順書通りのマニュアル作業、ドキュメント作成、運用保守、ヘルプデスク、評価など、単純労働ばかりで開発経験を積めないからです。短期間で常駐先が変わるため、運が悪ければプロジェクト毎にスキルがリセットされます。
IT業界で35歳定年説があるのは、実務経験を積めない常駐SEの働き先がなくなるからです。35歳を過ぎると、経歴書の年齢を見ただけでスルーされます。
私の新入社員時代の元同僚は、今も1社目の客先常駐で働き続けています。久しぶりに彼女に再会したが、8年間で30万円(年収300→330万円)しか増えていない事に衝撃を受けました。30歳を機に、契約解除が増え自宅待機も増えたと言います。
対して、3年目に転職を決意した私は、その4年後に520万円まで増えています。IT業界では、本人の能力や実力以上に働く環境が大事です。
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<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を待っていたら、もう手遅れになるからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
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いますぐ転職する意思がなくても、自分を守るために会員登録だけでも必ずしてください。会員登録や転職サポートは全て無料だし、事前に面談済みなら必要な時にすぐに案件を紹介してくれるため、常駐先で契約解除された時のリスクヘッジになります。
まとめ:自宅待機中の給与カットは合法である
- 次の常駐先が見つからなくても、自分から会社を辞めない
- 自己都合ではなく、会社都合による退職にしてもらう
- 会社都合ならば、失業手当は即日支給、受給期間は6ヶ月ある
- 解雇を通知されても、2〜3ヶ月間の猶予期間を貰う
- 自宅待機を命じられた段階で、転職活動を始める
労働基準法26条の休業手当を適用すれば、合法で給与40%カットできます。月給が20万円であれば、額面給与は12万円ではなく8万円だけですね。さらに、休業手当は給与所得(賃金)扱いとなるため、税金や社会保険料も通常通りに引かれます。
そのため、実際の手取額は6万円だけです。
また、自宅待機がいつまでも続く訳ではありません。自宅待機を命じられると、早ければ翌月には解雇を通告されます。解雇通告を1ヶ月前に行えば、法的には問題はないですね。どれだけ長くても3ヶ月を超えて、自宅待機を続ける事も難しいです。
常駐SEから不合理に見えるが、自宅待機は避けられないリスクです。
給与が満額支給される社内待機と違い、自宅待機は会社側に財政的な余裕がない証拠です。そのため、自宅待機を命じられたという事は、会社を辞めろというメッセージでもあります。ギリギリの経営をしている客先常駐に、売上げがない社員に給与を払う余裕はありません。
私たちは、自宅待機を命じられた時点で、粛々と転職の準備を始める必要があります。待機期間中は、1日に12時間も自由に使えるため、社内開発にも転職できますね。待機を命じられたら、客先常駐を脱出するチャンスと考えましょう。
1日でも早く行動に移した方が良い理由は?
2019年の有効求人倍率は、バブル期よりも高い「1.6倍」でした。また、IT業界は特に好調で、転職サイトが公表する転職有効求人倍率は「6.79倍」を記録しています(参考:転職求人倍率レポート)。書類を送付すれば、誰でも企業から内定を得られる状態ですね。
しかしながら、コロナウイルスの影響で、現状は大きく変わりつつあります。
20年3月以降の米国失業保険申請者数は、3月06日累計で「8,063万人」です(参考:新規失業保険申請件数3/06)。リーマンショックでさえ3月の失業者数は80万人だけでしたね。また、トヨタは来年4月期の決算で、営業利益が79.5%減少すると発表しています。
自動車業界が壊滅的な打撃を受けたら、日本の労働者市場は立ち行かなくなります。
2009年の金融危機の頃には、多くの開発案件が中止に追い込まれました。そして、たくさんの派遣SEや客先常駐が強制退場されています。私も当時若手社員で、常駐先から首を切られました。次の常駐先が見つからず、会社を首になった人もたくさん知っています。
常駐先の契約を切られてから転職活動を開始しても遅いです。その頃には、もう企業は新しい人材を募集していないからです。IT業界で居場所を失えば、飲食店、介護施設などの肉体労働に行く人も少なからずいます。
有効求人倍率が「0.45倍」になると、どのような状況に陥るでしょうか?
- 買い手市場から売り手市場に転落し、高条件で転職できない
- 求人数が3分の1以下になり、転職したくてもできない
- 求人倍率が0.45倍に陥ると、5年間は元に戻らない
- 予算縮小でプロジェクトが中止、常駐SEは強制退場される
- 次の常駐先が見つからず、上司から自主退職を勧められる
- その後に就職活動を開始しても、企業はもう人材を募集してない
- 転職エージェントに登録しても、求人の紹介を断られる
私たちに与えられている時間は、決して多くはないですね。
転職活動で今すぐに必要なものは?
転職活動を開始するに当たって、私たちが必要な準備は何もありません。また、私たちは全てのサービスを無料で利用できます。途中で就職を辞退しても罰金など一切ありません。
履歴書や職務経歴書は、キャリアコンサルタントと面談し転職の意思を固めた後に改めて準備すれば良いですね。面談することで進みたい方向性が決まり、その段階で具体的な準備を始めた方が手戻りが少ないです。
マイナビは、他の転職サイトにはない隠れ優良企業を多数扱います。私が社内開発ができる中小企業に就職できたのはマイナビのおかげです。大手リクナビやDODAだと、求人数が多いが優良企業は少ないのが難点ですね。
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- 希望勤務地や個人情報を入力する(3分で登録できる)
- 担当者からメールか電話があり、面談日を指定する(平日夜や週末も可)
- 予約した日時に来社し、無料カンセリングを行う(所要時間は40分)
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キャリア面談後には、2万件ある求人から条件に合う企業を、20社前後紹介してくれます。紹介される案件に目を向けると「実務で1度も開発経験がなくても、必要としてくれる企業がたくさんある」と自信を得られます。
それだけ、IT企業は深刻な人材不足に陥っているからです。もちろん、働きたいと思える企業がなければ、無理に応募する必要はありません。
キャリア面談は身構える必要はないが、転職活動は慎重に行いましょう。
なぜならば、転職活動は私たちの人生を大きく変える、最初の大きな1歩になるからです。自分自身の内面と深く向き合うことでやりがいのある仕事を見い出し、新しい人生の再スタート切るためにあります。
転職活動で巡り会う会社は、入社するかは別にしてそれぞれ深い意味があります。
私自身は新しい道を歩み始めたことで、大きく生涯収入を増やすことに成功し、夢だった海外就職も実現できました。もしも、あの時に転職活動しなければ、私の年収は30歳でも300万円のままです。実際に、8年間働き続けている元同僚の年収は330万円です。
コロナウイルスの影響で、労働環境はめまぐるしく状況は変わっています。
秋採用で転職するには、今月中には既に動いてないともう手遅れです。登録に必要な項目は少なく、通勤中にスマホからでも簡単に面談を予約できます。
会員登録と面談の日程調整、それから面談して求人を紹介してもらうのは、全ての工程で1時間も掛かりません。後からキャンセルもできるので、会員登録だけでも先に終わらせた方が良いですね。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
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