客先常駐は、精神的に私たち常駐SEを追い詰めますよね。そのため、社会人失格だと分かっていながらも、常駐先をバックレたいと考える人は少なくありません。もしも、明日から無断欠勤したら、私たちは具体的にどんな処罰を受けるのでしょうか。
- 「社会人失格だと自覚してる、けれども今すぐにバックレたい…」
- 「明日から無断欠勤を続けたら、自然に退職できるだろうか…」
- 「特定派遣の場合は、契約満了まで退職できないのかな…」
結論から伝えると、常駐先をバックレても問題はありません。
なぜならば、期間の定めがない正社員は、退職の自由が保障されているからです。就業規則などの確認は必要だけれど、強引にバックレても法律的な過失はありません。常駐SEを扱う企業は、「偽装請負」や「多重派遣」など違法行為も多く、私たちが訴えられる事もないです。
翌日に無断欠勤して、退職する手順は次の通りです。
まずは、退職届を内容証明で会社に郵送します。退職日は2週間後に設定し、残りの10営業日は有給休暇を申請します。有給がない場合は、無給で休めば良いだけですね。会社側は、退職や有給を拒否する権限を持ちません。
だからこそ、私たちは一方的に会社を辞められます。
後日、健康保険証を郵送し離職票を送って貰えば、1日も出社せずに会社を辞められます。1人で交渉が難しい場合は、退職代行サービスもありますね。私たちが考える以上に、バックレるのは難しくない事が分かります。
ただし、強引に客先常駐を辞めるメリットはありません。
バックレたり無断欠勤すれば、「懲戒解雇」で処分されるからです。懲戒解雇されると就職が難しくなるため、高い確率で次もブラックに就職します。正当法を用いても2週間で退職できるため、無断欠勤する必要性はありません。
ここでは、客先常駐をバックレた時に、起こり得る問題とその対処法を紹介します。バックレた後の処分や給料、損害賠償の事情が分かれば冷静に対処できますね。1番の理想は、在職期間中に次の就職先を決めてから退職する事です。
- 客先常駐をバックレる常駐SEは意外と多い?
- 常駐先をバックレたら、解雇処分や給料はどうなる?
- 客先常駐をバックレなくても、2週間で退職できる?
▼▼社内開発の転職に強い専門サイト3社▼▼
- 『マイナビ IT AGENT』客先常駐から、社内開発の転職に強い
- 『社内SE転職ナビ』社内SE専門だが、求人数は673件だけ
- 『リクルート』求人数は多いが、未経験向けのブラックが多い
※マイナビのプロモーションを含みます。
<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を狙っている人は多いが、その頃にはもう手遅れになる可能性が高いからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
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いますぐ転職する意思がなくても、自分を守るために会員登録だけでも必ずしてください。会員登録や転職サポートは全て無料だし、事前に面談済みなら必要な時にすぐに案件を紹介してくれるため、常駐先で契約解除された時のリスクヘッジになります。
不本意だけれど、今すぐに常駐先をバックレたい…
社会人失格と思いながらも、本気で常駐先をバックれたいSEは多いです。
Aさん)退職を伝えて次の日から出社したくない…
現在客先常駐のSEをやっています。請負元⇒1次受け⇒所属会社って力関係です。(1次受けの作業所で仕事してます。)相談というのが、現在の現場の雰囲気に合わず欝病になってしまいました。
休み明けに所属会社に退職相談にいくのですが、もう今通っている現場に行く気力はありません。(恥ずかしながら…、出勤途中に気持ち悪くなり途中下車、自席に座っていると頭がボーっとして作業できないほか、突然気持ち悪くなってトイレに駆け込んだりしています。)
退職相談した次の日から現場を休もうかと思っているのですが可能でしょうか?やはり損害賠償金など請求されるのでしょうか…(駄目でも無理矢理にでも休みたい。バックレをしてまでも…)
#引継ぎもなし、会社に迷惑かけて退職なんて社会人失格と分かるのですが、もうどうしょうもなく…現場は同じ会社の人がおらず1人現場の為、相談出来る人がいない。1度別現場の上司に相談したが、歯車が合えば出来るからとの解答でした。
参考:Yahoo知恵袋
退職を伝えた後に、無理に出社する必要はありません。
退職届を提出すれば、2週間後に雇用関係は終了します。退職日までの10営業日は、有給か無休休暇を取得すれば良いですね。有給は労働者の権利なので、会社側は拒否できません。
道徳的には好ましくないが、法律的には問題がない行為です。そのため、私たち常駐SEが損害賠償を請求される事もありません。労働環境が過酷な客先常駐では、意外とバックレる人は少なくないですね。
バックレる人が多いのは、客先常駐という仕組みに問題があるからです。
Bさん)不本意だけどバックレて辞めたい…
ベンチャー企業に入社して約1年ですが、激務と上司の理不尽さに限界がきて、バックレという形で退職したいと思ってます。一日2~3時間の睡眠で、更に、自分の能力以上の技術的な仕事を当然のように強要され、動悸が止まりません。
ちなみに残業代は一切なしです。自分としてもこんな形で退職したいとは思ってません。できることなら正式に辞意を伝え、承諾をいただき、最低限の引き継ぎなどもしてから辞めたいです。
しかし、現状ではまず無理なのです。辞意を軽くほのめかしましたが相手にされないどころか、賠償請求がどうたら言われる始末です。もうどうしようもないので無断欠勤を続けて自然に解雇していただく、という手段を使おうと思ってます。
鬱状態で正常な判断ができない状態なのでアドバイスを頂きたい次第です。小さい会社なので社内に相談できる人もいません。よろしくお願い致します。
参考:教えて!Goo
退職願を内容証明で会社に郵送するだけで、明日から出社しなくて良いです。
退職日を2週間後に設定し、それまでは有給を取得する旨をメールで送ります。会社から抗議の電話が来たら、退職願いを郵送した事を伝えましょう。電話に出るのが辛ければ、無理に出る必要もないですね。
健康保険証は退職日に郵送します。離職票(退職を証明し失業手当の申請に必要)を発行してくれない場合は、ハローワークに相談しましょう。会社側も労働局やハローワークに指導されたくないため対応してくれます。
また、余裕があれば残業代も請求した方が良いですね。
Cさん)特定派遣だと会社をバックレられない…
会社を辞めようと思っているのですが、特定派遣の場合期間満了まで退職はできないのでしょうか?現在、IT系の会社に正社員として勤めており、勤務先は客先に常駐するような形になっています。いわゆる、特定派遣というものなると思います。
先日、会社を退職しようと思い退職の意思を伝えたところ、「すぐには退職はできない、最低でも代わりの人が見つかるまで」と言われて受け入れてくれるような感じがしませんでした。
もちろん、引き継ぎ作業はして中途半端な状態ではないようにはしますが、円満退職である必要は無いと思っているので、退職届を提出して辞めようと考えており、いろいろと調べています。
契約期間が決まっている場合は、自由な退職は認められていないようなように受け止められます。正社員であれば、退職届を提出してから2週間が経過すれば退職できるのはわかるのですが、特定派遣の場合は違うのでしょうか?それとも、こちらは一般派遣に該当する説明なのでしょうか?よろしくお願いします。
参考:Yahoo知恵袋
客先に常駐する特定派遣でも、会社をバックレる事は可能です。
なぜならば、特定派遣も契約期間の定めがない正社員だからです。出向先の会社と私たち労働者には雇用関係がありません。また、会社間で契約した内容で、労働者に責任を負わせるのは無理です。
常駐先で特定派遣で契約している場合も、私たち常駐SEは会社を辞められます。
客先常駐をバックレる常駐SEは意外と多い?
IT業界で長年働いている人なら分かるが、実は客先常駐をバックレる人は意外と少なくありません。IT業界で10年も働いていると、突然常駐先に出社しない同僚やメンバーは、どの職場でも必ず毎年1人や2人はいます。
突然会社に出社しない理由は、バックレる以外に自分を守る術がないからです。
バックレた後は次の3つのケースに落ち着きます。そのまま常駐に出社せず会社を去る、鬱病だと診断されて長期休業に入る、もしくは何事もなかったように翌週に出社する人もいます。
現場の他の作業者たちは、バックレた労働者の詳細を詳しく知る事はありません。
なぜならば、この業界では誰かがバックレるのは珍しくないからです。抜けた作業者を気にしても、自分たちの状況が改善されるわけではないですね。また、バックレた労働者も、他のチームメンバーも、所詮は会社も違う赤の他人です。
現場から1人消えても、実は意外と現場は変わらずに回ります。
なぜならば、客先常駐では無駄な作業も多く、人数が減るといらない業務が淘汰されるからです。反対に人数が増えると、無駄な仕事が余計に発生します。言い方は悪いですが、単純労働が多い常駐SEの仕事は、いくらでも換えが効きます。
本気で現場が辛いと感じたら、神経質にならずにバックレましょう。周囲に迷惑を掛けるのは本意ではないが、私たちの健康を害してまで価値がある仕事はこの世にありません。私たちが単純労働をしなくても、他の誰かがその役目を負います。
人生の貴重な時間は限られるため、「偽装請負」や「多重派遣」を当たり前のブラックに、正面から付き合う必要はないですね。
では、実際に私たち常駐SEが会社をバックレたらどうなるでしょうか?
本気でバックレたらどうなる?気になる疑問4つは?
私たちが客先常駐を本気でバックレたらどうなるでしょうか?
【疑問1】バックレたらすぐに解雇される?
まず解雇について整理しますと、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない解雇は、権利の濫用として無効であるとされており(労働契約法16条)、就業規則に解雇事由を定めている場合でも、直ちに解雇が有効になるわけではありません。
また事業主が労働者を解雇する場合、少なくとも30日以上前に解雇予告をするか30日分以上の平均賃金である解雇予告手当を支払う必要があります。(労働基準法第20条)
ただし「原則として2週間以上正当な理由なく無断欠勤し、出勤の督促に応じない場合は、所轄労働基準監督署長の認定を受けた上で即時解雇ができる」との行政通達があります。
無断欠勤だとしても、原則的には会社側は2週間は解雇できません。
また、自社の事情からしても、すぐに解雇させる可能性は極めて低いです。なぜならば、代わりの人材を見つけるのが難しため、会社側は常駐先に出向して欲しいと思っているからです。
そのため、上司や営業担当者は、常駐先に出社するように必死にお願いしますよね。説得する過程で、損賠賠償で脅したり怒鳴り声をあげる上司も少なくありません。そして、最終的に説得が無理だと悟った時に、解雇処分を考えます。
無断欠勤による退職のため、懲戒解雇処分という形に持っていきますね。
【疑問2】バックレたら給料や退職金はどうなる?
無断欠勤をする前に働いていた日数分の給与は必ず支払わなければなりません。
その給料を支払わないことは、給料の不払いに相当するので、労働基準監督署に通告されれば、間違いなく指導をされるのは会社側です。無断欠勤をして迷惑をかけられた上に、そのまま退職されたことで、給料は一切支払いたくないと考える会社も多いですが、こらえて必ず働いた分の給料は支給しましょう。
バックレれた場合でも、会社側は給料を支払う義務があります。
ただし、無断欠勤した分の給与は貰えません。そのため、会社をバックレると決めたら、まずは自社の上司に有給申請した方が良いですね。会社側は有給申請を断る権利を持っていないため、実質的に無断欠勤も有給休暇も変わりません。
バックレるからといって、私たちは負い目を感じる必要はないですね。働いた分は正々堂々と主張してから辞めましょう。ただし、懲戒解雇処分を受けた場合は、退職金の減額や支給なしが認められています。
【疑問3】バックレたら損害賠償は請求される?
SES(システムエンジニアリングサービス)の場合、退職の意向はベンダー、つまり自社の上司に伝えることになります。もちろん、SES契約であろうとも、職業選択の自由(憲法22条)や自由に退職できる(民法627条)がありますので、退職することは可能です。
しかし、仮に上司にアポを取り、平日の客先常駐の業務時間終了後に自社まで出向き退職の意向を伝えても「はい、わかりました」というように、すんなり退職できるとはかぎりません。
「せめてこのプロジェクトが終わる年度末までは頼む」「交代要員を来月中に手配するのでその引き継ぎまが終わるまでお願い」となることもあると思います。逆に、本来は成果物完成の義務はないのに「完成させられないのに退職するなら損害賠償請求だ!」と恫喝される可能性もないとは言えません。
- 期間の定めがある正社員は、退職の自由が保障されている
- 常駐先と常駐SEには、直接の雇用関係や契約は発生しない
- 請負やSES契約は、成果物に対して責任がある
- 偽装請負など違反行為をしてるため、労働者を訴えられない
客先常駐をバックレても、訴えられる可能性はありません。
なぜならば、私たち常駐SEは期間の定めがない正社員なので、退職の自由が民法で保障されているからです。常駐先と私たち常駐SEには、雇用関係も企業と個人の契約も何もありません。
客先常駐で結ばれる請負やSES契約は、労働者ではなく成果物に対しての契約です。成果物に対して責任があるのは、個人ではなく会社ですよね。
「損害賠償を請求するぞ」と脅すのは、法律的に過失がなく感情に訴えるしか手段がないからです。客先常駐している企業は、「偽装請負」や「多重派遣」などの違法行為を自覚しているため、私たち常駐SEを訴えても負けると分かっています。
偽装請負や多重派遣で罰則を受けるのは、常駐先であるお客様ですね。
【疑問4】バックレたら転職で不利になる?
無断退職を理由として勤務先から「懲戒解雇」にされてしまうと離職票に「重責解雇」と記載されるため、転職活動時に離職票や退職証明書の提出を求められた場合は採用判断時に不利に働く可能性もあります。
客先常駐をバックレたら、次の就職先を見つけるのが難しくなります。
なぜならば、離職票に「重責解雇」と記載されてしまうからです。採用選考の段階では懲戒解雇を隠せても、入社前に離職票の提出を求められた時にバレますね。当然ですが、懲戒解雇された人材を採用したい会社はありません。
すでに内定を得ていたとしても、取り消される可能性は高いです。
実は、リスクを負ってまで無理に客先常駐をバックレる必要はありません。なぜならば、正当でも私たち常駐SEは、2週間で会社を辞められるからです。
常駐先をバックレなくても2週間で退職できる?
リスクを冒してまで、客先常駐をバックレる必要はありません。なぜならば、無理にバックレなくても、2週間待てば契約関係を解除できるからです。民法第627条によると、2週間後に会社に出社する義務はありません。
民法第627条
「期間の定めのない労働契約については、各当事者はいつでも解約の申し入れをすることができ、解約の申し入れから2週間を経過することによって終了する。」
退職日を2週間後に設定し、自社の上司に退職届を提出すれば良いですね。また、翌日から出社したくなければ、退職日まで有給消化すれば良いです。有給は労働者に与えられた権利なので、上司の許可を得る必要はありません。
会社側が唯一できるのは、有給の時季を変更できるだけです。しかしながら、この権利を行使する場合は、条件が厳しく設定されていますね(参考:有給を客先でトラブルなく取得する方法は?)。
つまりは、無理にバックレなくても、2週間ルールがあればすぐに会社を辞められます。事前に告知してから会社を去るため、「懲戒解雇処分」には当たらないですね。たとえ、契約期間中だとしても、私たちは無理なく会社を辞められます。
参考:客先常駐の契約期間中に退職できない?|1ヶ月以内に辞める
無理に会社をバックレる事で、デメリットもあるので注意が必要です。
強引にバックレたら次もブラックに就職する?
- 会社側と揉めると、退職証明に必要な離職票を貰えない
- 無断欠勤後に退職すると、離職票に「重責解雇」と書かれる
- 「重責解雇」が発覚すると、入社前に内定を取り消されるかも
- 離職期間がある状態で就活すると、次もブラックに就職する
- 無理にバックレなくても、2週間あれば正当法で退職できる
客先常駐を無理にバックレる必要性はありません。常駐先をバックレる事で、様々なリスクやデメリットがありますね。
無断欠勤後に退職すると、離職票に「重責解雇」と記載されます。懲戒解雇された人材を採用したい企業はないですよね。次の会社で入社前に離職票を提出するが、その段階で内定取り消しに合う可能性もあります。
また、離職期間がある状態で就活すると、高い確率でブラックに就職しますね。十分な経歴がない無職を採用する企業は、労働条件が悪いブラックしかないからです。
精神的に落ち詰められて逃げるしかない特殊なケースを除けば、私たちは次の就職先を決めてから退職交渉を始めるべきです。在職中に転職活動すれば、現在よりも確実に労働条件が良い企業に就職できるからです。
会社をバックレるのは最終手段と考えましょう。ここでは、在職中に客先常駐を辞めて、社内開発で働く方法を紹介します。
「諦めなければ、必ず客先常駐から脱出できる」
客先常駐で働く多くのSEに、社内開発を目指して欲しいと思っています。
なぜならば、私自身が客先常駐やSESに長年苦しめられたからです。客先常駐では将来性がない上に、出向先や自社に都合良く使われ、需要がなくなれば切り捨てられます。常駐先で契約解除されたら、自社でも居場所を失い失業するしか道はありません。
私がIT未経験で入社した先は、社員を客先に常駐させるだけのブラックでした。毎日夜11時過ぎまで働くも残業代は1円も支給されず、時給に換算すると700円以下です。身体は疲れているのに、布団に入ると将来が不安で夜も眠れません。
ある仕事帰りの電車の中で、窓に映った惨めな自分の姿を目にします。家事と仕事を両立し苦労して育ててくれた母親の事を思い、自然と目から涙がこぼれ落ちました。しかしながら、臆病だった私は行動に移せず、転職できずに3年が経ちます。
働くためだけに社会から生かされている生活に嫌気が指していた時に、知人から転職エージェントを紹介されました。転職に前向きになれないながらも、半ば強制的に就職活動が始まります。
そして、その2ヶ月後に社内開発できる企業に就職し、私の人生は大きく変わりました。社内開発できる企業に入社後、転職してから4年後には年収500万円を超えました。決して大きな成功ではないが、家族にも恵まれ今は毎日幸せを感じています。
この知人のおかげで、自分を信じて行動すれば、必ず良い方向に進むことを知ります。未来は自分が思い描く事しか実現されないので、いま行動しなければ一生変わらないですね。
ぶっちゃけ、客先常駐を脱出するのは難しくありません。なぜならば、常駐SEの大半は飲み会で愚痴るだけで、実際に行動に移す人は全体の1割もいないからです。私たちが実際に行動に移せば、意外と簡単に社内開発に転職できます。
客先常駐で働くSEがいなくなれば、客先常駐やSESは潰れるしかありません。私が社内開発を勧める理由は、社員を常駐させるだけのブラックは潰れて欲しいからです。そのためには、まずは私たち自身が行動しなければなりません。
私は過去にマイナビを利用して、客先常駐から脱出して社内開発に転職しました。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
公式サイト:マイナビ IT AGENT(無料サービス登録まで3分)
客先常駐から脱出できる3つの方法は?
客先常駐から脱出する方法は、大きく分けて3つあります。
方法1:IT業界を辞めて別の業種へ
客先常駐に疲れ切った人の中には、別業種で再スタートしたい人も多いです。でも、SEのキャリアを活かす方が、良い就職先に就ける可能性は遥かに高いですよね。
経験ゼロで新しい業種に入れば、年収250〜300万円で再スタートします。冷静に考えると、実務経験がない状態で異業種に飛び込めば、どの業種でも確実にブラックに就職します。ノルマがキツイ営業や飲食業、肉体労働の建築や工場は、IT業界以上にブラックな業種です。
仕事が楽な総務や事務職は、正社員ではなく派遣やパートしか募集していません。派遣やパートでは、今以上に将来が不安定になります。
1度でもIT業界で働きた経験があれば、私たちは未経験者ではなく経験者枠で応募できます。キャリアコンサルタントが提案する企業も、10倍以上に選択肢が増えますね。紹介してくれる企業は経験者向けなので、求人の質も以前より高くなります。
現実的に考えたら、現在のキャリアを活かさない手はないですね。
方法2:経験を活かして異業種の社内SEへ
異業種の社内SEを目指せば、客先常駐から逃れられます。しかしながら、社内SEはデメリットも多いため、私たちは十分に注意が必要です。
最大のデメリットは、特定の業界事情に詳しくなる反面、IT系の専門性が失われる事です。なぜならば、システム開発を外部委託するため、自社で経験やキャリアを積めないからです。社内SEの仕事は、社外のスケジュール管理と、社内の非IT管理部門のサポート業務です。
1度でも社内SEになると、一般的なSEのキャリアからは遠くなります。
また、本業が成長しない会社に就職すると、リストラの危険性も高いです。なぜならば、利益を上げない情報システム部門は、経営陣からコスト部門だと見なされるからです。定年まで働く前提で入社しても、経営方針が変われば真っ先に首を切られます。
競争社会から離れた社内SEにとって、外の世界で生き残るのは容易ではないですね。
方法3:経験を活かして自社や社内開発へ
IT業界で市場価値を高めたい人は、自社開発や社内開発を目指しましょう。社内開発とは、大手企業から依頼を請ける受託開発、自社製品やパッケージの開発や販売、スマホやソーシャルアプリの開発、コンサルタントやクラウド導入など、様々な働き方がありますね。
社内開発の最大のメリットは、経験と業界年齢に合わせてキャリアを積める事です。
開発案件では最新技術を学び、社内開発で経験を積めば上流工程からも携われます。設計やマネジメントを経験できれば、自身の市場価値を上げられますね。そして、専門知識や経験さえ積めれば、不景気を理由にリストラされても生き残れます。
また、専門知識や経験年数に合わせて、順調に収入も増やせますね。市場価値が高い人材になれば、フリーランスや在宅で働くのも難しくありません。市場価値が高い人材になれば、年収100〜200万円アップの転職も難しくありません。
では、客先常駐を脱出するには、私たちは具体的に何をすれば良いのでしょうか?
客先常駐から脱出できる転職サイト2社は?
客先常駐を脱出するには、「マイナビ×IT」と「社内SE転職ナビ」がお勧めです。
転職1:異業種の社内SEに強い「社内SE転職ナビ」
- IT経験者向けに、社内SEに特化した専門サイト
- 客先常駐から脱出して、異業種の社内SEに転職できる
- 他の経験者向けと比較して、知名度が低く利用者が少なすぎる
- 社内SE案件に絞られるため、求人数が673件と少なすぎる
- スキル次第だが、実は社内SE以外も紹介される
- 関東圏、関西圏以外では、求人がほとんどない
公式サイト:『社内SE転職ナビ』
社内SE転職ナビは、社内SEに特化した経験者向けの転職サイトです。他にない最大の特徴は、社内SEや社内開発を専門に扱い、確実に客先常駐から脱出できる事ですね。
しかしながら、他の転職サイトと比較して、知名度が低く利用者が少ない点に注意が必要です。また、社内SE案件に絞られるため、求人数が673件しかありません。「マイナビ×IT」も経験者向けで社内開発を中心に扱うが、求人数は2.8万件以上あります。
確実に客先常駐を脱出できるのは魅力だが、転職サイトの規模が少なすぎます。選択肢が少ないと、ブラックに就職する可能性も必然的に高くなります。「社内SE転職ナビ」1本に絞るのは、リスクが高いので避けた方が良いですね。
転職2:自社や社内開発に強い「マイナビ×IT」
- 大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイト
- 客先常駐から、自社や社内開発の転職に最も強い
- 自社や社内開発など、求人数は2.8万社以上もある
- ハイキャリア層ではなく、20〜30代の常駐SE向け
- 大手2社(リクナビ、DODA)にはない、中小の隠れ良企業を扱う
- 大手2社よりも、丁寧な対応で高評価を得ている
- 担当者が推薦状を書くので、書類選考の通過率が高い
公式サイト:マイナビ IT AGENT
「マイナビ×IT」は、大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイトです。他にない最大の特徴は、客先常駐から自社や社内開発、それから社内SEを目指せる事です。親切な対応の担当者が多く、転職経験がない初めての常駐SEにも向いています。
個人的な1番のお勧めが「マイナビ×IT」です。なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、客先常駐のブラックから脱出できたからです。
私が社内開発に転職できた時は、実務で開発経験が1度もない時でした。
「次もブラックに騙されて、客先常駐やSESに入社したらどうしよう」と不安しかなかったです。担当者は、客先常駐の経験しかなくても、必ず社内開発に就職できると声を掛けてくれました。「確実に社内案件に入れる保証がなければ、無理に転職する必要はないですよ」とも言ってくれました。
2ヶ月後に内定を頂いた先は、受託開発がメインのIT企業です。社員数が100名未満の中小企業だが、海外に開発拠点もある隠れ優良企業でした。
入社後に先輩社員から個別の社内研修があり、プロジェクト配属後も別の先輩が開発のサポートをしてくれます。それから、毎年40〜60万円ペースで順調に昇給し、4年後には年収が520万円を超えます。開発案件に就いた後も、納期がない月は毎日定時に帰宅しています。
上場企業や知名度がある大手はないが、私にとってこの会社は優良企業ですね。順調に昇給する上に残業も少ないため、今もこの会社でお世話になっています。
IT業界以外も広く扱う大手2社(リクナビ、DODA)と違い、IT系に特化したマイナビは求人の質が高いです。また、大手2社が扱わない隠れ優良企業が多いのも魅力です。機械的な対応にならざる負えない大手と違い、サポートが手厚い点もお勧めです。
私が客先常駐から脱出でき、社内開発に転職できたのはマイナビのおかげです。
これからも、常駐SEで働き続けるリスクとは?
客先常駐を続ける最大のデメリットは、経験年数に応じて給料が増えない事です。
常駐SEの給料が増えない理由は、手順書通りのマニュアル作業、ドキュメント作成、運用保守、ヘルプデスク、評価など、単純労働ばかりで開発経験を積めないからです。短期間で常駐先が変わるため、運が悪ければプロジェクト毎にスキルがリセットされます。
IT業界で35歳定年説があるのは、実務経験を積めない常駐SEの働き先がなくなるからです。35歳を過ぎると、経歴書の年齢を見ただけでスルーされます。
私の新入社員時代の元同僚は、今も1社目の客先常駐で働き続けています。久しぶりに彼女に再会したが、8年間で30万円(年収300→330万円)しか増えていない事に衝撃を受けました。30歳を機に、契約解除が増え自宅待機も増えたと言います。
対して、3年目に転職を決意した私は、その4年後に520万円まで増えています。IT業界では、本人の能力や実力以上に働く環境が大事です。
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- 『社内SE転職ナビ』求人数は673件と、ブラック率も高い
- 『リクルート』異業種への転職は、キャリアを活かせない
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<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を待っていたら、もう手遅れになるからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
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いますぐ転職する意思がなくても、自分を守るために会員登録だけでも必ずしてください。会員登録や転職サポートは全て無料だし、事前に面談済みなら必要な時にすぐに案件を紹介してくれるため、常駐先で契約解除された時のリスクヘッジになります。
まとめ:客先常駐を今すぐにバックレたい
- 会社側と揉めると、退職証明に必要な離職票を貰えない
- 無断欠勤後に退職すると、離職票に「重責解雇」と書かれる
- 「重責解雇」が発覚すると、入社前に内定を取り消されるかも
- 離職期間がある状態で就活すると、次もブラックに就職する
- 無理にバックレなくても、2週間あれば正当法で退職できる
結論から伝えると、常駐先をバックレても問題はありません。
なぜならば、期間の定めがない正社員は、退職の自由が保障されているからです。就業規則などの確認は必要だけれど、強引にバックレても法律的な過失はありません。「偽装請負」や「多重派遣」など違法行為も多く、私たちが訴えられる事もないです。
翌日に無断欠勤して、退職する手順は次の通りです。
まずは、退職届を内容証明で会社に郵送します。退職日は2週間後に設定し、残りの10営業日は有給休暇を申請します。有給がない場合は、無給で休めば良いだけですね。会社側は、退職や有給を拒否する権限を持ちません。
だからこそ、私たちは一方的に会社を辞められます。
ただし、強引に客先常駐を辞めるメリットはありません。バックレたり無断欠勤すれば、「懲戒解雇」で処分されるからです。懲戒解雇されると就職が難しくなるため、高い確率で次もブラックに就職します。正当法を用いても2週間で退職できるため、無断欠勤する必要性はありません。
1番の理想は、次の就職先を決めてから退職する事ですね。そうすれば、確実にブラックを脱出して、今よりも労働条件が良い企業で働けるからです。
1日でも早く行動に移した方が良い理由は?
2019年の有効求人倍率は、バブル期よりも高い「1.6倍」でした。また、IT業界は特に好調で、転職サイトが公表する転職有効求人倍率は「6.79倍」を記録しています(参考:転職求人倍率レポート)。書類を送付すれば、誰でも企業から内定を得られる状態ですね。
しかしながら、コロナウイルスの影響で、現状は大きく変わりつつあります。
20年3月以降の米国失業保険申請者数は、3月06日累計で「8,063万人」です(参考:新規失業保険申請件数3/06)。リーマンショックでさえ3月の失業者数は80万人だけでしたね。また、トヨタは来年4月期の決算で、営業利益が79.5%減少すると発表しています。
自動車業界が壊滅的な打撃を受けたら、日本の労働者市場は立ち行かなくなります。
2009年の金融危機の頃には、多くの開発案件が中止に追い込まれました。そして、たくさんの派遣SEや客先常駐が強制退場されています。私も当時若手社員で、常駐先から首を切られました。次の常駐先が見つからず、会社を首になった人もたくさん知っています。
常駐先の契約を切られてから転職活動を開始しても遅いです。その頃には、もう企業は新しい人材を募集していないからです。IT業界で居場所を失えば、飲食店、介護施設などの肉体労働に行く人も少なからずいます。
有効求人倍率が「0.45倍」になると、どのような状況に陥るでしょうか?
- 買い手市場から売り手市場に転落し、高条件で転職できない
- 求人数が3分の1以下になり、転職したくてもできない
- 求人倍率が0.45倍に陥ると、5年間は元に戻らない
- 予算縮小でプロジェクトが中止、常駐SEは強制退場される
- 次の常駐先が見つからず、上司から自主退職を勧められる
- その後に就職活動を開始しても、企業はもう人材を募集してない
- 転職エージェントに登録しても、求人の紹介を断られる
私たちに与えられている時間は、決して多くはないですね。
転職活動で今すぐに必要なものは?
転職活動を開始するに当たって、私たちが必要な準備は何もありません。また、私たちは全てのサービスを無料で利用できます。途中で就職を辞退しても罰金など一切ありません。
履歴書や職務経歴書は、キャリアコンサルタントと面談し転職の意思を固めた後に改めて準備すれば良いですね。面談することで進みたい方向性が決まり、その段階で具体的な準備を始めた方が手戻りが少ないです。
マイナビは、他の転職サイトにはない隠れ優良企業を多数扱います。私が社内開発ができる中小企業に就職できたのはマイナビのおかげです。大手リクナビやDODAだと、求人数が多いが優良企業は少ないのが難点ですね。
- 公式サイトから「無料転職サポート申し込み」を選択する
- 希望勤務地や個人情報を入力する(3分で登録できる)
- 担当者からメールか電話があり、面談日を指定する(平日夜や週末も可)
- 予約した日時に来社し、無料カンセリングを行う(所要時間は40分)
- 仕事が忙しく来社できない場合は、電話でも対応しています
キャリア面談後には、2万件ある求人から条件に合う企業を、20社前後紹介してくれます。紹介される案件に目を向けると「実務で1度も開発経験がなくても、必要としてくれる企業がたくさんある」と自信を得られます。
それだけ、IT企業は深刻な人材不足に陥っているからです。もちろん、働きたいと思える企業がなければ、無理に応募する必要はありません。
キャリア面談は身構える必要はないが、転職活動は慎重に行いましょう。
なぜならば、転職活動は私たちの人生を大きく変える、最初の大きな1歩になるからです。自分自身の内面と深く向き合うことでやりがいのある仕事を見い出し、新しい人生の再スタート切るためにあります。
転職活動で巡り会う会社は、入社するかは別にしてそれぞれ深い意味があります。
私自身は新しい道を歩み始めたことで、大きく生涯収入を増やすことに成功し、夢だった海外就職も実現できました。もしも、あの時に転職活動しなければ、私の年収は30歳でも300万円のままです。実際に、8年間働き続けている元同僚の年収は330万円です。
コロナウイルスの影響で、労働環境はめまぐるしく状況は変わっています。
秋採用で転職するには、今月中には既に動いてないともう手遅れです。登録に必要な項目は少なく、通勤中にスマホからでも簡単に面談を予約できます。
会員登録と面談の日程調整、それから面談して求人を紹介してもらうのは、全ての工程で1時間も掛かりません。後からキャンセルもできるので、会員登録だけでも先に終わらせた方が良いですね。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
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