IT業界で働くSEで、客先常駐で働きたい人は誰ひとりいないですよね。
私は未経験でこの業界に入り、客先常駐させるだけのブラックに入社しました。夜の11時過ぎまで働くも、残業代は1円も支給されません。月の残業が100時間を超えても手取りは18万円だけ、時給に換算すると千円を下回る程です。
常駐先では厳しくスケジュールを管理され、有給は取得できない。プロジェクトが終わり役目を終えると、また別の常駐先へ派遣される。次の常駐先が見つからなければ、自宅待機で給与カットされる同僚もいる。
ようやく帰宅しシャワーを浴び時計を見たらもう夜の11時、また今日と同じ日が明日も繰り返されるだけ。
「いま一生懸命頑張って働けば、いつか必ず努力は報われるはずだ…」けれども現実は、働けば働くほど自由な時間は削られ、切り詰めて生活しても貯金が増える気配すらない。
身体は疲れているはずなのに、将来が不安で夜も眠れない。
ある仕事帰りの電車の中で、窓に映った惨めな自分の姿を目にしました。苦労して大学を卒業させて私を育ててくれた母親のことを思い、自然と目から涙が流れ落ちます。
「会社を辞めると言ったら、母親は何と思うだろうか…」
そんなことを毎日考えながら、私は長い間行動に移せませんでした。転職すれば、状況はもっと悪くなるかもしれないと思っていたからです。
長い冬がようやく終わり常駐SEにも慣れてきた2年目の春、私の状況を見かねた友人が、ある転職エージェントを紹介してくれました。そして、半ば強制的に登録させられ、就職活動が始まります。
その2ヶ月後、社内開発できる企業から内定を貰い、人生が劇的に変わりました。
- 右肩上がりに昇給し、4年で300万円から520万円に増えた
- 納期がない月は、毎日定時に帰宅できた(月の残業は20時間)
- 転職市場で査定してもらうと、+50〜100万円で掲示される
- 社内で開発経験を積み「海外勤務」と「海外出張」を経験できた
- 平日の夜も、家族や知人と食事や趣味を楽しむ事ができる
- 社内開発で経験を積み、倒産やリストラが怖くなくなった
- ITスキルの他に、後輩の教育やマネジメントも経験できた
- 毎朝眼が覚める度に、気持ち良く布団から出られる
- 家族にも恵まれ、大切にしたい人のために働ける喜びを知れた
転職後は、毎年40〜60万円ペースで昇給し、30歳手前で年収500万円を超えました。納期がない月は、毎日定時に帰宅します。そして、夢だった海外勤務も経験でき、この業界に入社して良かったと、心から思えた瞬間でした。
もしも、今もブラックで苦しんでいる人がいたら、具体的に行動してみましょう。行動しなければ、私たちの将来が変わることは一生ないですね。