常駐先に出向して働きたいと考えているSEはいません。しかしながら、その事実に反して、実際には多くのSEが客先に出向しています。私たちは常駐以外で働く事は出来るのでしょうか?また、常駐以外で働く選択肢は、どれくらいあるのでしょうか?
- 「IT業界の客先常駐の割合は、一般的にどれくらいあるの…」
- 「客先常駐を避けて、IT業界で働くことはできるのか…」
- 「客先常駐の割合が低い会社も、避けた方が良いのかな…」
結論から伝えると、客先常駐が全くないIT企業に就職するのは難しいです。
なぜならば、客先常駐している企業の割合は、全体で「92.3%」もあるからです(参考:厚生労働省のハンドブック)。つまり、客先が全くない会社は、「7.7%」しかありません。私たちが客先常駐を完全に避ける事が、いかに難しいかが分かります。
しかしながら、客先比率が少ない会社を選べば、避ける可能性を高められます。
厚生労働省の調査結果によると、客先比率が30未満の会社は、全体の「39.3%」を占めるからです。現実的に考えた時に、この4割の会社を目指すのは難しくないですよね。IT未経験者で就活すると選択肢は少ないけれども、経験者枠ならば応募先は10倍に増えます。
また、「客先比率70%」の会社が、全体の「28.8%」を占める事も分かります。
客先常駐の比率が高い企業は、システム開発会社ではなく「派遣ビジネス」ですよね。実はこの3割の会社が、IT業界で低賃金で長時間労働と言われるブラックです。実際に、残業が80H未満の社員は「28%」しかいないという調査結果が出ています。
現実的な戦略として、私たちが客先比率70%以上(3割)の会社を避け、客先比率30%未満(4割)の会社を目指すのは難しくないですよね。私は過去に2社客先常駐を経験したが、その後に常駐SEの割合が10%未満の社内開発に転職できました。
ここでは、客先比率が低い会社で働くメリットや見分ける方法を紹介します。
- 客先比率30%未満の会社は、「39.3%」もある?
- 客先比率70%だと、残業80H未満の割合は「28%」だけ?
- 客先比率が低い会社で働くメリットと見分け方は?
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- 『社内SE転職ナビ』社内SE専門だが、求人数は673件だけ
- 『リクルート』求人数は多いが、未経験向けのブラックが多い
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<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を狙っている人は多いが、その頃にはもう手遅れになる可能性が高いからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
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社内や自社開発で働ける可能性はあるのか…
常駐SEで働く人の中には、自社や社内開発で働きたいと思っている人は少なくありません。では、どれくらいの可能性で社内開発で働けるのでしょうか。
Aさん)客先常駐と自社開発の割合はどれくらい…
客先常駐SEと自社開発SEの人数の割合は何対何くらいになるのでしょうか。又、その割合は元請や下請け、大企業や中小企業で変わってくるのでしょうか。わたしは将来SEになりたいと思っているのですが、客先常駐SEの方の話を聞くととても大変だという声をよく聞くのでとても不安です。
参考:Yahoo知恵袋
自社や社内開発がメインの会社に就職すれば、社員の7〜10割以上は社内で働きます。しかし、派遣ビジネスが中心の会社に就職すれば、社員の7〜10割が客先に出向します。
エンドユーザ(顧客)に近い元請け側で働くほど、客先常駐の割合は減ります。なぜならば、多重下請け構造の末端に行くほど、派遣ビジネスの要素が強くなるからです。日立や富士通などの大手SIerでも、社員の9割以上が大手の常駐先で働きます。
ただし、客先や社内の比率は、すべての会社で異なるため一概には言えないですね。
Bさん)大手企業の小会社でも客先常駐はあるのか…
IT業界について質問です。
- SIerでメーカー系やユーザー系企業でも客先常駐はあるのでしょうか?
- 二次請けから客先常駐は存在するのでしょうか?
3次、4次請けの常駐割合よりも少ないとか…2次請けの主な役割も教えてくださると助かります。
参考:Yahoo知恵袋
ユーザー系やメーカー系とは、大手企業の情報システム部門が小会社化したIT企業を指します。
ユーザー系やメーカー系でも、親会社や別会社に客先常駐します。また、2次請だからと、客先に出向しない保証はありません。2次請の常駐具合や仕事内容は、契約内容や顧客のパワーバランスによっても変わります。
私たちSEが完全に客先常駐を避けるのは難しいです。大切なのは、確実に避けようとするよりも、客先常駐の割合が少ない会社を選ぶ事です。
Cさん)客先常駐=ブラックではないよね…
就活生です。客先常駐は絶対にやるなという話をよく耳にしますが、NTTデータの子会社での客先常駐もやはり良くないのでしょうか?私は客先常駐の全てが良くないというわけではなく、中にはスキルも身につけられたりと良い常駐もあると考えています。
また客先常駐になってしまうと転職しにくくなるというのは本当でしょうか?本当に悩んでいます。どちらでもいいので、どなたか教えていただきたいです。よろしくお願い致します。
参考:Yahoo知恵袋
全ての客先常駐が、一概にブラックとは限りません。
私は客先常駐と社内開発している企業に勤めた経験があります。客先常駐でもコンサルや設計に力を入れて、レベルが高い企業もあります。逆に、社内開発でもレベルが低い企業もあります。
ただし、一般的に述べるならば、客先常駐の方が圧倒的にブラックが多い点には注意が必要です。ブラックに就職すれば、専門知識や経験が積めず転職しにくいのは事実ですね。できれば、客先常駐の割合が少ない会社を目指す方が良いですよね。
では、IT業界にはどれくらい割合で、客先常駐が存在するのでしょうか。また、現実的に私たちは客先常駐を避ける事は出来るのでしょうか?
IT業界の「何%」が客先常駐をしているのか?
IT業界で純粋に社内開発だけをしている企業は少ないです。
その1:客先常駐は「92.3%」の会社がしている
客先常駐しているSEの比率が0%の企業は、全体の7.7%しかありません。つまり、92.3%のIT企業は何らかの形で、客先常駐している事になりますね。現実的に考えた時に、私たちが完全に客先常駐を避ける事が、いかに難しいかが分かりますよね。
客先比率が7割を超える会社は、全体の28.8%もあります。客先常駐が全体の過半数を占める企業は、派遣ビジネスが中心のブラックですね。この3割のIT企業が、「手取り16〜18万円」「残業代なし」などのブラックである可能性が高いです。
一方で、客先比率30%未満の会社を見ると、その割合は決して多くはありません。
その2:客先比率30%未満は「39.3%」もある
- 客先比率が0%の会社は、「7.7%」を占める
- 客先比率が30%未満の会社は、「39.3%」を占める
- 客先比率が70%未満の会社は、「68.1%」を占める
客先比率が30%未満の会社は、実は全体の「39.3%」もあります。
つまり、客先比率が少ない4割の会社を目指せば、私たちは客先常駐を避けられる可能性が高くなります。現実的に客先常駐が全くない会社を目指すのは難しいですよね。けれども、客先比率が30%未満の4割の会社ならば難しくありません。
IT未経験者で客先常駐以外に選択肢はないが、経験者ならば選択肢も多いです。
また、厚生労働省が調査した企業は、情報サービス業(SIer業界)だけに絞られます。政府の統計には、自社開発が多いインターネット・WEB業界や、楽天やユニクロなどの異業種で働く社内SEが含まれていません。社内SEは、医療業界、小売業界、流通業界、商社や銀行でも増えていますよね。
そのため、情報サービス業に絞らなければ、さらに社内開発の割合は増えます。
その3:客先比率70%だと「残業80H未満は28%」
厚生労働省の調査結果によると、興味深い事が分かっています。それは、客先常駐の割合が高いほど、労働時間も長いという法則がある事です。
客先比率0%の会社では、残業月80H未満の社員は全体の「58%」を占めます。対して、客先比率70%以上の会社では、80H未満は全体の「28%」しかいません。客先比率の割合が違うだけで、残業時間に2倍以上も差があります。
長時間労働を避けたいならば、単純に客先比率が低い会社を目指すべきですね。
客先比率が低いほど労働時間が短い理由は、業務を効率化して早く仕事を終わらせるほど、1時間当たりの利益が増えるからです。対して、客先常駐では労働時間に対して報酬が支払われます。そのため、業務を効率化する事にインセンティブが生まれません。
私も常駐SEの頃は毎日22時まで働いていたが、社内開発に転職してからは毎日定時に帰宅しています。社内でスケジュール管理するため、作業時間を調整できます。
では、「客先比率が低い」会社で働くと、どのようなメリットがあるのでしょうか?
客先比率が低い会社で働く「メリット」は?
- 社内比率が高い企業は、要件定義や設計、開発力が高い
- 社員の7割以上は、社内開発に従事している
- 自社チームが顧客先で働く事で、密に情報共有できる
- 業務を理解し情報共有する事で、ライバル社の参入を許さない
- 顧客のシステム上の課題を把握でき、的確な提案ができる
- 常駐先に出向しても、プロジェクトが終われば自社に帰れる
- 客先比率が低い会社ほど、残業時間が少ない
現実問題として、私たち常駐SEが完全に客先常駐を避けることは難しいですね。客先比率30%未満の会社で働く事でも、私たちにはたくさんのメリットがあります。
社内比率が高い会社の特徴としてあるのは、要件定義や設計ができ、開発力が高い事です。自社の少数精鋭チームが出向する事で、深いレベルで顧客とコミュニュケーションを取れますね。そのため、的確にシステム開発の提案をクライアントにできます。
常駐先に出向して、クライアントと二人三脚で開発する事で、微妙なニュアンスも読み取ってくれます。そのため、大手エンドユーザーが取引相手でも、他のライバル会社の参入を許しません。
私は客先常駐から社内開発に転職しました。しかしながら、転職先では社員の10%がお客さん先に出向しています。この10%の社員のおかげで、社内の開発チームは的確にシステム開発の提案ができます。その結果、利益率が高い社内開発ができますね。
個人的には、客先常駐の全てが悪いと思っていません。劣悪な客先常駐とは、社員を外部に派遣させるしか頭になく「人売りビジネス」に陥っている会社です。
では、客先常駐が低い会社は、どうやって見分ければ良いのでしょうか?
客先比率が低い会社の特徴や「見分け方」は?
- エンドユーザに近く「1〜2次請け」で取引きしている
- HPに掲載される「社員数」と、オフィスの広さが一致してる
- 勤務時間が「客先に準ずる」となっていない
- 勤務場所が「東京23区内」となっていない
- 労働時間が短く、社員の過半数が定時退社している
- みなし残業など、固定残業を採用していない
- 派遣ビジネスではなく、業務内容が明確に分かる
「客先比率が低い会社」の特徴を知る事で、私たちは客先常駐を避けられます。
客先比率が高い企業の特徴は、HPに掲載されている「社員数」や「勤務時間」「勤務場所」からでも読み取れます。社員数が多い割にオフィスが狭いと、社員の大半が客先に常駐していると分かりますね。また、勤務時間が「客先に準ずる」、勤務場所が「東京23区内」と記載しているのも避けた方が良いですね。
なぜならば、業務の実態はシステム開発ではなく、派遣ビジネスだからです。
IT業界では、とにかく労働時間が短い会社を選ぶ方が正解です。なぜならば、労働時間が短い会社ほど、時間当たりの利益率が高く頭脳労働に従事している証明になるからです。反対に労働時間が長いと、労働力を外部に提供している派遣ビジネスだと分かります。
また、定時に退社する社員の割合を見れば、その会社のブラック度合いも分かりますね。
私は客先常駐から社内開発に転職後は、納期月以外は毎日定時に帰宅しています。そのため、月の残業は20時間未満です。客先常駐と違い社内開発では、作業を効率化してアウトプットが増えるほど高い評価を得られます。労働時間は売上に直結しないため、評価対象外ですよね。
ここでは、客先常駐を抜け出して、社内開発に就職する具体的な方法を紹介します。
「諦めなければ、必ず客先常駐から脱出できる」
客先常駐で働く多くのSEに、社内開発を目指して欲しいと思っています。
なぜならば、私自身が客先常駐やSESに長年苦しめられたからです。客先常駐では将来性がない上に、出向先や自社に都合良く使われ、需要がなくなれば切り捨てられます。常駐先で契約解除されたら、自社でも居場所を失い失業するしか道はありません。
私がIT未経験で入社した先は、社員を客先に常駐させるだけのブラックでした。毎日夜11時過ぎまで働くも残業代は1円も支給されず、時給に換算すると700円以下です。身体は疲れているのに、布団に入ると将来が不安で夜も眠れません。
ある仕事帰りの電車の中で、窓に映った惨めな自分の姿を目にします。家事と仕事を両立し苦労して育ててくれた母親の事を思い、自然と目から涙がこぼれ落ちました。しかしながら、臆病だった私は行動に移せず、転職できずに3年が経ちます。
働くためだけに社会から生かされている生活に嫌気が指していた時に、知人から転職エージェントを紹介されました。転職に前向きになれないながらも、半ば強制的に就職活動が始まります。
そして、その2ヶ月後に社内開発できる企業に就職し、私の人生は大きく変わりました。社内開発できる企業に入社後、転職してから4年後には年収500万円を超えました。決して大きな成功ではないが、家族にも恵まれ今は毎日幸せを感じています。
この知人のおかげで、自分を信じて行動すれば、必ず良い方向に進むことを知ります。未来は自分が思い描く事しか実現されないので、いま行動しなければ一生変わらないですね。
ぶっちゃけ、客先常駐を脱出するのは難しくありません。なぜならば、常駐SEの大半は飲み会で愚痴るだけで、実際に行動に移す人は全体の1割もいないからです。私たちが実際に行動に移せば、意外と簡単に社内開発に転職できます。
客先常駐で働くSEがいなくなれば、客先常駐やSESは潰れるしかありません。私が社内開発を勧める理由は、社員を常駐させるだけのブラックは潰れて欲しいからです。そのためには、まずは私たち自身が行動しなければなりません。
私は過去にマイナビを利用して、客先常駐から脱出して社内開発に転職しました。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
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客先常駐から脱出できる3つの方法は?
客先常駐から脱出する方法は、大きく分けて3つあります。
方法1:IT業界を辞めて別の業種へ
客先常駐に疲れ切った人の中には、別業種で再スタートしたい人も多いです。でも、SEのキャリアを活かす方が、良い就職先に就ける可能性は遥かに高いですよね。
経験ゼロで新しい業種に入れば、年収250〜300万円で再スタートします。冷静に考えると、実務経験がない状態で異業種に飛び込めば、どの業種でも確実にブラックに就職します。ノルマがキツイ営業や飲食業、肉体労働の建築や工場は、IT業界以上にブラックな業種です。
仕事が楽な総務や事務職は、正社員ではなく派遣やパートしか募集していません。派遣やパートでは、今以上に将来が不安定になります。
1度でもIT業界で働きた経験があれば、私たちは未経験者ではなく経験者枠で応募できます。キャリアコンサルタントが提案する企業も、10倍以上に選択肢が増えますね。紹介してくれる企業は経験者向けなので、求人の質も以前より高くなります。
現実的に考えたら、現在のキャリアを活かさない手はないですね。
方法2:経験を活かして異業種の社内SEへ
異業種の社内SEを目指せば、客先常駐から逃れられます。しかしながら、社内SEはデメリットも多いため、私たちは十分に注意が必要です。
最大のデメリットは、特定の業界事情に詳しくなる反面、IT系の専門性が失われる事です。なぜならば、システム開発を外部委託するため、自社で経験やキャリアを積めないからです。社内SEの仕事は、社外のスケジュール管理と、社内の非IT管理部門のサポート業務です。
1度でも社内SEになると、一般的なSEのキャリアからは遠くなります。
また、本業が成長しない会社に就職すると、リストラの危険性も高いです。なぜならば、利益を上げない情報システム部門は、経営陣からコスト部門だと見なされるからです。定年まで働く前提で入社しても、経営方針が変われば真っ先に首を切られます。
競争社会から離れた社内SEにとって、外の世界で生き残るのは容易ではないですね。
方法3:経験を活かして自社や社内開発へ
IT業界で市場価値を高めたい人は、自社開発や社内開発を目指しましょう。社内開発とは、大手企業から依頼を請ける受託開発、自社製品やパッケージの開発や販売、スマホやソーシャルアプリの開発、コンサルタントやクラウド導入など、様々な働き方がありますね。
社内開発の最大のメリットは、経験と業界年齢に合わせてキャリアを積める事です。
開発案件では最新技術を学び、社内開発で経験を積めば上流工程からも携われます。設計やマネジメントを経験できれば、自身の市場価値を上げられますね。そして、専門知識や経験さえ積めれば、不景気を理由にリストラされても生き残れます。
また、専門知識や経験年数に合わせて、順調に収入も増やせますね。市場価値が高い人材になれば、フリーランスや在宅で働くのも難しくありません。市場価値が高い人材になれば、年収100〜200万円アップの転職も難しくありません。
では、客先常駐を脱出するには、私たちは具体的に何をすれば良いのでしょうか?
客先常駐から脱出できる転職サイト2社は?
客先常駐を脱出するには、「マイナビ×IT」と「社内SE転職ナビ」がお勧めです。
転職1:異業種の社内SEに強い「社内SE転職ナビ」
- IT経験者向けに、社内SEに特化した専門サイト
- 客先常駐から脱出して、異業種の社内SEに転職できる
- 他の経験者向けと比較して、知名度が低く利用者が少なすぎる
- 社内SE案件に絞られるため、求人数が673件と少なすぎる
- スキル次第だが、実は社内SE以外も紹介される
- 関東圏、関西圏以外では、求人がほとんどない
公式サイト:『社内SE転職ナビ』
社内SE転職ナビは、社内SEに特化した経験者向けの転職サイトです。他にない最大の特徴は、社内SEや社内開発を専門に扱い、確実に客先常駐から脱出できる事ですね。
しかしながら、他の転職サイトと比較して、知名度が低く利用者が少ない点に注意が必要です。また、社内SE案件に絞られるため、求人数が673件しかありません。「マイナビ×IT」も経験者向けで社内開発を中心に扱うが、求人数は2.8万件以上あります。
確実に客先常駐を脱出できるのは魅力だが、転職サイトの規模が少なすぎます。選択肢が少ないと、ブラックに就職する可能性も必然的に高くなります。「社内SE転職ナビ」1本に絞るのは、リスクが高いので避けた方が良いですね。
転職2:自社や社内開発に強い「マイナビ×IT」
- 大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイト
- 客先常駐から、自社や社内開発の転職に最も強い
- 自社や社内開発など、求人数は2.8万社以上もある
- ハイキャリア層ではなく、20〜30代の常駐SE向け
- 大手2社(リクナビ、DODA)にはない、中小の隠れ良企業を扱う
- 大手2社よりも、丁寧な対応で高評価を得ている
- 担当者が推薦状を書くので、書類選考の通過率が高い
公式サイト:マイナビ IT AGENT
「マイナビ×IT」は、大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイトです。他にない最大の特徴は、客先常駐から自社や社内開発、それから社内SEを目指せる事です。親切な対応の担当者が多く、転職経験がない初めての常駐SEにも向いています。
個人的な1番のお勧めが「マイナビ×IT」です。なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、客先常駐のブラックから脱出できたからです。
私が社内開発に転職できた時は、実務で開発経験が1度もない時でした。
「次もブラックに騙されて、客先常駐やSESに入社したらどうしよう」と不安しかなかったです。担当者は、客先常駐の経験しかなくても、必ず社内開発に就職できると声を掛けてくれました。「確実に社内案件に入れる保証がなければ、無理に転職する必要はないですよ」とも言ってくれました。
2ヶ月後に内定を頂いた先は、受託開発がメインのIT企業です。社員数が100名未満の中小企業だが、海外に開発拠点もある隠れ優良企業でした。
入社後に先輩社員から個別の社内研修があり、プロジェクト配属後も別の先輩が開発のサポートをしてくれます。それから、毎年40〜60万円ペースで順調に昇給し、4年後には年収が520万円を超えます。開発案件に就いた後も、納期がない月は毎日定時に帰宅しています。
上場企業や知名度がある大手はないが、私にとってこの会社は優良企業ですね。順調に昇給する上に残業も少ないため、今もこの会社でお世話になっています。
IT業界以外も広く扱う大手2社(リクナビ、DODA)と違い、IT系に特化したマイナビは求人の質が高いです。また、大手2社が扱わない隠れ優良企業が多いのも魅力です。機械的な対応にならざる負えない大手と違い、サポートが手厚い点もお勧めです。
私が客先常駐から脱出でき、社内開発に転職できたのはマイナビのおかげです。
これからも、常駐SEで働き続けるリスクとは?
客先常駐を続ける最大のデメリットは、経験年数に応じて給料が増えない事です。
常駐SEの給料が増えない理由は、手順書通りのマニュアル作業、ドキュメント作成、運用保守、ヘルプデスク、評価など、単純労働ばかりで開発経験を積めないからです。短期間で常駐先が変わるため、運が悪ければプロジェクト毎にスキルがリセットされます。
IT業界で35歳定年説があるのは、実務経験を積めない常駐SEの働き先がなくなるからです。35歳を過ぎると、経歴書の年齢を見ただけでスルーされます。
私の新入社員時代の元同僚は、今も1社目の客先常駐で働き続けています。久しぶりに彼女に再会したが、8年間で30万円(年収300→330万円)しか増えていない事に衝撃を受けました。30歳を機に、契約解除が増え自宅待機も増えたと言います。
対して、3年目に転職を決意した私は、その4年後に520万円まで増えています。IT業界では、本人の能力や実力以上に働く環境が大事です。
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24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
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そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を待っていたら、もう手遅れになるからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
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いますぐ転職する意思がなくても、自分を守るために会員登録だけでも必ずしてください。会員登録や転職サポートは全て無料だし、事前に面談済みなら必要な時にすぐに案件を紹介してくれるため、常駐先で契約解除された時のリスクヘッジになります。
まとめ:客先比率が30%未満の社内開発で働く
- SIer業界で、客先常駐は「92.3%」の会社がしている
- しかし、客先比率が30%未満は、全体の「39.3%」もある
- 客先比率70%以上だと、社員の「72%が長時間労働」してる
- 客先比率が30%未満(4割)を目指せば、客先常駐を避けられる
客先常駐が全くないIT企業に就職するのは難しいです。なぜならば、客先常駐している企業の割合は、全体で「92.3%」もあるからです(参考:厚生労働省のハンドブック)。つまり、客先が全くない会社は、「7.7%」しかありません。私たちが客先常駐を完全に避ける事が、いかに難しいかが分かります。
しかしながら、客先比率が少ない会社を選べば、避ける可能性を高められます。
厚生労働省の調査結果によると、客先比率が30未満の会社は、全体の「39.3%」を占めるからです。現実的に考えた時に、この4割の会社を目指すのは難しくないですよね。IT未経験者で就活すると選択肢は少ないけれども、経験者枠ならば応募先は10倍に増えます。
また、「客先比率70%」の会社が、全体の「28.8%」を占める事も分かります。
客先常駐の比率が高い企業は、システム開発会社ではなく「派遣ビジネス」ですよね。実はこの3割の会社が、IT業界で低賃金で長時間労働と言われるブラックです。実際に、残業が80H未満の社員は「28%」しかいないという調査結果が出ています。
現実的な戦略として、私たちが客先比率70%以上(3割)の会社を避け、客先比率30%未満(4割)の会社を目指すのは難しくないですよね。私は過去に2社客先常駐を経験したが、その後に常駐SEの割合が10%未満の社内開発に転職できました。
社内開発に転職した事で毎日定時に帰宅し、4年後に年収が500万円を超えました。
1日でも早く行動に移した方が良い理由は?
2019年の有効求人倍率は、バブル期よりも高い「1.6倍」でした。また、IT業界は特に好調で、転職サイトが公表する転職有効求人倍率は「6.79倍」を記録しています(参考:転職求人倍率レポート)。書類を送付すれば、誰でも企業から内定を得られる状態ですね。
しかしながら、コロナウイルスの影響で、現状は大きく変わりつつあります。
20年3月以降の米国失業保険申請者数は、3月06日累計で「8,063万人」です(参考:新規失業保険申請件数3/06)。リーマンショックでさえ3月の失業者数は80万人だけでしたね。また、トヨタは来年4月期の決算で、営業利益が79.5%減少すると発表しています。
自動車業界が壊滅的な打撃を受けたら、日本の労働者市場は立ち行かなくなります。
2009年の金融危機の頃には、多くの開発案件が中止に追い込まれました。そして、たくさんの派遣SEや客先常駐が強制退場されています。私も当時若手社員で、常駐先から首を切られました。次の常駐先が見つからず、会社を首になった人もたくさん知っています。
常駐先の契約を切られてから転職活動を開始しても遅いです。その頃には、もう企業は新しい人材を募集していないからです。IT業界で居場所を失えば、飲食店、介護施設などの肉体労働に行く人も少なからずいます。
有効求人倍率が「0.45倍」になると、どのような状況に陥るでしょうか?
- 買い手市場から売り手市場に転落し、高条件で転職できない
- 求人数が3分の1以下になり、転職したくてもできない
- 求人倍率が0.45倍に陥ると、5年間は元に戻らない
- 予算縮小でプロジェクトが中止、常駐SEは強制退場される
- 次の常駐先が見つからず、上司から自主退職を勧められる
- その後に就職活動を開始しても、企業はもう人材を募集してない
- 転職エージェントに登録しても、求人の紹介を断られる
私たちに与えられている時間は、決して多くはないですね。
転職活動で今すぐに必要なものは?
転職活動を開始するに当たって、私たちが必要な準備は何もありません。また、私たちは全てのサービスを無料で利用できます。途中で就職を辞退しても罰金など一切ありません。
履歴書や職務経歴書は、キャリアコンサルタントと面談し転職の意思を固めた後に改めて準備すれば良いですね。面談することで進みたい方向性が決まり、その段階で具体的な準備を始めた方が手戻りが少ないです。
マイナビは、他の転職サイトにはない隠れ優良企業を多数扱います。私が社内開発ができる中小企業に就職できたのはマイナビのおかげです。大手リクナビやDODAだと、求人数が多いが優良企業は少ないのが難点ですね。
- 公式サイトから「無料転職サポート申し込み」を選択する
- 希望勤務地や個人情報を入力する(3分で登録できる)
- 担当者からメールか電話があり、面談日を指定する(平日夜や週末も可)
- 予約した日時に来社し、無料カンセリングを行う(所要時間は40分)
- 仕事が忙しく来社できない場合は、電話でも対応しています
キャリア面談後には、2万件ある求人から条件に合う企業を、20社前後紹介してくれます。紹介される案件に目を向けると「実務で1度も開発経験がなくても、必要としてくれる企業がたくさんある」と自信を得られます。
それだけ、IT企業は深刻な人材不足に陥っているからです。もちろん、働きたいと思える企業がなければ、無理に応募する必要はありません。
キャリア面談は身構える必要はないが、転職活動は慎重に行いましょう。
なぜならば、転職活動は私たちの人生を大きく変える、最初の大きな1歩になるからです。自分自身の内面と深く向き合うことでやりがいのある仕事を見い出し、新しい人生の再スタート切るためにあります。
転職活動で巡り会う会社は、入社するかは別にしてそれぞれ深い意味があります。
私自身は新しい道を歩み始めたことで、大きく生涯収入を増やすことに成功し、夢だった海外就職も実現できました。もしも、あの時に転職活動しなければ、私の年収は30歳でも300万円のままです。実際に、8年間働き続けている元同僚の年収は330万円です。
コロナウイルスの影響で、労働環境はめまぐるしく状況は変わっています。
秋採用で転職するには、今月中には既に動いてないともう手遅れです。登録に必要な項目は少なく、通勤中にスマホからでも簡単に面談を予約できます。
会員登録と面談の日程調整、それから面談して求人を紹介してもらうのは、全ての工程で1時間も掛かりません。後からキャンセルもできるので、会員登録だけでも先に終わらせた方が良いですね。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
私自身が4年前に、ブラックを脱出できたのでマイナビが1番のお勧めです。
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