上司に退職の旨を伝えると、必ず損害賠償を請求するぞと脅されます。会社間での契約があるため、契約期間中に勝手に辞められたら、常駐先に迷惑が掛かるからですね。しかしながら、私たち常駐SEは、本当に損害賠償を支払う義務があるのでしょうか?
- 「退職届を提出したら、損害賠償と懲戒免職に当たると言われた…」
- 「多大な迷惑が掛かったから、200万円を賠償しろと言われた…」
- 「翌日に会社をバックレたら、損害賠償を請求されるだろうか…」
結論から伝えると、私たちが損害賠償を請求される可能性はゼロです。
なぜならば、私たち常駐SEも正社員と同様に、職業選択の自由(憲法22条)と自由に退職できる権利(民法627条)が保障されているからです。期間の定めがない労働契約ならば、解約の申し入れから2週間で退職できます。
しかしながら、通常の会社員と違いSES契約を結ぶ常駐SEは、「契約破棄」に当たると考える人は多いですよね。客先常駐のSES契約でも「契約破棄」で訴えられる可能性はありません。なぜならば、SES契約の成果物に対する責務は、すべて会社側が負うからです。
会社間で結んだ契約の責務を、個人に転嫁することはできません。
不測の事態でも、人員を調整し完成させるのは会社の義務ですね。退職の自由は憲法や民法で保障されているため、解約の申し入れは想定し得る当然の事象です。当たり前ですが、契約解除を申し入れた労働者に対して、損害賠償を請求するのは法律的に不可能です。
ここでは、会社が損賠賠償できない3つの理由を紹介します。ただし、相手がブラックだとしても、1番の理想は円満に退職する事です。そのためには、最低限必要な法律上の知識や、辞める方法を知っておく必要があります。
- 退職を伝えたら「損害賠償を請求するぞ」と脅された?
- 会社側が、損害賠償を請求できない3つの理由は?
- 損賠賠償や懲戒免職を避けて、トラブルなく辞める方法は?
▼▼社内開発の転職に強い専門サイト3社▼▼
- 『マイナビ IT AGENT』客先常駐から、社内開発の転職に強い
- 『社内SE転職ナビ』社内SE専門だが、求人数は673件だけ
- 『リクルート』求人数は多いが、未経験向けのブラックが多い
※マイナビのプロモーションを含みます。
<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を狙っている人は多いが、その頃にはもう手遅れになる可能性が高いからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
公式サイト:マイナビ IT AGENT(無料サービス登録まで3分)
いますぐ転職する意思がなくても、自分を守るために会員登録だけでも必ずしてください。会員登録や転職サポートは全て無料だし、事前に面談済みなら必要な時にすぐに案件を紹介してくれるため、常駐先で契約解除された時のリスクヘッジになります。
退職を伝えたら「損害賠償を請求するぞ」と脅された…
上司に退職を伝えたら、損害賠償を請求するぞと脅される常駐SEは少なくありません。私自身も過去に脅されて、退職できずに困った事があります。
Aさん)損害賠償や懲戒免職に当たると言われた…
準委任契約(常駐)で仕事をしているものです。この度5月末をもって会社を退職したく、就業規則に従って1ヶ月前に退職の旨を伝え、退職届を出しました。しかし、客先との労働契約があり、三ヶ月単位での契約のため、6月まで業務を行わなくてはならないと、本社の上司に言われました。
その労働契約によれば、双方の合意のもとで結んでいるから、問題になるとのこと。これっておかしいと思うんですが、私はその契約に従う必要はあるのでしょうか。また、そうしなければ損害賠償や懲戒免職のようなことになる可能性はあるのでしょうか。(上司からこういったペナルティになる可能性があるといわれました)
問題がなければ、労基署を仲介して早く手続きを終えたいです…
契約の詳細は下記の通りです。
- 本社:正社員、雇用期間の定めなし。
- 出向先:準委任契約(会社間での契約)で、三ヶ月更新。(請求は月単位)
ご教授のほど、よろしくお願い致します。
参考:Yahoo知恵袋
準委任契約(SES)は、会社間で結ばれた「成果物の完成」に対する契約ですね。成果物の完成は会社側に責務があるため、契約途中で辞めたとしても労働者に責任はありません。問題になるのは契約を結んだ自社であって、私たち労働者に法的な問題はありません。
そのため、損害賠償を請求されても、法廷で負ける事はないですね。また、就業規則通りに1ヶ月前に退職を告知しているため、懲戒免職にも当たりません。
損賠賠償や懲戒免職で脅すのは、私たち常駐SEに辞められたら困るからです。会社側も法的には何も問題がないと分かっているため、脅してきますね。
Bさん)200万円の損害賠償を請求された…
特定派遣の契約期間中の退職は、損害賠償をしなければいけませんか?オットが特定派遣(客先常駐)で働いていましたが、契約期間途中で退職しました。毎回1年契約で更新し続け、もう10年以上同じ会社に常駐していました。
以前から、客先に正社員として転職というハナシも出ていたのですが、このご時勢で、急にハナシが流れ、3月末での退職を申し出たところ、1週間引継ぎだけして、すぐにクビのような状態になってしまいました。
もちろん、自己都合ではあるのですが、自社から損害賠償をしろ。といわれています。客先と自社との契約は3月末までだったため違約金でも発生したのでしょうか・・・詳細はわかりませんが、「会社に多大な迷惑と損害を与えた」ということで、退職金のほとんど200万円を支払えといわれています。
「本来なら損害賠償の訴えをおこすところだ」「条件をのめないなら、懲戒処分にする」とも言われています。
こういった場合、通常は損害賠償をするべきなのでしょうか?金額も納得いかないのですす・・・(詳しいこともわからないし)逆に、訴えを起こしてもらった方が詳しいことが公になってわかりやすいかしら?とも思っています。
参考:Yahoo知恵袋
損害賠償を支払う義務はありません。
期間の定めがある「特定派遣」で10年間も契約を更新し続けた場合は、実質的に「期間の定めがない契約」とみなされます。期間の定めがない契約の場合、途中で契約解除しても損賠賠償の対象にはなりません。
特定派遣は、問題がある契約なので2018年9月に廃止されました。そのため、現在の客先常駐の契約形態は請負かSES契約が主流です。また、期間の定めがある一般派遣でも、最長で3年間の契約が義務付けられていますね。
解約の申入れに対して、会社側が懲戒処分にするのは無理です。特定派遣であっても、期間の定めがない正社員として私たちは雇用されています。正社員である以上は、退職の自由が憲法や民法で保障されています。
Cさん)常駐先をバックレたら損賠賠償を請求される…
現在客先常駐のSEをやっています。請負元⇒1次受け⇒所属会社って力関係です。(1次受けの作業所で仕事してます。)
相談というのが、現在の現場の雰囲気に合わず欝病になってしまいました。休み明けに所属会社に退職相談にいくのですが、もう今通っている現場に行く気力はありません。(恥ずかしながら…、出勤途中に気持ち悪くなり途中下車、自席に座っていると頭がボーっとして作業できないほか、突然気持ち悪くなってトイレに駆け込んだりしています。)
退職相談した次の日から現場を休もうかと思っているのですが可能でしょうか?やはり損害賠償金など請求されるのでしょうか…(駄目でも無理矢理にでも休みたい。バックレをしてまでも…)#引継ぎもなし、会社に迷惑かけて退職なんて社会人失格と分かるのですが、もうどうしょうもなく…
現場は同じ会社の人がおらず1人現場の為、相談出来る人がいない。1度別現場の上司に相談したが、歯車が合えば出来るからとの解答でした。
参考:Yahoo知恵袋
常駐先を翌日にバックレたとしても、損害賠償を支払う義務はありません。
2週間後を退職日に設定し、退職願を内容証明で会社に郵送しましょう。退職日までの10営業日は、有給休暇を「私用のため」で申請します。有給がない場合は、無給でも構わないですね。
この方法でも退職できる理由は、会社側は退職や有給休暇の申し入れを拒否する権限がないからです。そのため、翌日からバックレても、法律的には何も問題はありません。健康保険証は退職日に郵送し、離職票は総務部に送ってもらいましょう。(参考:客先常駐をバックレる方法は?)
「損害賠償を請求されたらどうしよう」と悩む常駐SEは多いですね。しかしながら、会社側は損害賠償を請求したくてもできない事情があります。
会社が損害賠償を請求できない3つの理由は?
私たち常駐SEが、会社から損害賠償を請求される可能性はないです。
理由1:退職の自由が民法で保障されている
民法第627条
「期間の定めのない労働契約については、各当事者はいつでも解約の申し入れをすることができ、解約の申し入れから2週間を経過することによって終了する。」
私たち常駐SEは、自社(派遣元)と雇用関係がある正社員(契約期間の定めがない)です。そのため、解約(退職)の申し入れをすれば、法律上は2週間後に会社を辞められます。解約の申し入れに対して、雇用主や上司は拒否することができません。
解約の申し入れに対して拒否権があれば、私たちは本当の意味で奴隷と変わりません。
会社間でSES契約を結んでいても、私たちは正社員で採用されています。そのため、職業選択の自由(憲法22条)と自由に退職できる権利(民法627条)は保障されています。正社員の退職の自由に対して、会社側が損害賠償を請求するのは無理ですね。
しかしながら、契約期間中に常駐先を去ることに対して、責任を負わせようとします。契約期間中に解約した場合は、損害賠償の対象になるのでしょうか?
理由2:SES契約は労働者に責任転嫁できない
契約期間中に雇用関係を解除する事に対して、損害賠償を請求すると脅してきます。
しかしながら、契約期間中の解約でも、私たち常駐SEに過失を求める事は難しいです。なぜならば、常駐先に対して自社は「期間内に成果物の完成を約束する」が、その責任を労働者に転嫁できないからです。
成果物の完成に対して責任を持つのは、常駐先と契約関係にある自社ですね。SES契約の場合も請負と同様で、「成果物の一部の完成」に対して自社が責任を負います。作業メンバーが途中で入れ替わったとしても、人員を調整して成果物を完成させるのは自社の責務です。
会社間の契約に対して責任を個人に転嫁したら、私たちは事故や病気、忌引きで急に会社を休む時も訴えられます。しかしながら、当然ですが実際の世界ではそうなっていないですよね。
私たち常駐SEと常駐先には、雇用や契約関係は何もありません。常駐SEと自社に対しては、契約期間の定めがない正社員です。そのため、会社間が勝手に結ぶ請負契約の期間中に退社しても、損害賠償を支払う義務は存在しない事になります。
私たち常駐SEに法律上の過失はありません。だからこそ、私たちの上司は「会社に多大な迷惑をかけた」「常駐先に出社しなければ損害賠償を請求するぞ」と感情的になり大きな声で脅してきますね。
裁判で争っても、自分たちに勝ち目がないと分かっているからです。
理由3:偽装請負だから社員を訴えられない
SES(システムエンジニアリングサービス)の場合、退職の意向はベンダー、つまり自社の上司に伝えることになります。もちろん、SES契約であろうとも、職業選択の自由(憲法22条)や自由に退職できる(民法627条)がありますので、退職することは可能です。
しかし、仮に上司にアポを取り、平日の客先常駐の業務時間終了後に自社まで出向き退職の意向を伝えても「はい、わかりました」というように、すんなり退職できるとはかぎりません。また、請負契約の場合は「成果物完成に責任」を持つことになっているので、「退職」というより「契約破棄」となり、より「中断による損害賠償請求」という流れになる可能性があります。
常駐SEに途中離脱された結果、期間内に成果物を完成できず、「契約破棄」に対して損賠賠償を請求すると脅すと迫る会社もあります(理由2:期間内に完成できなくても、労働者の過失はありません)。
しかしながら、この場合も私たち常駐SEが訴えられる可能性はないです。
なぜならば、客先常駐している会社は、「偽装請負」や「多重派遣」などの違法行為をしているからです。法廷に出て訴えるならば、労働者の過失を調査する段階で「偽装請負」が発覚しますね。偽装請負で法的な罰則を受けるのは、お客様である常駐先です。
お客様に迷惑を掛けてまで、私たち労働者を訴えるのは本末転倒ですよね。
逆に、長時間労働や残業代未払いで、労働局から指導を受ける事になります。会社から損賠賠償を請求すると脅された時は、「弁護士や労働局などの専門機関に相談します」と答えましょう。
以上の3つの理由から、私たち常駐SEが訴えられる可能性はゼロです。
ただし、会社に迷惑を掛けてまで、強引に退職する事を勧めたい訳ではありません。理想はトラブルなく会社を辞める事ですね。相手がブラックだとしても、雇用してくれた事に対して感謝の気持ちを持って退職しましょう。
いつも会社とトラブルを起こす人は、不思議と次もブラックに就職していきますよね。では、損害賠償を避けてトラブルなく辞めるには、どうすれば良いのでしょうか?
損害賠償を避けて、トラブルなく辞める方法は?
- 退職交渉する前に、契約期間を事前に確認する
- 契約期間内ではなく、契約を更新せずに退場する
- 契約期間の更新は、1〜2ヶ月毎に行われる
- 退場日が伸ばせない事を、しっかりと上司に伝える
トラブルを避けるためには、契約満了に合わせて退場する事です。
なぜならば、会社間の契約があるため、契約期間内の退場はトラブルになるからです。契約社会に生きているため、私たち個人の都合で契約を破棄するのはリスクが高いですね。そのため、契約満了に合わせれば、私たちSEが責められる可能性は低いです。
契約満了すると言っても、プロジェクト終了を待つ必要はありません。
なぜならば、私たち常駐SEの契約は、1〜2ヶ月毎に更新されているからです。プロジェクト単位ではなく月毎に契約する理由は、金融危機など不測の事態に備えたリスクヘッジです。一方的な契約解除はできないため、顧客は不況時に労働力を都合よく調整したいと思っています。
短期契約の事情を逆手に取れば、私たちも客先常駐を辞めやすいですね。「契約破棄ではなく、次の契約を更新しないだけ」ならば、責められる要素がないからです。
しかしながら、それでもすんなりと辞められる保証はありません。契約期間に合わせて退職を狙ったとしても、様々な理由を付けて妨害されます。その場合は、法律を盾に退場交渉を始めた方が良いですね。
それでも上司に退職を拒否されたら?
私たち常駐SEは、まずは円満退社を目指すべきです。しかしながら、円満退社が難しいと感じたら、無理に固執する必要はありません。客先常駐にはブラックな会社が多く、こちらが誠実に対応しても酷い扱いを受けるケースも少なくないからです。
郷に入れば郷に従えではないが、強行手段で対応します。
相手が聞く耳を持たない場合は、一方的に退職届を郵送で送り付けましょう。民法第627条にある通り、14日後には出社する義務はありません。上司も1人の会社員にしか過ぎないので、限度を超えてまで妨害する方が圧倒的に少ないです。
退職交渉に不安を感じる人は「退職代行サービス」がお勧めです。
転職代行を利用すれば、退職だけではなく未払いの残業代、退職金、有休消化も交渉してくれます。代行サービスが普及する理由は、法律を盾に退職交渉すれば常駐SEでも100%辞められるからです。
参考:退職代行を利用すれば、本当に当日でも客先常駐を辞められる?
ただし、私たちの目標は客先常駐を辞める事ではないですね。
辞めるよりも大切な事は、本来の自分の能力を発揮できる職場で働く事です。客先常駐を辞める前には、必ず次の職場を見つけてから退職交渉に臨みましょう。就職先が決まらずに辞めたら、次も高い確率でブラックに就職します。
ここでは、客先常駐から脱出する3つの方法を紹介します。
「諦めなければ、必ず客先常駐から脱出できる」
客先常駐で働く多くのSEに、社内開発を目指して欲しいと思っています。
なぜならば、私自身が客先常駐やSESに長年苦しめられたからです。客先常駐では将来性がない上に、出向先や自社に都合良く使われ、需要がなくなれば切り捨てられます。常駐先で契約解除されたら、自社でも居場所を失い失業するしか道はありません。
私がIT未経験で入社した先は、社員を客先に常駐させるだけのブラックでした。毎日夜11時過ぎまで働くも残業代は1円も支給されず、時給に換算すると700円以下です。身体は疲れているのに、布団に入ると将来が不安で夜も眠れません。
ある仕事帰りの電車の中で、窓に映った惨めな自分の姿を目にします。家事と仕事を両立し苦労して育ててくれた母親の事を思い、自然と目から涙がこぼれ落ちました。しかしながら、臆病だった私は行動に移せず、転職できずに3年が経ちます。
働くためだけに社会から生かされている生活に嫌気が指していた時に、知人から転職エージェントを紹介されました。転職に前向きになれないながらも、半ば強制的に就職活動が始まります。
そして、その2ヶ月後に社内開発できる企業に就職し、私の人生は大きく変わりました。社内開発できる企業に入社後、転職してから4年後には年収500万円を超えました。決して大きな成功ではないが、家族にも恵まれ今は毎日幸せを感じています。
この知人のおかげで、自分を信じて行動すれば、必ず良い方向に進むことを知ります。未来は自分が思い描く事しか実現されないので、いま行動しなければ一生変わらないですね。
ぶっちゃけ、客先常駐を脱出するのは難しくありません。なぜならば、常駐SEの大半は飲み会で愚痴るだけで、実際に行動に移す人は全体の1割もいないからです。私たちが実際に行動に移せば、意外と簡単に社内開発に転職できます。
客先常駐で働くSEがいなくなれば、客先常駐やSESは潰れるしかありません。私が社内開発を勧める理由は、社員を常駐させるだけのブラックは潰れて欲しいからです。そのためには、まずは私たち自身が行動しなければなりません。
私は過去にマイナビを利用して、客先常駐から脱出して社内開発に転職しました。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
公式サイト:マイナビ IT AGENT(無料サービス登録まで3分)
客先常駐から脱出できる3つの方法は?
客先常駐から脱出する方法は、大きく分けて3つあります。
方法1:IT業界を辞めて別の業種へ
客先常駐に疲れ切った人の中には、別業種で再スタートしたい人も多いです。でも、SEのキャリアを活かす方が、良い就職先に就ける可能性は遥かに高いですよね。
経験ゼロで新しい業種に入れば、年収250〜300万円で再スタートします。冷静に考えると、実務経験がない状態で異業種に飛び込めば、どの業種でも確実にブラックに就職します。ノルマがキツイ営業や飲食業、肉体労働の建築や工場は、IT業界以上にブラックな業種です。
仕事が楽な総務や事務職は、正社員ではなく派遣やパートしか募集していません。派遣やパートでは、今以上に将来が不安定になります。
1度でもIT業界で働きた経験があれば、私たちは未経験者ではなく経験者枠で応募できます。キャリアコンサルタントが提案する企業も、10倍以上に選択肢が増えますね。紹介してくれる企業は経験者向けなので、求人の質も以前より高くなります。
現実的に考えたら、現在のキャリアを活かさない手はないですね。
方法2:経験を活かして異業種の社内SEへ
異業種の社内SEを目指せば、客先常駐から逃れられます。しかしながら、社内SEはデメリットも多いため、私たちは十分に注意が必要です。
最大のデメリットは、特定の業界事情に詳しくなる反面、IT系の専門性が失われる事です。なぜならば、システム開発を外部委託するため、自社で経験やキャリアを積めないからです。社内SEの仕事は、社外のスケジュール管理と、社内の非IT管理部門のサポート業務です。
1度でも社内SEになると、一般的なSEのキャリアからは遠くなります。
また、本業が成長しない会社に就職すると、リストラの危険性も高いです。なぜならば、利益を上げない情報システム部門は、経営陣からコスト部門だと見なされるからです。定年まで働く前提で入社しても、経営方針が変われば真っ先に首を切られます。
競争社会から離れた社内SEにとって、外の世界で生き残るのは容易ではないですね。
方法3:経験を活かして自社や社内開発へ
IT業界で市場価値を高めたい人は、自社開発や社内開発を目指しましょう。社内開発とは、大手企業から依頼を請ける受託開発、自社製品やパッケージの開発や販売、スマホやソーシャルアプリの開発、コンサルタントやクラウド導入など、様々な働き方がありますね。
社内開発の最大のメリットは、経験と業界年齢に合わせてキャリアを積める事です。
開発案件では最新技術を学び、社内開発で経験を積めば上流工程からも携われます。設計やマネジメントを経験できれば、自身の市場価値を上げられますね。そして、専門知識や経験さえ積めれば、不景気を理由にリストラされても生き残れます。
また、専門知識や経験年数に合わせて、順調に収入も増やせますね。市場価値が高い人材になれば、フリーランスや在宅で働くのも難しくありません。市場価値が高い人材になれば、年収100〜200万円アップの転職も難しくありません。
では、客先常駐を脱出するには、私たちは具体的に何をすれば良いのでしょうか?
客先常駐から脱出できる転職サイト2社は?
客先常駐を脱出するには、「マイナビ×IT」と「社内SE転職ナビ」がお勧めです。
転職1:異業種の社内SEに強い「社内SE転職ナビ」
- IT経験者向けに、社内SEに特化した専門サイト
- 客先常駐から脱出して、異業種の社内SEに転職できる
- 他の経験者向けと比較して、知名度が低く利用者が少なすぎる
- 社内SE案件に絞られるため、求人数が673件と少なすぎる
- スキル次第だが、実は社内SE以外も紹介される
- 関東圏、関西圏以外では、求人がほとんどない
公式サイト:『社内SE転職ナビ』
社内SE転職ナビは、社内SEに特化した経験者向けの転職サイトです。他にない最大の特徴は、社内SEや社内開発を専門に扱い、確実に客先常駐から脱出できる事ですね。
しかしながら、他の転職サイトと比較して、知名度が低く利用者が少ない点に注意が必要です。また、社内SE案件に絞られるため、求人数が673件しかありません。「マイナビ×IT」も経験者向けで社内開発を中心に扱うが、求人数は2.8万件以上あります。
確実に客先常駐を脱出できるのは魅力だが、転職サイトの規模が少なすぎます。選択肢が少ないと、ブラックに就職する可能性も必然的に高くなります。「社内SE転職ナビ」1本に絞るのは、リスクが高いので避けた方が良いですね。
転職2:自社や社内開発に強い「マイナビ×IT」
- 大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイト
- 客先常駐から、自社や社内開発の転職に最も強い
- 自社や社内開発など、求人数は2.8万社以上もある
- ハイキャリア層ではなく、20〜30代の常駐SE向け
- 大手2社(リクナビ、DODA)にはない、中小の隠れ良企業を扱う
- 大手2社よりも、丁寧な対応で高評価を得ている
- 担当者が推薦状を書くので、書類選考の通過率が高い
公式サイト:マイナビ IT AGENT
「マイナビ×IT」は、大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイトです。他にない最大の特徴は、客先常駐から自社や社内開発、それから社内SEを目指せる事です。親切な対応の担当者が多く、転職経験がない初めての常駐SEにも向いています。
個人的な1番のお勧めが「マイナビ×IT」です。なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、客先常駐のブラックから脱出できたからです。
私が社内開発に転職できた時は、実務で開発経験が1度もない時でした。
「次もブラックに騙されて、客先常駐やSESに入社したらどうしよう」と不安しかなかったです。担当者は、客先常駐の経験しかなくても、必ず社内開発に就職できると声を掛けてくれました。「確実に社内案件に入れる保証がなければ、無理に転職する必要はないですよ」とも言ってくれました。
2ヶ月後に内定を頂いた先は、受託開発がメインのIT企業です。社員数が100名未満の中小企業だが、海外に開発拠点もある隠れ優良企業でした。
入社後に先輩社員から個別の社内研修があり、プロジェクト配属後も別の先輩が開発のサポートをしてくれます。それから、毎年40〜60万円ペースで順調に昇給し、4年後には年収が520万円を超えます。開発案件に就いた後も、納期がない月は毎日定時に帰宅しています。
上場企業や知名度がある大手はないが、私にとってこの会社は優良企業ですね。順調に昇給する上に残業も少ないため、今もこの会社でお世話になっています。
IT業界以外も広く扱う大手2社(リクナビ、DODA)と違い、IT系に特化したマイナビは求人の質が高いです。また、大手2社が扱わない隠れ優良企業が多いのも魅力です。機械的な対応にならざる負えない大手と違い、サポートが手厚い点もお勧めです。
私が客先常駐から脱出でき、社内開発に転職できたのはマイナビのおかげです。
これからも、常駐SEで働き続けるリスクとは?
客先常駐を続ける最大のデメリットは、経験年数に応じて給料が増えない事です。
常駐SEの給料が増えない理由は、手順書通りのマニュアル作業、ドキュメント作成、運用保守、ヘルプデスク、評価など、単純労働ばかりで開発経験を積めないからです。短期間で常駐先が変わるため、運が悪ければプロジェクト毎にスキルがリセットされます。
IT業界で35歳定年説があるのは、実務経験を積めない常駐SEの働き先がなくなるからです。35歳を過ぎると、経歴書の年齢を見ただけでスルーされます。
私の新入社員時代の元同僚は、今も1社目の客先常駐で働き続けています。久しぶりに彼女に再会したが、8年間で30万円(年収300→330万円)しか増えていない事に衝撃を受けました。30歳を機に、契約解除が増え自宅待機も増えたと言います。
対して、3年目に転職を決意した私は、その4年後に520万円まで増えています。IT業界では、本人の能力や実力以上に働く環境が大事です。
▼▼客先常駐からの転職に強い専門サイト3社は▼▼
- 『マイナビ IT AGENT』客先常駐から、社内開発の転職に強い
- 『社内SE転職ナビ』求人数は673件と、ブラック率も高い
- 『リクルート』異業種への転職は、キャリアを活かせない
※マイナビのプロモーションを含みます。
<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を待っていたら、もう手遅れになるからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
公式サイト:マイナビ IT AGENT(無料サービス登録まで3分)
いますぐ転職する意思がなくても、自分を守るために会員登録だけでも必ずしてください。会員登録や転職サポートは全て無料だし、事前に面談済みなら必要な時にすぐに案件を紹介してくれるため、常駐先で契約解除された時のリスクヘッジになります。
まとめ:常駐SEに損害賠償を請求できない3つの理由は?
- 退職の自由が保障されているため、2週間で辞められる
- 成果物に責任を負うのは会社だから、SEに責任転嫁できない
- 「偽装請負」や「多重派遣」など違法行為で、訴えられない
結論から伝えると、私たちが損害賠償を請求される可能性はゼロです。
なぜならば、私たち常駐SEも正社員と同様に、職業選択の自由(憲法22条)と自由に退職できる権利(民法627条)が保障されているからです。期間の定めがない労働契約ならば、解約の申し入れから2週間で退職できます。
しかしながら、SES契約の場合は「契約破棄」に当たると考える人は多いです。
常駐先との「契約破棄」で訴えられる可能性もゼロです。なぜならば、「期間内に成果物の完成を約束する」SES契約で、成果物に対して責任を負うのは会社だからです。不測の事態でも、人員を調整し完成させるのは、すべて会社の義務ですね。
退職の自由が保障されているため、作業者の退職は想定し得る当然の事象です。
私たち常駐SEと常駐先には、雇用も契約関係も一切存在しません。常駐先との契約を完遂できないのは、すべて自社の責任になります。退職の自由が保障されているのに、会社の責任を個人に転嫁するのは無理ですよね。
ただし、私たちの目的は常駐SEを辞めることではないでよね。大切なのは、次の就職先を見つけた上で、会社を円満に退職する事です。在職中に次の就職先を見つければ、私たちは今よりも確実に労働条件がいい会社に就職できますね。
1日でも早く行動に移した方が良い理由は?
2019年の有効求人倍率は、バブル期よりも高い「1.6倍」でした。また、IT業界は特に好調で、転職サイトが公表する転職有効求人倍率は「6.79倍」を記録しています(参考:転職求人倍率レポート)。書類を送付すれば、誰でも企業から内定を得られる状態ですね。
しかしながら、コロナウイルスの影響で、現状は大きく変わりつつあります。
20年3月以降の米国失業保険申請者数は、3月06日累計で「8,063万人」です(参考:新規失業保険申請件数3/06)。リーマンショックでさえ3月の失業者数は80万人だけでしたね。また、トヨタは来年4月期の決算で、営業利益が79.5%減少すると発表しています。
自動車業界が壊滅的な打撃を受けたら、日本の労働者市場は立ち行かなくなります。
2009年の金融危機の頃には、多くの開発案件が中止に追い込まれました。そして、たくさんの派遣SEや客先常駐が強制退場されています。私も当時若手社員で、常駐先から首を切られました。次の常駐先が見つからず、会社を首になった人もたくさん知っています。
常駐先の契約を切られてから転職活動を開始しても遅いです。その頃には、もう企業は新しい人材を募集していないからです。IT業界で居場所を失えば、飲食店、介護施設などの肉体労働に行く人も少なからずいます。
有効求人倍率が「0.45倍」になると、どのような状況に陥るでしょうか?
- 買い手市場から売り手市場に転落し、高条件で転職できない
- 求人数が3分の1以下になり、転職したくてもできない
- 求人倍率が0.45倍に陥ると、5年間は元に戻らない
- 予算縮小でプロジェクトが中止、常駐SEは強制退場される
- 次の常駐先が見つからず、上司から自主退職を勧められる
- その後に就職活動を開始しても、企業はもう人材を募集してない
- 転職エージェントに登録しても、求人の紹介を断られる
私たちに与えられている時間は、決して多くはないですね。
転職活動で今すぐに必要なものは?
転職活動を開始するに当たって、私たちが必要な準備は何もありません。また、私たちは全てのサービスを無料で利用できます。途中で就職を辞退しても罰金など一切ありません。
履歴書や職務経歴書は、キャリアコンサルタントと面談し転職の意思を固めた後に改めて準備すれば良いですね。面談することで進みたい方向性が決まり、その段階で具体的な準備を始めた方が手戻りが少ないです。
マイナビは、他の転職サイトにはない隠れ優良企業を多数扱います。私が社内開発ができる中小企業に就職できたのはマイナビのおかげです。大手リクナビやDODAだと、求人数が多いが優良企業は少ないのが難点ですね。
- 公式サイトから「無料転職サポート申し込み」を選択する
- 希望勤務地や個人情報を入力する(3分で登録できる)
- 担当者からメールか電話があり、面談日を指定する(平日夜や週末も可)
- 予約した日時に来社し、無料カンセリングを行う(所要時間は40分)
- 仕事が忙しく来社できない場合は、電話でも対応しています
キャリア面談後には、2万件ある求人から条件に合う企業を、20社前後紹介してくれます。紹介される案件に目を向けると「実務で1度も開発経験がなくても、必要としてくれる企業がたくさんある」と自信を得られます。
それだけ、IT企業は深刻な人材不足に陥っているからです。もちろん、働きたいと思える企業がなければ、無理に応募する必要はありません。
キャリア面談は身構える必要はないが、転職活動は慎重に行いましょう。
なぜならば、転職活動は私たちの人生を大きく変える、最初の大きな1歩になるからです。自分自身の内面と深く向き合うことでやりがいのある仕事を見い出し、新しい人生の再スタート切るためにあります。
転職活動で巡り会う会社は、入社するかは別にしてそれぞれ深い意味があります。
私自身は新しい道を歩み始めたことで、大きく生涯収入を増やすことに成功し、夢だった海外就職も実現できました。もしも、あの時に転職活動しなければ、私の年収は30歳でも300万円のままです。実際に、8年間働き続けている元同僚の年収は330万円です。
コロナウイルスの影響で、労働環境はめまぐるしく状況は変わっています。
秋採用で転職するには、今月中には既に動いてないともう手遅れです。登録に必要な項目は少なく、通勤中にスマホからでも簡単に面談を予約できます。
会員登録と面談の日程調整、それから面談して求人を紹介してもらうのは、全ての工程で1時間も掛かりません。後からキャンセルもできるので、会員登録だけでも先に終わらせた方が良いですね。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
私自身が4年前に、ブラックを脱出できたのでマイナビが1番のお勧めです。
※コロナの影響で電話メール中心で転職活動の支援をしています
公式サイト:マイナビ IT AGENT(無料サービス登録まで3分)
コメントを残す