「客先常駐は絶対に辞めてとけ」という書き込みを、2chなどの情報サイトでよく見ます。IT業界は専門職なので、本来ならば人気の業種ですよね。なぜ、専門職にも関わらず、辞めておけと言われるのでしょうか?
- 「派遣とオブラートに包んでるけど、ただの人身売買だよね…」
- 「1ヶ月の入社研修の後に、1人で客先に派遣させられた…」
- 「現場では何をして良いか分からず、毎日生きるのが辛い…」
客先常駐は辞めておけと言われる理由は、現代版の奴隷制度だからです。
必要な時だけ呼ばれて単純労働に従事し、プロジェクトが終わればまた次の常駐先に飛ばされます。そして、仕事がなくなれば契約を解除されて終わりですね。また、新人にも関わらず1人で現場に出され、常駐先では他社の上司から指示や怒鳴り声が飛びます。
長時間労働で働くも、残業代は支給されず手取りは17万円以下です。
しかしながら、本来であればIT業界は専門職のはずです。厚生労働省によると、SEの平均年収を547万円(年齢37.4歳)と公表しています。あまりにも現実と数値の乖離が大きくて、信じられないですよね。
乖離が大きい理由は、客先常駐はそもそも専門職のSEではないからです。
私自身も客先常駐時代は時給換算で700円で働きましたが、社内開発に転職してからは年収は500万円を超えました。常駐SEを脱出するのは、意外と難しくありません。ここでは、客先常駐は絶対に辞めておけと言われる理由を紹介します。
- 客先常駐は、絶対に辞めた方が良い?(2ch)
- 絶対に辞めた方が良い、具体的な5つの理由は?
- 客先常駐は、実は意外と簡単に辞められる?
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- 『マイナビ IT AGENT』客先常駐から、社内開発の転職に強い
- 『社内SE転職ナビ』社内SE専門だが、求人数は673件だけ
- 『リクルート』求人数は多いが、未経験向けのブラックが多い
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<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を狙っている人は多いが、その頃にはもう手遅れになる可能性が高いからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
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【2ch】客先常駐は、絶対に辞めた方が良い?
たくさんの常駐SEが、客先常駐に不満を持っている事がわかります。
Aさん)はっきり言って人身売買と変わらない…
IT業界特有の人身売買って無駄多すぎんか?まじでクソ
買い手はプロジェクトの規模を見て増員したり切ったりできる
売り手はリスク背負わず儲けられるある意味ウィンウィンなんやで
辛いのは働いているやつだけたしかに経営の面から見たらそうなのかもしれんな
先輩で3重派遣された人が自分がどこの会社の人間かわからんくなる言うてたわ派遣ってオブラートに包んで言ってるけど
要は、人身売買だよね?
そもそも常駐っていう言い方が気に入らない。
常駐とは特定派遣、派遣なんでしょう。それを言葉巧みに隠しやがってさ。客先常駐とか出向とか言って誤魔化すよね
んで、若者が騙される参考:https://stkn-job.net/21516.html
IT業界では客先常駐という言葉が使われます。
しかしながら、その実態は偽装請負であり、現代版の奴隷制度と言われています。新卒や中途を騙して入社させ、仕事があれば常駐先に次々出向させます。そして、仕事がなくなれば社員の首を切るからですね。
2008年の金融危機では、半数近い常駐SEが首を切られました。
Bさん)常駐先で1人で作業させられる…
ワイ客先の名刺待ってるし
客先の新人教育から客先会議一人で行かされ、見積もりも一人で作成、環境構築きら製造までやらされて気が狂いそうやそれでなんかあったらこいつうちの社員じゃないンゴされるンゴ…
はしご外されるよね
そうじゃなくても雇用の調整弁だし雑用まがいで自社に置かれたのち、1ヶ月ほどの社外研修のあと、たったひとりで客先常駐させられています。当然まともに仕事などできておりません。自分が役に立っていないこと、客先の人から非難を受けまくること、正直色々としんどいです。
現在研修を終えて客先に一人で常駐して業務をしているのですが、客先で行う業務は本社の研修で学んだ技術が活かせず、現場の上司から出される指示が分からない日々が続いています。
参考:https://stkn-job.net/21516.html
客先常駐では、新人SE1人で出向させる企業も多いです。
もしも、出向先にひとりでも先輩社員がいると「なにか困った時には助けてくれるはず」という安心感がありますよね。また、チームで出向している企業は、常駐先から信頼されているので、働きやすさもありますね。
1人でエンジニアを出向させる企業は、その時点でブラックです。私が1社目に入社した会社も、社員1人で出向させるブラックでした。
Cさん)偽装請負を当たり前に強要される…
協力会社ってことで客先常駐で請負で仕事してるが直接作業の支持されるのが当たり前で納品が形だけみたいになってるんだが違法だよな
他もそんな感じなのかねえ偽装請負やなあ
大企業の請負ならマスコミにリークするのが一番ええでIT業界なんだがA社の正社員として入社してるのにA社に業務委託しているB社という会社がありB社(客先)に毎日出社してB社の業務をする。B社はお客様なのでB社では常に振る舞いに気を付けないといけないからマジで気が抜けない
ITではごく当たり前のケースだな。
俺もA社(自社)採用後に、B社の社員としてC社で業務だと言われて、訳も分からず行かされた。そうそう、わかりやすい表現にするためにB社に出社って言ったが実際には自分もB社の社員としてC社(大手企業)で仕事してる状態。特にC社のプロパー社員の前ではほんと気が抜けないし疲れる。
参考:https://itenginner-matome.net/archives/14089
客先常駐では、請負を偽装した犯罪行為が当たり前に行われています。
しかしながら、冷静に考えて普通の事ではないですよね。私は客先常駐を3年間も経験したが、法律を厳守する企業に出会ったことがありません。偽装請負している企業は、すべてに対してモラルが低いです。
そして、モラルが低い会社には、モラルが低い人材が集まります。「多重下請」「多重派遣」「長時間労働」「残業未払い」は当たり前のように行われていますね。
ここでは、私たちが客先常駐を避けた方が良い理由を詳しく紹介します。
客先常駐は辞めた方が良い5つの理由は?
客先常駐を辞めた方が良い理由は、たくさんの問題があるからですね。
- 昇給や賞与が一切なく、35歳で職を失う
- 仕事がなければ、社内待機や自宅待機を強制させられる
- 常駐先が見つからないと、合法で給与を40%カットされる
- 職場が変わる度に、常駐先と面接しなければならない
- 法律を犯した違法行為を強要される
理由1:昇給や賞与がなく35歳で職を失う
- 専門職にも関わらず、手取り15〜18万円だけ
- 10年後も、年収は30万円(300→330万円)しか増えない
- 評価制度がなく、年昇給額は一律3000円だけ
- 残業代は支払われず、賞与は出ても1ヶ月分(10万円)だけ
客先常駐は給料が低く、何年働いても増えません。
給料が増えない最大の理由は、外部に労働力を提供するだけの派遣ビジネスだからです。外国人PGが日本人労働者の代わりに働き、人工知能が自ら学習し解析する時代では、単純労働は給料が下がるばかりですよね。
また、客先常駐は35歳で職を失います。
なぜならば、転職市場で評価される実務経験が積めず、年齢を重ねるごとにリスクだからです。30歳を過ぎると受け入れ先が減り始め、35歳を過ぎると需要は消えます。客先常駐で働いていた頃、35歳で失業するおじさんSEを見ました。
客先常駐で働く事に危機感を感じ、常駐以外で働く道を選択します。
参考:客先常駐SEに将来はない|35歳おじさんエンジニアの末路とは?
理由2:社内待機や自宅待機を強制される
- 契約を解除されると、社内か自宅待機を命じられる
- 常駐先から返されると、60〜80万円の機会損失になる
- 自宅待機は、合法で給与を40%カットできる
- 次の常駐先がなければ、2〜3ヶ月後に自主退職を進める
常駐先に契約解除されると、私たち常駐SEは社内や自宅待機を命じられます。
「常駐先がないならば、社内に戻って働けば良い」と考えるSEも多いですよね。しかし、社内に居場所がないから派遣させられたので、自社に戻っても仕事はありません。そもそも、最初から社内に仕事があれば、人材を外部に出向させません。
外に仕事がなければ、当然社内にも仕事はありません。
客先単価40万円、税負担30万円の人材が自社に戻されたら、自社が受ける機会損失は70万円です。外部にいたら月10万円の利益でも、自社に戻ったら70万円の固定費と見なされます。
理由3:常駐先がないと給与は40%カット
労働基準法では、「休業手当」という制度が定められており、会社の都合で従業員に自宅待機(休業)などを命じる場合については、給与(平均賃金)の60%以上を手当として支払わなければならないとされています。
客先常駐で70万円の機会損失を賄える会社はありません。
大半の客先常駐は、契約解除された翌月から自宅待機を命じます。なぜならば、自宅待機は合法で40%の給与カットができるからです。自宅待機を命じられると、社員の給料は手取り8万円以下です。
それでも負担に変わらないので、次の常駐先がなければ自主退職を勧められます。
理由4:職場が変わる度に毎回面接をする
客先常駐は、職場が変わる度に常駐先で面談があります。
タイミングが早いと、3ヶ月に1回のペースで経歴書を更新し面接の準備をします。要は就職活動と変わらないですよね。もちろん、常駐先の仕事は自分たちで選べるわけではなく、上司や営業に行けと言われた現場に向かいます。
新しい常駐先が、月200時間を超える激務も少なくありません。
プロジェクトが変わる度に、私たちが望まない職場に行くならば、フリーランスや派遣で自ら職場を選ぶ方が良いですよね。
理由5:法律を犯した違法行為である
- 客先常駐の雇用形態は、請負契約、準請負契約、特定派遣である
- 請負契約で、お客の管理下で働くと違法に当たる
- 請負契約で、労働力に対して報酬が発生すると違法に当たる
- 準委任契約(SES)は、客先常駐に適した契約である
- 客先常駐には、特定派遣という謎の契約形態がある
客先常駐は、一言で言うと現代版の奴隷制度です。
法的に認められている訳もなく、「偽装請負」と呼ばれる違法行為です。客先常駐自体には違法性はないが、9割以上は法律を犯しています。取り締まられない理由は、外部から違法行為が見えずらく、グレーゾーンで扱われているからです。
いずれ摘発されて、5年後には禁止される可能性もあります。
私は客先常駐で3年間働いたが、若い世代に強制する自分自身に嫌悪感を感じました。将来子供が出来た時に勧められない働き方ならば、自分自身でもするべきではないですよね。客先常駐は、私たちSEを精神的に苦しめるだけです。
常駐SEをしていると「他に選択肢がないから常駐先で働いている」と答える人がいます。しかしながら、客先常駐は意外と簡単に辞められます。
客先常駐は、意外と簡単に辞められる?
「常駐SEを辞めたいけど辞められない」と語る人は多いですよね。しかしながら、実際には私たちが考える以上に簡単に辞められます。
その1:客先常駐を辞めるメリットは?
- 社内で携わるプロジェクトは、すべて開発案件に就ける
- 給料が右肩上がりに増える(4年で300→520万円)
- 年3回の賞与で、年120〜140万円得られる
- 月給与は30万円、毎年1〜2万円ペースで昇給する
- 転職市場で評価されるスキルが積める(+50〜100万円で掲示)
- 納期がない月は、定時に帰宅できる(月の残業は20時間)
- 海外に開発拠点があり、「海外勤務」と「海外出張」を経験できる
- 将来に対する不安がなくなり、定年まで安心して働ける
- 高性能のデスクトップPC、2台のモニター、広いデスクで作業できる
- 定時に帰宅できるため、副業でお金を稼ぐ時間がある(月10万円稼ぐ)
- 定期的に面談があり、将来のキャリアパスを上司に相談できる
- 勤務地が変わらないため、引っ越しする心配がなくなった
- 会社から徒歩10分の場所に部屋を借りられる
- 労働時間ではなく、能力やスキルで公正に評価される
- 自社でスケジュール管理するため、有給が取りやすい
- スケジュールの線を引く事ができ、後輩社員の管理も任される
- SEとして成長できれば、責任ある仕事を任せてもらえる
- 開発の他に、設計やマネジメント経験を積むことができる
- 開発チームの半数は外国人スタッフ、グローバルな視点が身につく
客先常駐を避けることで、私たちはたくさんのメリットがあります。
上で並べたものは、私が社内開発できる会社に転職して得られたことです。1番大きな変化は、社内で携わる全てのプロジェクトが開発案件だった事です。開発経験を積むと次第に上流工程も学ばせてもらいます。
上流工程や小組織のリーダーが経験できると、市場価値が高まりますね。すると、転職エージェントと面談しても、+50〜100万円の年収で案件を紹介してもらえます。
その2:30歳で年収520万円を得られる?
客先常駐で働いていると、あまりの給料の低さにびっくりします。
残業が1円も支給されない上に、手取り15万円で働く常駐SEも実際にいますね。しかしながら、専門職のSEは本来であれば、高収入が得られる職種です。厚生労働省はSEの平均年収を547万円(年齢37.4歳)と公表しています。
転職して4年後に520万円を貰えた時に、この数値は嘘ではない事がわかりました。
給与が低いと感じる理由は、ブラックで働いているからです。客先常駐しかない時点で、あなたの会社は間違いなくブラックです。なぜならば、外部に労働力を提供するだけで報酬を得る派遣ビジネスだからです。
その3:開発経験なしでも社内開発に転職できる?
「社内開発で働けるのは、開発経験が豊富なSEだけだ」と考える人は多いですよね。私もスキルや経験がない常駐時代は、ずっと同じ事を考えていました。しかし、開発経験がなくても、意外と簡単に自社開発に転職できます。
私が転職した時は、業務で1度も開発経験がない時です。
それでも、転職活動を開始してから、わずか2ヶ月後に内定を獲得できました。内定を得られた理由は、IT業界の人材不足を理由に、社内開発でも人材が足りていないからです。人材が資本のIT企業では、新しい人材が来なければ潰れます。
生き残るには、どこの会社も自社でSEを育てる必要があります。
私が転職した先は、受託開発を行い海外に開発拠点がある良企業でした。海外に開発拠点があると言っても大手ではありません。社員数が100人未満のどこにでもある中小企業です。この会社は、IT経験がない中途も毎年採用しています。
では、客先常駐を避けて社内開発に就職するには、私たちは具体的に何をすれば良いでしょうか。
「諦めなければ、必ず客先常駐から脱出できる」
客先常駐で働く多くのSEに、社内開発を目指して欲しいと思っています。
なぜならば、私自身が客先常駐やSESに長年苦しめられたからです。客先常駐では将来性がない上に、出向先や自社に都合良く使われ、需要がなくなれば切り捨てられます。常駐先で契約解除されたら、自社でも居場所を失い失業するしか道はありません。
私がIT未経験で入社した先は、社員を客先に常駐させるだけのブラックでした。毎日夜11時過ぎまで働くも残業代は1円も支給されず、時給に換算すると700円以下です。身体は疲れているのに、布団に入ると将来が不安で夜も眠れません。
ある仕事帰りの電車の中で、窓に映った惨めな自分の姿を目にします。家事と仕事を両立し苦労して育ててくれた母親の事を思い、自然と目から涙がこぼれ落ちました。しかしながら、臆病だった私は行動に移せず、転職できずに3年が経ちます。
働くためだけに社会から生かされている生活に嫌気が指していた時に、知人から転職エージェントを紹介されました。転職に前向きになれないながらも、半ば強制的に就職活動が始まります。
そして、その2ヶ月後に社内開発できる企業に就職し、私の人生は大きく変わりました。社内開発できる企業に入社後、転職してから4年後には年収500万円を超えました。決して大きな成功ではないが、家族にも恵まれ今は毎日幸せを感じています。
この知人のおかげで、自分を信じて行動すれば、必ず良い方向に進むことを知ります。未来は自分が思い描く事しか実現されないので、いま行動しなければ一生変わらないですね。
ぶっちゃけ、客先常駐を脱出するのは難しくありません。なぜならば、常駐SEの大半は飲み会で愚痴るだけで、実際に行動に移す人は全体の1割もいないからです。私たちが実際に行動に移せば、意外と簡単に社内開発に転職できます。
客先常駐で働くSEがいなくなれば、客先常駐やSESは潰れるしかありません。私が社内開発を勧める理由は、社員を常駐させるだけのブラックは潰れて欲しいからです。そのためには、まずは私たち自身が行動しなければなりません。
私は過去にマイナビを利用して、客先常駐から脱出して社内開発に転職しました。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
公式サイト:マイナビ IT AGENT(無料サービス登録まで3分)
客先常駐から脱出できる3つの方法は?
客先常駐から脱出する方法は、大きく分けて3つあります。
方法1:IT業界を辞めて別の業種へ
客先常駐に疲れ切った人の中には、別業種で再スタートしたい人も多いです。でも、SEのキャリアを活かす方が、良い就職先に就ける可能性は遥かに高いですよね。
経験ゼロで新しい業種に入れば、年収250〜300万円で再スタートします。冷静に考えると、実務経験がない状態で異業種に飛び込めば、どの業種でも確実にブラックに就職します。ノルマがキツイ営業や飲食業、肉体労働の建築や工場は、IT業界以上にブラックな業種です。
仕事が楽な総務や事務職は、正社員ではなく派遣やパートしか募集していません。派遣やパートでは、今以上に将来が不安定になります。
1度でもIT業界で働きた経験があれば、私たちは未経験者ではなく経験者枠で応募できます。キャリアコンサルタントが提案する企業も、10倍以上に選択肢が増えますね。紹介してくれる企業は経験者向けなので、求人の質も以前より高くなります。
現実的に考えたら、現在のキャリアを活かさない手はないですね。
方法2:経験を活かして異業種の社内SEへ
異業種の社内SEを目指せば、客先常駐から逃れられます。しかしながら、社内SEはデメリットも多いため、私たちは十分に注意が必要です。
最大のデメリットは、特定の業界事情に詳しくなる反面、IT系の専門性が失われる事です。なぜならば、システム開発を外部委託するため、自社で経験やキャリアを積めないからです。社内SEの仕事は、社外のスケジュール管理と、社内の非IT管理部門のサポート業務です。
1度でも社内SEになると、一般的なSEのキャリアからは遠くなります。
また、本業が成長しない会社に就職すると、リストラの危険性も高いです。なぜならば、利益を上げない情報システム部門は、経営陣からコスト部門だと見なされるからです。定年まで働く前提で入社しても、経営方針が変われば真っ先に首を切られます。
競争社会から離れた社内SEにとって、外の世界で生き残るのは容易ではないですね。
方法3:経験を活かして自社や社内開発へ
IT業界で市場価値を高めたい人は、自社開発や社内開発を目指しましょう。社内開発とは、大手企業から依頼を請ける受託開発、自社製品やパッケージの開発や販売、スマホやソーシャルアプリの開発、コンサルタントやクラウド導入など、様々な働き方がありますね。
社内開発の最大のメリットは、経験と業界年齢に合わせてキャリアを積める事です。
開発案件では最新技術を学び、社内開発で経験を積めば上流工程からも携われます。設計やマネジメントを経験できれば、自身の市場価値を上げられますね。そして、専門知識や経験さえ積めれば、不景気を理由にリストラされても生き残れます。
また、専門知識や経験年数に合わせて、順調に収入も増やせますね。市場価値が高い人材になれば、フリーランスや在宅で働くのも難しくありません。市場価値が高い人材になれば、年収100〜200万円アップの転職も難しくありません。
では、客先常駐を脱出するには、私たちは具体的に何をすれば良いのでしょうか?
客先常駐から脱出できる転職サイト2社は?
客先常駐を脱出するには、「マイナビ×IT」と「社内SE転職ナビ」がお勧めです。
転職1:異業種の社内SEに強い「社内SE転職ナビ」
- IT経験者向けに、社内SEに特化した専門サイト
- 客先常駐から脱出して、異業種の社内SEに転職できる
- 他の経験者向けと比較して、知名度が低く利用者が少なすぎる
- 社内SE案件に絞られるため、求人数が673件と少なすぎる
- スキル次第だが、実は社内SE以外も紹介される
- 関東圏、関西圏以外では、求人がほとんどない
公式サイト:『社内SE転職ナビ』
社内SE転職ナビは、社内SEに特化した経験者向けの転職サイトです。他にない最大の特徴は、社内SEや社内開発を専門に扱い、確実に客先常駐から脱出できる事ですね。
しかしながら、他の転職サイトと比較して、知名度が低く利用者が少ない点に注意が必要です。また、社内SE案件に絞られるため、求人数が673件しかありません。「マイナビ×IT」も経験者向けで社内開発を中心に扱うが、求人数は2.8万件以上あります。
確実に客先常駐を脱出できるのは魅力だが、転職サイトの規模が少なすぎます。選択肢が少ないと、ブラックに就職する可能性も必然的に高くなります。「社内SE転職ナビ」1本に絞るのは、リスクが高いので避けた方が良いですね。
転職2:自社や社内開発に強い「マイナビ×IT」
- 大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイト
- 客先常駐から、自社や社内開発の転職に最も強い
- 自社や社内開発など、求人数は2.8万社以上もある
- ハイキャリア層ではなく、20〜30代の常駐SE向け
- 大手2社(リクナビ、DODA)にはない、中小の隠れ良企業を扱う
- 大手2社よりも、丁寧な対応で高評価を得ている
- 担当者が推薦状を書くので、書類選考の通過率が高い
公式サイト:マイナビ IT AGENT
「マイナビ×IT」は、大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイトです。他にない最大の特徴は、客先常駐から自社や社内開発、それから社内SEを目指せる事です。親切な対応の担当者が多く、転職経験がない初めての常駐SEにも向いています。
個人的な1番のお勧めが「マイナビ×IT」です。なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、客先常駐のブラックから脱出できたからです。
私が社内開発に転職できた時は、実務で開発経験が1度もない時でした。
「次もブラックに騙されて、客先常駐やSESに入社したらどうしよう」と不安しかなかったです。担当者は、客先常駐の経験しかなくても、必ず社内開発に就職できると声を掛けてくれました。「確実に社内案件に入れる保証がなければ、無理に転職する必要はないですよ」とも言ってくれました。
2ヶ月後に内定を頂いた先は、受託開発がメインのIT企業です。社員数が100名未満の中小企業だが、海外に開発拠点もある隠れ優良企業でした。
入社後に先輩社員から個別の社内研修があり、プロジェクト配属後も別の先輩が開発のサポートをしてくれます。それから、毎年40〜60万円ペースで順調に昇給し、4年後には年収が520万円を超えます。開発案件に就いた後も、納期がない月は毎日定時に帰宅しています。
上場企業や知名度がある大手はないが、私にとってこの会社は優良企業ですね。順調に昇給する上に残業も少ないため、今もこの会社でお世話になっています。
IT業界以外も広く扱う大手2社(リクナビ、DODA)と違い、IT系に特化したマイナビは求人の質が高いです。また、大手2社が扱わない隠れ優良企業が多いのも魅力です。機械的な対応にならざる負えない大手と違い、サポートが手厚い点もお勧めです。
私が客先常駐から脱出でき、社内開発に転職できたのはマイナビのおかげです。
これからも、常駐SEで働き続けるリスクとは?
客先常駐を続ける最大のデメリットは、経験年数に応じて給料が増えない事です。
常駐SEの給料が増えない理由は、手順書通りのマニュアル作業、ドキュメント作成、運用保守、ヘルプデスク、評価など、単純労働ばかりで開発経験を積めないからです。短期間で常駐先が変わるため、運が悪ければプロジェクト毎にスキルがリセットされます。
IT業界で35歳定年説があるのは、実務経験を積めない常駐SEの働き先がなくなるからです。35歳を過ぎると、経歴書の年齢を見ただけでスルーされます。
私の新入社員時代の元同僚は、今も1社目の客先常駐で働き続けています。久しぶりに彼女に再会したが、8年間で30万円(年収300→330万円)しか増えていない事に衝撃を受けました。30歳を機に、契約解除が増え自宅待機も増えたと言います。
対して、3年目に転職を決意した私は、その4年後に520万円まで増えています。IT業界では、本人の能力や実力以上に働く環境が大事です。
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- 『社内SE転職ナビ』求人数は673件と、ブラック率も高い
- 『リクルート』異業種への転職は、キャリアを活かせない
※マイナビのプロモーションを含みます。
<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を待っていたら、もう手遅れになるからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
公式サイト:マイナビ IT AGENT(無料サービス登録まで3分)
いますぐ転職する意思がなくても、自分を守るために会員登録だけでも必ずしてください。会員登録や転職サポートは全て無料だし、事前に面談済みなら必要な時にすぐに案件を紹介してくれるため、常駐先で契約解除された時のリスクヘッジになります。
まとめ:客先常駐は絶対に辞めとけ!?
- 昇給や賞与が一切なく、35歳で職を失う
- 仕事がなければ、社内待機や自宅待機を強制させられる
- 常駐先が見つからないと、合法で給与を40%カットされる
- 職場が変わる度に、常駐先と面接しなければならない
- 法律を犯した違法行為を強要される
客先常駐は辞めておけと言われる理由は、現代版の奴隷制度だからです。
必要な時だけ呼ばれて単純労働に従事し、プロジェクトが終わればまた次の常駐先に飛ばされます。そして、仕事がなくなれば契約を解除されて終わりですね。また、新人にも関わらず1人で現場に出され、常駐先では他社の上司から指示や怒鳴り声が飛びます。
長時間労働で働くも、残業代は支給されず手取りは17万円以下です。
しかしながら、本来であればIT業界は専門職のはずです。厚生労働省によると、SEの平均年収を547万円(年齢37.4歳)と公表しています。あまりにも現実と数値の乖離が大きくて、信じられないですよね。
乖離が大きい理由は、客先常駐はそもそも専門職のSEではないからです。
私は社内開発に転職した事で、4年後に年収が520万円になりました。今現在はずっとやりたかった開発ができて、毎日楽しく仕事をしています。社内の仲間と自社のプロジェクトに携われる事にも幸せを感じています。
1日でも早く行動に移した方が良い理由は?
2019年の有効求人倍率は、バブル期よりも高い「1.6倍」でした。また、IT業界は特に好調で、転職サイトが公表する転職有効求人倍率は「6.79倍」を記録しています(参考:転職求人倍率レポート)。書類を送付すれば、誰でも企業から内定を得られる状態ですね。
しかしながら、コロナウイルスの影響で、現状は大きく変わりつつあります。
20年3月以降の米国失業保険申請者数は、3月06日累計で「8,063万人」です(参考:新規失業保険申請件数3/06)。リーマンショックでさえ3月の失業者数は80万人だけでしたね。また、トヨタは来年4月期の決算で、営業利益が79.5%減少すると発表しています。
自動車業界が壊滅的な打撃を受けたら、日本の労働者市場は立ち行かなくなります。
2009年の金融危機の頃には、多くの開発案件が中止に追い込まれました。そして、たくさんの派遣SEや客先常駐が強制退場されています。私も当時若手社員で、常駐先から首を切られました。次の常駐先が見つからず、会社を首になった人もたくさん知っています。
常駐先の契約を切られてから転職活動を開始しても遅いです。その頃には、もう企業は新しい人材を募集していないからです。IT業界で居場所を失えば、飲食店、介護施設などの肉体労働に行く人も少なからずいます。
有効求人倍率が「0.45倍」になると、どのような状況に陥るでしょうか?
- 買い手市場から売り手市場に転落し、高条件で転職できない
- 求人数が3分の1以下になり、転職したくてもできない
- 求人倍率が0.45倍に陥ると、5年間は元に戻らない
- 予算縮小でプロジェクトが中止、常駐SEは強制退場される
- 次の常駐先が見つからず、上司から自主退職を勧められる
- その後に就職活動を開始しても、企業はもう人材を募集してない
- 転職エージェントに登録しても、求人の紹介を断られる
私たちに与えられている時間は、決して多くはないですね。
転職活動で今すぐに必要なものは?
転職活動を開始するに当たって、私たちが必要な準備は何もありません。また、私たちは全てのサービスを無料で利用できます。途中で就職を辞退しても罰金など一切ありません。
履歴書や職務経歴書は、キャリアコンサルタントと面談し転職の意思を固めた後に改めて準備すれば良いですね。面談することで進みたい方向性が決まり、その段階で具体的な準備を始めた方が手戻りが少ないです。
マイナビは、他の転職サイトにはない隠れ優良企業を多数扱います。私が社内開発ができる中小企業に就職できたのはマイナビのおかげです。大手リクナビやDODAだと、求人数が多いが優良企業は少ないのが難点ですね。
- 公式サイトから「無料転職サポート申し込み」を選択する
- 希望勤務地や個人情報を入力する(3分で登録できる)
- 担当者からメールか電話があり、面談日を指定する(平日夜や週末も可)
- 予約した日時に来社し、無料カンセリングを行う(所要時間は40分)
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キャリア面談後には、2万件ある求人から条件に合う企業を、20社前後紹介してくれます。紹介される案件に目を向けると「実務で1度も開発経験がなくても、必要としてくれる企業がたくさんある」と自信を得られます。
それだけ、IT企業は深刻な人材不足に陥っているからです。もちろん、働きたいと思える企業がなければ、無理に応募する必要はありません。
キャリア面談は身構える必要はないが、転職活動は慎重に行いましょう。
なぜならば、転職活動は私たちの人生を大きく変える、最初の大きな1歩になるからです。自分自身の内面と深く向き合うことでやりがいのある仕事を見い出し、新しい人生の再スタート切るためにあります。
転職活動で巡り会う会社は、入社するかは別にしてそれぞれ深い意味があります。
私自身は新しい道を歩み始めたことで、大きく生涯収入を増やすことに成功し、夢だった海外就職も実現できました。もしも、あの時に転職活動しなければ、私の年収は30歳でも300万円のままです。実際に、8年間働き続けている元同僚の年収は330万円です。
コロナウイルスの影響で、労働環境はめまぐるしく状況は変わっています。
秋採用で転職するには、今月中には既に動いてないともう手遅れです。登録に必要な項目は少なく、通勤中にスマホからでも簡単に面談を予約できます。
会員登録と面談の日程調整、それから面談して求人を紹介してもらうのは、全ての工程で1時間も掛かりません。後からキャンセルもできるので、会員登録だけでも先に終わらせた方が良いですね。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
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