客先常駐で働いていると、ブラックな会社ばかりが目につきます。しかし、客先常駐にはブラックだけではなく、ホワイトと呼ばれるような優良企業もあるのでしょうか?また、NTTデータやNECなどの大手SIerで働けば、客先常駐でもホワイトなのでしょうか?
- 「客先常駐の中にも、ホワイトや良い常駐もあるよね…」
- 「客先常駐は良くないけど、出向先が大手なら大丈夫だよね…」
- 「大手SIerは高給だけど、長時間労働を強制されるって本当なの…」
結論から伝えると、客先常駐の全てが一概にブラックとは言えません。
客先常駐をしている企業でも、コンサルや設計に力をいれるなど、ホワイトと呼ばれる優良企業も実際に存在します。しかしながら、現実問題として、客先常駐のホワイトに就職するのは難しいです。なぜならば、ホワイトと呼ばれる会社は、大手SIerでも全体の5%にも満たないからです。
現実的に考えたら、社内開発しているIT企業に就職する方が早いです。
なぜならば、客先常駐の割合が30%未満の企業は、全体の39.3%もあるからです。全体の5%にも満たない大手SIerや優良企業よりも、社内開発の割合が多い4割の会社を目指す方が難易度は低いですよね。
大手と違い中小企業の社内開発であれば、未経験者を採用して育てる会社もあります。
私自身も開発経験が1度もない時に、客先常駐から社内開発に転職できました。常駐時代はどの常駐先もブラックだったけど、社内開発に転職して以降は毎日定時に帰宅しています。また、転職してから4年後には年収が220万円(年収300→520万円)も増えました。
ここでは、客先常駐のホワイトの条件や、大手SIerでも優良企業とは言えない理由を紹介します。現実的に考えたら、客先常駐のホワイトを狙うより、社内開発に就職する方が早いと思います。
- 良い客先常駐(ホワイト)の条件とは?
- 客先常駐でも大手SIerなら、ホワイトに分類される?
- 客先常駐のホワイトよりも、社内開発を目指すべき?
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- 『社内SE転職ナビ』社内SE専門だが、求人数は673件だけ
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<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
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たとえ大手SIerでも、客先常駐は避けたほうが良い…
大手SIerでも、客先常駐なら避けるのが正しいでしょうか。
Bさん)客先常駐でも良い常駐もあるよね…
就活生です。客先常駐は絶対にやるなという話をよく耳にしますが、NTTデータの子会社での客先常駐もやはり良くないのでしょうか?私は客先常駐の全てが良くないというわけではなく、中にはスキルも身につけられたりと良い常駐もあると考えています。
また客先常駐になってしまうと転職しにくくなるというのは本当でしょうか?本当に悩んでいます。どちらでもいいので、どなたか教えていただきたいです。よろしくお願い致します。
参考:Yahoo知恵袋
全ての客先常駐が、一概にブラックとは限りません。
私は客先常駐と社内開発している企業に勤めた経験があります。客先常駐でもコンサルや設計に力を入れて、レベルが高い企業もあります。逆に、社内開発でもレベルが低い企業もあります。ただし、一般的に述べるならば、客先常駐の方が圧倒的にブラックが多い点には注意が必要です。
客先常駐の仕組み上、「偽装請負」に陥りやすく親会社に搾取されるからです。また、客先常駐だと転職しにくいのも事実ですね。なぜならば、常駐先で開発経験を積めず、転職の市場価値が低いからです。
Bさん)常駐先が大手でも避けた方が良いのかな…
今年からIT業界で働きます。独立系SIerです。顧客にNTTや〜エンジニア〜ソリューションといった、同業者名は見当たりませんでした。ほぼ全て知名度のあるところです。業績向上中で、残業代も全額支給なのですが、客先常駐があります。
たとえ勤め先が大手でも客先常駐はまずいのですか?いじめられると聞いて心配になりました。どれだけ福利がよくてもやっぱり独立系SIerは危ないところなのでしょうか…
参考:Yahoo知恵袋
常駐先が大手でも、客先常駐は避けた方が良いです。
そもそもですが、常駐先の出向先の多くは、1次請である大手SIerです。客先常駐が求められる現場は、数千〜億万単位の大規模プロジェクトが多いです。大規模になると大量の技術者や労働者を必要とするため、客先常駐経由で集められます。そして、客先常駐経由で集められる過程で、多重下請けや多重派遣の問題に発展しますね。
客先常駐の構造的に、2次請以降は親会社に搾取される関係にあります。
Cさん)大手SIerでも長時間労働は避けられない…
大手Sier企業に勤めている方々に質問です。私はSE志望で現在就職活動に向けて会社選びに重きをおいているのですが、日鉄ソリューションズやNTTデータ、日立製作所などといった会社は残業時間が多くてプライベートの時間がとりにくいとネットであるのですが実際の所本当にそのような感じなのでしょうか?
もちろん納期直前などは忙しくなるのは承知ですが常に21時退勤などがあるのでしょうか。楽天の見学にいったときは17時半でほとんどの人が帰られていたのでホワイトな印象を受け、SCSKは効率化を重視し始めたこともあり月の残業時間が20時間を切りそうなどど会社からききました。残業時間が少ない企業は他にもあるのでしょうか?
参考:Yahoo知恵袋
大手SIerの多くは、中小企業以上に労働時間が長い現場が多いです。
なぜならば、大手SIerが請ける案件は、すべてが数千億円規模の大規模プロジェクトだからです。規模が大きいプロジェクトは、予定通りに作業が進むことはありません。そのため、2年以上の長期案件が多く、年間を通して常に深夜残業(21〜23時まで)している会社は多いです。
SCSKなど、社員が千名を超える中堅SIerも増えていますね。
近年はコンプライアンスが厳しくなり、労働時間を減らす企業が増えています。しかしながら、常駐先で働く以上は、クライアントのプロジェクトに合わせて変動しますね。無理に労働時間を削減すると、勤怠に記載されない労働時間が増えるだけですね。
では、客先常駐にはホワイトな会社はないのでしょうか?その質問に答えるためにも、まずは良い客先常駐の条件を定義する必要があります。
良い客先常駐(ホワイト)の条件とは?
上記のように上から下へピラミッド構造になっており、一番上がエンド顧客からシステム開発を受注する「元請け」。そこから、下に「一次請け」「二次請け」「三次請け」となっていきます。
- キャリア:SEの将来を考えて常駐させている
- 直請契約:エンドユーザーと1次請で契約している
- 請負契約:自社社員が、常駐メンバーを管理する
- 上流工程:設計や開発から、プロジェクトに参画する
- 労働環境:残業が20H前後、有給も自由に取得できる
客先常駐しているからといって、一概に全ての企業がブラックではありません。客先常駐でも、ホワイトと呼べる優良企業もあります。
良い客先常駐とは、エンドユーザー(発注元)と1次請けで契約している会社です。また、請負契約の体裁を守り、自社社員がグループで常駐先に出向し、自社の管理職が現場をマネジメントしていること。それから、設計や開発など上流工程からプロジェクトに参画している事です。
実は、これらの条件を満たす客先常駐はほとんどありません。
実質的に、日本でエンドユーザから1次請で契約できるのは、大手SIerに限られます。なぜならば、外部社員(常駐SE)を大量に必要とするのは、必然的に数千万円規模のシステム開発だからです。そして、数千万円規模で受注するには、大手会社のブランド名が必要になります。
数百万円単位のシステム開発ならば、社外ではなく自社で開発します。そのため、客先常駐でホワイトを探そうと思ったら、大手SIer以外で見つけるのは困難です。
もちろん、中小企業でも、1次請で契約する会社もあります。ただし、その場合は地方など大手が参入していない一部の地域に限られますね。
客先常駐の大半は、2次請以降の中堅や中小企業です。都内のIT業界では、90%以上が2次請以降の客先常駐で働いていますよね。客先常駐を必要とするのは大規模システム開発という条件があるため、必然的に1次請けは大手SIerに限られます。
では、大手SIerに就職すれば、ホワイトな労働環境で働けるのでしょうか?
客先常駐の大手SIerは、「ホワイト」企業なのか?
大手SIerに就職すれば、ホワイトな労働環境で働けるのでしょうか?
その1:大手SIerの平均年収は「800万円」以上?
- NTTデータ:年収820.7万円
- NTTコミュニケーションズ:年収637万円
- NEC:年収789万円
- 日立製作所:年収871万円
- 富士通ソリューションズ:年収790万円
- 新日鉄住金ソリューションズ:年収835万円
- 伊藤忠テクノソリューションズ:年収855万円
- 日本IBM:年収942万円
- アクセンチュア:年収800万円
- アビームコンサルティング:年収713万円
参考:年収ガイド
平均年収が300万円を超えない中小企業と比較して、大手SIerはホワイトと言えるほど高い給料を得ていますね。例えば、業界最大手のNTTデータだと、平均年収は812万円、生涯年収は3億2048万円です(参考:NTTデータ生涯年収)。
大手は終身雇用なので、新卒入社でも本人が望めば定年まで働けます。
NTTデータは最大手ですが、富士通や日立などのシステム系の子会社に就職しても、年収500〜700万円を得られます。大手系列なので、福利厚生も整っていますね。
しかしながら、大手SIerで働くことは、必ずしも良いことばかりではありません。大手の安定を捨てて、自ら中小企業やベンチャー企業に就職する人もいます。では、大手で働くことによるデメリットは何でしょうか?
参考:SEの平均年収は550.8万円|常駐SEの給料が低い原因は
その2:大手SIerで働く「デメリット」は激務?
- 大規模システム開発は、案件がデットヒートしやすい
- 給与は高いが、職場は常に長時間労働に陥る
- プロジェクトの失敗が許されず、重圧で鬱になる人も多い
- 設計や開発を外部委託するため、開発経験が積めない
- 下請けの管理など、開発よりも事務作業が多い
- 専門職というより、業務内容は公務員や役所に近い
- システムエンジニアではなく、実際には総合職に近い
- 専門スキルが偏るため、転職がしにくい
- 実力主義のIT業界でも、年功序列が根強く残る
- 自社に居場所がなく、定年まで常駐先で働き続ける
大手SIerの最大のデメリットは、職場が常に激務である事です。
大規模プロジェクトでは、予定通りに作業が進むことはなく、常に職場がデットヒートしています。2〜3年でようやくシステムが完成しても、また次のプロジェクト先に出向します。大手SIer社員はプロジェクト成否の全責任を負うため、重圧で鬱になる人も少なくありません。
また、大手SIer社員はSEではなく、総合職に使い業務内容です。
設計やプログラミングを経験することはなく、業務の大半は下請け会社の工数やスケジュール管理です。そのため、SE業界の一般的な専門知識を積めず、転職したくてもできません。専門職のIT業界にも関わらず、年功序列が根強く残り閉鎖的な環境で働きますね。
また、自社に居場所はないため、常駐先で定年退職を迎えます。
以上を考えると、個人的には大手SIerはホワイトな職場ではないと思います。実は、大手SIerでも過労で亡くなる人もいます。
その3:大手SIerでも「過労死する人」がいる?
富士通ソーシアルサイエンスラボラトリで過労死
■従業員の過労死
2002年4月同社入社の男性従業員が、2006年1月26日医師より処方された薬を過量に服用し死亡した。この男性はシステム開発に従事していたが、何らかのストレスにより、遅くとも2003年9月下旬ころまでに精神障害を発症していた(あくまで予測である)。休職と復職を繰り返したが、その時点での退職を選ばず、本人が復職を選択し、精神障害から回復することなく死亡に至った。
■死亡した従業員の労働状況
- 月当たり100時間以上に達する時間外労働とその連続
- 徹夜作業や休日出勤、プロジェクトに増員無し。
- 仮眠用の十分な設備がなく作業場所での疲労回復が困難。
- 狭い1人当たりの作業スペース。従業員数が多く恒常的に二酸化炭素量が基準値を超過。
- ミスが許されず神経を使う作業。反面比較的単純作業の繰り返し。達成感や満足感の不足。
筆者は、新卒で入社した富士通を三年で退職した。退職から一年が経過し、新しい職場(WEBベンチャー企業)での仕事に慣れたこと、また、富士通の同期入社の友人から頻繁に転職の相談を受けるようになったこともあり、本エントリを執筆する。
はじめに、筆者の退職理由を簡単に述べると、富士通という会社に未来を感じなかったことと、やりたい仕事はできないだろうと判断したためである。参考までに、筆者は公共機関向けのシステム開発部門に所属していた。
担当していた業務は様々で、小規模なシステム開発や、子会社・下請企業の管理であった。
参考:富士通を退職して思うこと
大手SIerに就職しても、長時間労働から逃れる事はできません。
客先常駐の下の階層で働く人も大変ですが、プロジェクトの全責任を負う側も大変ですよね。大手SIerの場合は、世間体や安定した職業であるため、私たち以上に会社を辞めるのが難しいです。最終的に極限の精神状態に追い込まれると、自ら死を選ぶ人もいます。
30代半ばで大手SIerを辞めて、中小企業などの社内開発に転職する人は多いです。
なぜならば、20代よりも身体的に長時間労働がキツくなり、30代や40代で働き続けるのが辛いからです。また、20代は残業代で年間1〜200万円稼いでも、役職と同時に残業代が廃止されます。そうなると、20代よりも逆に年収は下がりますね。
実際に、大手から中小企業の社内開発に就職した人をたくさん知っています。
「20代の頃は残業代で月40万円稼げたけれど、30歳を過ぎると身体が無理できなくなる。そうなった時に、大手だと自分の居場所がない。30代や40代は、仕事よりもプライベートや家族を大切にしたい」と語る人は多いです。
では、結局のところ、客先常駐にホワイトは存在しないのでしょうか?
【結論】客先常駐にホワイトは存在するのか?
- 1次請できるのは、ブランドがある大手SIerに限られる
- 大手SIerは給料は高いが、深夜残業や休日出勤が多い
- 中堅や中小企業は、2次請以降でしか受けられない
- 1次請けできる中小企業は、地方など限られる
客先常駐という時点で、ホワイトは「ほぼ存在しない」というのが私の結論です。
なぜならば、大手SIerは給料が高いが、劣悪な労働環境の職場多いからです。客先常駐の中堅や中小企業は1次請ではないため、必然的に親請会社に搾取される構造になります。中小企業でも1次請はあるが、大手SIerがいない地方に限定されます。
客先常駐の優良企業を探すよりも、社内や自社開発している企業を探す方が早いですよね。
そもそも、客先常駐している時点で、ブラックを避けるのは難しいです。なぜならば、客先常駐の大半は、必然的に「偽装請負」や「多重派遣」が行われるからです。そもそも論として、自社の管理下で業務するならば、私たちSEが客先に出向する必要はありません。
客先に常駐するという事は、常駐先の管理下で働くことを前提としています。そして、常駐先の管理下で働ければ、法律を犯した違法行為になりますね。
客先常駐にホワイトがないからとあきらめる必要はありません。なぜならば、IT業界で客先常駐の割合が30%未満の会社は、全体の4割もあるからです。この4割の会社を目指す事で、私たちはブラックを避けて就職できます。
客先常駐のホワイトよりも「社内開発」を目指すべき?
客先常駐のホワイトを探すよりも、「客先常駐がないIT企業」を探す方が実は早いです。
なぜならば、客先常駐の割合が30%未満の企業は、全体の39.3%もあるからです。現実的に考えた時に、全体の5%にも満たない大手SIerよりも、社内開発の割合が多い4割の会社を目指す方が難易度は低いですよね。
大手SIerに就職できたとしても、給与が高い代わりに長時間働かされます。
長時間労働に加えて、責任やプレッシャーも多いですね。また、大手SIerは国立大や有名大学の新卒採用が多く、基本的には中途採用を受け付けていません。対して、中小企業の社内開発であれば、未経験者を採用して育てる会社もあります。
私は、客先常駐で1度も開発経験がないときに、社内開発している中小企業から内定を貰いました。開発ができなくても入社できるのは、社内で教育する体制が整っているからです。携わるプロジェクトの規模は小さいが、開発経験を積むことで上流工程も経験できました。
その結果、市場価値が高まり、いつでも自分が望む職場に転職できます。
また、社内開発に転職後、給与面も大きく変わりました。4年後には、私の年収は220万円(年収300→520万円)も増えました。社内でスケジュールを管理するため、納期がない月は毎日定時に退社しています。
個人的には、大手SIerを目指すよりも、社内開発に進む方が幸福度は高いと思います。ここでは、客先常駐を抜け出して、社内開発に就職する具体的な方法を紹介します。
「諦めなければ、必ず客先常駐から脱出できる」
客先常駐で働く多くのSEに、社内開発を目指して欲しいと思っています。
なぜならば、私自身が客先常駐やSESに長年苦しめられたからです。客先常駐では将来性がない上に、出向先や自社に都合良く使われ、需要がなくなれば切り捨てられます。常駐先で契約解除されたら、自社でも居場所を失い失業するしか道はありません。
私がIT未経験で入社した先は、社員を客先に常駐させるだけのブラックでした。毎日夜11時過ぎまで働くも残業代は1円も支給されず、時給に換算すると700円以下です。身体は疲れているのに、布団に入ると将来が不安で夜も眠れません。
ある仕事帰りの電車の中で、窓に映った惨めな自分の姿を目にします。家事と仕事を両立し苦労して育ててくれた母親の事を思い、自然と目から涙がこぼれ落ちました。しかしながら、臆病だった私は行動に移せず、転職できずに3年が経ちます。
働くためだけに社会から生かされている生活に嫌気が指していた時に、知人から転職エージェントを紹介されました。転職に前向きになれないながらも、半ば強制的に就職活動が始まります。
そして、その2ヶ月後に社内開発できる企業に就職し、私の人生は大きく変わりました。社内開発できる企業に入社後、転職してから4年後には年収500万円を超えました。決して大きな成功ではないが、家族にも恵まれ今は毎日幸せを感じています。
この知人のおかげで、自分を信じて行動すれば、必ず良い方向に進むことを知ります。未来は自分が思い描く事しか実現されないので、いま行動しなければ一生変わらないですね。
ぶっちゃけ、客先常駐を脱出するのは難しくありません。なぜならば、常駐SEの大半は飲み会で愚痴るだけで、実際に行動に移す人は全体の1割もいないからです。私たちが実際に行動に移せば、意外と簡単に社内開発に転職できます。
客先常駐で働くSEがいなくなれば、客先常駐やSESは潰れるしかありません。私が社内開発を勧める理由は、社員を常駐させるだけのブラックは潰れて欲しいからです。そのためには、まずは私たち自身が行動しなければなりません。
私は過去にマイナビを利用して、客先常駐から脱出して社内開発に転職しました。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
公式サイト:マイナビ IT AGENT(無料サービス登録まで3分)
客先常駐から脱出できる3つの方法は?
客先常駐から脱出する方法は、大きく分けて3つあります。
方法1:IT業界を辞めて別の業種へ
客先常駐に疲れ切った人の中には、別業種で再スタートしたい人も多いです。でも、SEのキャリアを活かす方が、良い就職先に就ける可能性は遥かに高いですよね。
経験ゼロで新しい業種に入れば、年収250〜300万円で再スタートします。冷静に考えると、実務経験がない状態で異業種に飛び込めば、どの業種でも確実にブラックに就職します。ノルマがキツイ営業や飲食業、肉体労働の建築や工場は、IT業界以上にブラックな業種です。
仕事が楽な総務や事務職は、正社員ではなく派遣やパートしか募集していません。派遣やパートでは、今以上に将来が不安定になります。
1度でもIT業界で働きた経験があれば、私たちは未経験者ではなく経験者枠で応募できます。キャリアコンサルタントが提案する企業も、10倍以上に選択肢が増えますね。紹介してくれる企業は経験者向けなので、求人の質も以前より高くなります。
現実的に考えたら、現在のキャリアを活かさない手はないですね。
方法2:経験を活かして異業種の社内SEへ
異業種の社内SEを目指せば、客先常駐から逃れられます。しかしながら、社内SEはデメリットも多いため、私たちは十分に注意が必要です。
最大のデメリットは、特定の業界事情に詳しくなる反面、IT系の専門性が失われる事です。なぜならば、システム開発を外部委託するため、自社で経験やキャリアを積めないからです。社内SEの仕事は、社外のスケジュール管理と、社内の非IT管理部門のサポート業務です。
1度でも社内SEになると、一般的なSEのキャリアからは遠くなります。
また、本業が成長しない会社に就職すると、リストラの危険性も高いです。なぜならば、利益を上げない情報システム部門は、経営陣からコスト部門だと見なされるからです。定年まで働く前提で入社しても、経営方針が変われば真っ先に首を切られます。
競争社会から離れた社内SEにとって、外の世界で生き残るのは容易ではないですね。
方法3:経験を活かして自社や社内開発へ
IT業界で市場価値を高めたい人は、自社開発や社内開発を目指しましょう。社内開発とは、大手企業から依頼を請ける受託開発、自社製品やパッケージの開発や販売、スマホやソーシャルアプリの開発、コンサルタントやクラウド導入など、様々な働き方がありますね。
社内開発の最大のメリットは、経験と業界年齢に合わせてキャリアを積める事です。
開発案件では最新技術を学び、社内開発で経験を積めば上流工程からも携われます。設計やマネジメントを経験できれば、自身の市場価値を上げられますね。そして、専門知識や経験さえ積めれば、不景気を理由にリストラされても生き残れます。
また、専門知識や経験年数に合わせて、順調に収入も増やせますね。市場価値が高い人材になれば、フリーランスや在宅で働くのも難しくありません。市場価値が高い人材になれば、年収100〜200万円アップの転職も難しくありません。
では、客先常駐を脱出するには、私たちは具体的に何をすれば良いのでしょうか?
客先常駐から脱出できる転職サイト2社は?
客先常駐を脱出するには、「マイナビ×IT」と「社内SE転職ナビ」がお勧めです。
転職1:異業種の社内SEに強い「社内SE転職ナビ」
- IT経験者向けに、社内SEに特化した専門サイト
- 客先常駐から脱出して、異業種の社内SEに転職できる
- 他の経験者向けと比較して、知名度が低く利用者が少なすぎる
- 社内SE案件に絞られるため、求人数が673件と少なすぎる
- スキル次第だが、実は社内SE以外も紹介される
- 関東圏、関西圏以外では、求人がほとんどない
公式サイト:『社内SE転職ナビ』
社内SE転職ナビは、社内SEに特化した経験者向けの転職サイトです。他にない最大の特徴は、社内SEや社内開発を専門に扱い、確実に客先常駐から脱出できる事ですね。
しかしながら、他の転職サイトと比較して、知名度が低く利用者が少ない点に注意が必要です。また、社内SE案件に絞られるため、求人数が673件しかありません。「マイナビ×IT」も経験者向けで社内開発を中心に扱うが、求人数は2.8万件以上あります。
確実に客先常駐を脱出できるのは魅力だが、転職サイトの規模が少なすぎます。選択肢が少ないと、ブラックに就職する可能性も必然的に高くなります。「社内SE転職ナビ」1本に絞るのは、リスクが高いので避けた方が良いですね。
転職2:自社や社内開発に強い「マイナビ×IT」
- 大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイト
- 客先常駐から、自社や社内開発の転職に最も強い
- 自社や社内開発など、求人数は2.8万社以上もある
- ハイキャリア層ではなく、20〜30代の常駐SE向け
- 大手2社(リクナビ、DODA)にはない、中小の隠れ良企業を扱う
- 大手2社よりも、丁寧な対応で高評価を得ている
- 担当者が推薦状を書くので、書類選考の通過率が高い
公式サイト:マイナビ IT AGENT
「マイナビ×IT」は、大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイトです。他にない最大の特徴は、客先常駐から自社や社内開発、それから社内SEを目指せる事です。親切な対応の担当者が多く、転職経験がない初めての常駐SEにも向いています。
個人的な1番のお勧めが「マイナビ×IT」です。なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、客先常駐のブラックから脱出できたからです。
私が社内開発に転職できた時は、実務で開発経験が1度もない時でした。
「次もブラックに騙されて、客先常駐やSESに入社したらどうしよう」と不安しかなかったです。担当者は、客先常駐の経験しかなくても、必ず社内開発に就職できると声を掛けてくれました。「確実に社内案件に入れる保証がなければ、無理に転職する必要はないですよ」とも言ってくれました。
2ヶ月後に内定を頂いた先は、受託開発がメインのIT企業です。社員数が100名未満の中小企業だが、海外に開発拠点もある隠れ優良企業でした。
入社後に先輩社員から個別の社内研修があり、プロジェクト配属後も別の先輩が開発のサポートをしてくれます。それから、毎年40〜60万円ペースで順調に昇給し、4年後には年収が520万円を超えます。開発案件に就いた後も、納期がない月は毎日定時に帰宅しています。
上場企業や知名度がある大手はないが、私にとってこの会社は優良企業ですね。順調に昇給する上に残業も少ないため、今もこの会社でお世話になっています。
IT業界以外も広く扱う大手2社(リクナビ、DODA)と違い、IT系に特化したマイナビは求人の質が高いです。また、大手2社が扱わない隠れ優良企業が多いのも魅力です。機械的な対応にならざる負えない大手と違い、サポートが手厚い点もお勧めです。
私が客先常駐から脱出でき、社内開発に転職できたのはマイナビのおかげです。
これからも、常駐SEで働き続けるリスクとは?
客先常駐を続ける最大のデメリットは、経験年数に応じて給料が増えない事です。
常駐SEの給料が増えない理由は、手順書通りのマニュアル作業、ドキュメント作成、運用保守、ヘルプデスク、評価など、単純労働ばかりで開発経験を積めないからです。短期間で常駐先が変わるため、運が悪ければプロジェクト毎にスキルがリセットされます。
IT業界で35歳定年説があるのは、実務経験を積めない常駐SEの働き先がなくなるからです。35歳を過ぎると、経歴書の年齢を見ただけでスルーされます。
私の新入社員時代の元同僚は、今も1社目の客先常駐で働き続けています。久しぶりに彼女に再会したが、8年間で30万円(年収300→330万円)しか増えていない事に衝撃を受けました。30歳を機に、契約解除が増え自宅待機も増えたと言います。
対して、3年目に転職を決意した私は、その4年後に520万円まで増えています。IT業界では、本人の能力や実力以上に働く環境が大事です。
▼▼客先常駐からの転職に強い専門サイト3社は▼▼
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- 『社内SE転職ナビ』求人数は673件と、ブラック率も高い
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<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を待っていたら、もう手遅れになるからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
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いますぐ転職する意思がなくても、自分を守るために会員登録だけでも必ずしてください。会員登録や転職サポートは全て無料だし、事前に面談済みなら必要な時にすぐに案件を紹介してくれるため、常駐先で契約解除された時のリスクヘッジになります。
まとめ:客先常駐でもホワイトは存在するのか?
- 客先常駐の優良よりも、社内開発の方が遥かに多い
- 大手SIerは給料は高いが、劣悪な労働環境の職場が多い
- 客先常駐の中堅や中小企業は、2次請以降になる
- 中小企業で1次請けは、大手SIerがいない一部の地方のみ
結論から伝えると、客先常駐の全てが一概にブラックとは言えません。
客先常駐をしている企業でも、コンサルや設計に力をいれるなど、ホワイトと呼ばれる優良企業も実際に存在します。しかしながら、現実問題として、客先常駐のホワイトに就職するのは難しいです。なぜならば、ホワイトと呼ばれる会社は、大手SIerでも全体の5%にも満たないからです。
現実的に考えたら、社内開発しているIT企業に就職する方が早いです。
なぜならば、客先常駐の割合が30%未満の企業は、全体の39.3%もあるからです。全体の5%にも満たない大手SIerや優良企業よりも、社内開発の割合が多い4割の会社を目指す方が難易度は低いですよね。
大手と違い中小企業の社内開発であれば、未経験者を採用して育てる会社もあります。
私自身も開発経験が1度もない時に、客先常駐から社内開発に転職できました。常駐時代はどの常駐先もブラックだったけど、社内開発に転職して以降は毎日定時に帰宅しています。また、転職してから4年後には年収が220万円(年収300→520万円)も増えました。
客先常駐しているホワイトよりも、社内開発している普通のIT企業に就職する方が良いですね。社内開発を目指す方が、大手SIerよりも遥かに難易度が低いです。
1日でも早く行動に移した方が良い理由は?
2019年の有効求人倍率は、バブル期よりも高い「1.6倍」でした。また、IT業界は特に好調で、転職サイトが公表する転職有効求人倍率は「6.79倍」を記録しています(参考:転職求人倍率レポート)。書類を送付すれば、誰でも企業から内定を得られる状態ですね。
しかしながら、コロナウイルスの影響で、現状は大きく変わりつつあります。
20年3月以降の米国失業保険申請者数は、3月06日累計で「8,063万人」です(参考:新規失業保険申請件数3/06)。リーマンショックでさえ3月の失業者数は80万人だけでしたね。また、トヨタは来年4月期の決算で、営業利益が79.5%減少すると発表しています。
自動車業界が壊滅的な打撃を受けたら、日本の労働者市場は立ち行かなくなります。
2009年の金融危機の頃には、多くの開発案件が中止に追い込まれました。そして、たくさんの派遣SEや客先常駐が強制退場されています。私も当時若手社員で、常駐先から首を切られました。次の常駐先が見つからず、会社を首になった人もたくさん知っています。
常駐先の契約を切られてから転職活動を開始しても遅いです。その頃には、もう企業は新しい人材を募集していないからです。IT業界で居場所を失えば、飲食店、介護施設などの肉体労働に行く人も少なからずいます。
有効求人倍率が「0.45倍」になると、どのような状況に陥るでしょうか?
- 買い手市場から売り手市場に転落し、高条件で転職できない
- 求人数が3分の1以下になり、転職したくてもできない
- 求人倍率が0.45倍に陥ると、5年間は元に戻らない
- 予算縮小でプロジェクトが中止、常駐SEは強制退場される
- 次の常駐先が見つからず、上司から自主退職を勧められる
- その後に就職活動を開始しても、企業はもう人材を募集してない
- 転職エージェントに登録しても、求人の紹介を断られる
私たちに与えられている時間は、決して多くはないですね。
転職活動で今すぐに必要なものは?
転職活動を開始するに当たって、私たちが必要な準備は何もありません。また、私たちは全てのサービスを無料で利用できます。途中で就職を辞退しても罰金など一切ありません。
履歴書や職務経歴書は、キャリアコンサルタントと面談し転職の意思を固めた後に改めて準備すれば良いですね。面談することで進みたい方向性が決まり、その段階で具体的な準備を始めた方が手戻りが少ないです。
マイナビは、他の転職サイトにはない隠れ優良企業を多数扱います。私が社内開発ができる中小企業に就職できたのはマイナビのおかげです。大手リクナビやDODAだと、求人数が多いが優良企業は少ないのが難点ですね。
- 公式サイトから「無料転職サポート申し込み」を選択する
- 希望勤務地や個人情報を入力する(3分で登録できる)
- 担当者からメールか電話があり、面談日を指定する(平日夜や週末も可)
- 予約した日時に来社し、無料カンセリングを行う(所要時間は40分)
- 仕事が忙しく来社できない場合は、電話でも対応しています
キャリア面談後には、2万件ある求人から条件に合う企業を、20社前後紹介してくれます。紹介される案件に目を向けると「実務で1度も開発経験がなくても、必要としてくれる企業がたくさんある」と自信を得られます。
それだけ、IT企業は深刻な人材不足に陥っているからです。もちろん、働きたいと思える企業がなければ、無理に応募する必要はありません。
キャリア面談は身構える必要はないが、転職活動は慎重に行いましょう。
なぜならば、転職活動は私たちの人生を大きく変える、最初の大きな1歩になるからです。自分自身の内面と深く向き合うことでやりがいのある仕事を見い出し、新しい人生の再スタート切るためにあります。
転職活動で巡り会う会社は、入社するかは別にしてそれぞれ深い意味があります。
私自身は新しい道を歩み始めたことで、大きく生涯収入を増やすことに成功し、夢だった海外就職も実現できました。もしも、あの時に転職活動しなければ、私の年収は30歳でも300万円のままです。実際に、8年間働き続けている元同僚の年収は330万円です。
コロナウイルスの影響で、労働環境はめまぐるしく状況は変わっています。
秋採用で転職するには、今月中には既に動いてないともう手遅れです。登録に必要な項目は少なく、通勤中にスマホからでも簡単に面談を予約できます。
会員登録と面談の日程調整、それから面談して求人を紹介してもらうのは、全ての工程で1時間も掛かりません。後からキャンセルもできるので、会員登録だけでも先に終わらせた方が良いですね。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
私自身が4年前に、ブラックを脱出できたのでマイナビが1番のお勧めです。
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