客先常駐の将来性に対して不安を感じている人は多いです。私も客先常駐時代は、将来が不安で夜も満足に眠れない日々を過ごしました。しかしながら、なぜ専門職を選んだはずなのに、私たち常駐SEには将来性がないのでしょうか?
- 「IT企業に入社して2年、手取り15万円で将来に不安がある…」
- 「社内開発に転職したいけど、6社面接して全てに落ちた…」
- 「客先常駐のリストラに合い、100社応募するも全滅した…」
将来性がない最大の理由は、30歳を過ぎても年収が300万円を超えない事です。
経験年数に応じて収入が増えない理由は、客先常駐では専門知識や開発経験を積めないからですね。プロジェクト毎に職場が変わるため、私たちは要件定義や設計にステップアップする機会はありません。働き盛りの30代でも、年収250〜300万円の層が1番多いです。
私たち常駐SEは、35歳を超えても家族やマイホームを持つ事も出来ません。
なぜならば、社内開発で働くSEと比較して、生涯賃金は1億776万円も違うからです。会社員の生涯賃金の平均は「1億8624万円」、社内開発のSEは「2億1000万円」、常駐SEは「1億1150万円」しかないからです(参考:高卒と大卒の生涯賃金を比較)。
実際には、35歳を超えて働き続ける事さえも難しいですよね。
ここでは、客先常駐に将来性がない3つの理由を紹介します。また、35歳でも家族やマイホームをもてない理由、それから常駐SEが得られる生涯賃金も紹介します。私たち常駐SEが安心して働くには、社内開発できるIT企業に転職する以外で道はありません。
- 客先常駐に、将来性がない3つの理由とは?
- 常駐SEの35歳は、家族もマイホームも持てない?
- 常駐SEは、生涯賃金で「1億円以上」も差がある?
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- 『社内SE転職ナビ』社内SE専門だが、求人数は673件だけ
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<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を狙っている人は多いが、その頃にはもう手遅れになる可能性が高いからです。
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客先常駐の将来に、漠然とした不安を感じている…
年齢が若い20代でも、客先常駐の将来性に不安を感じている人は多いです。そして、35歳を過ぎると、働き先は目に見えてなくなってきますね。
27歳)手取り15万円だけ将来は不安しかない…
客先常駐型のIT企業から転職したい。今年27歳になる男です。恥ずかしながら私は新卒で社会人デビューしておらず、25歳で初就職しております。ちなみに四大卒ですが、入学自体が1年遅れです。留年はしておりません。
自分の価値を少しでも高めるため、何か技術を身に着けたいと思い、技術職を目指すことに。未経験でも育ててくれるというIT系企業を選んで入社しました。しかし、よくある特定派遣でした。客先常駐だという説明はありましたが、当時は特に危機感を抱かず…今思えば下調べが足りませんでした。
自分は組み込みシステムのソフトウェア部分の運用、保守の仕事を1年半続けておりますが、エンドユーザーやクライアントから上がってきたエラーなどをその都度直しているだけで、なかなかプロジェクトと言えるようなものでもありません。あまりガリガリ書かないので、ソースを見る力もあまりつきません。
ですが自分はまだマシで、プロジェクトとは名ばかりの雑用のような仕事をしながら、たらい回しにされてる同僚を見ていると将来不安です。
給料は安いし上がりませんし、ボーナスもほぼありませんでした。でも、これについては自分が真面目にやってこなかったツケだと思ってるので、我慢するしかないと思ってます。ただ…都心に住んでおり、手取りが15万を切る今の給与では貯金すら出来ず困っています。
上司にも会うことはなく、顔を合わすのは客先の人間ばかりで日に日に自社への帰属意識も薄れてきてしまっています。自分なりに頑張ってはいますが、誰も見ていなければ評価もされません。いつ今の現場も首切りされるか分かりませんし、このままダラダラ続けて、もっと年を取ったときに悲惨なことになっているのは避けたいです。一応まだ20代、最後のチャンスかと思っています。
私にはどういう選択肢があるでしょうか。
参考:Yahoo知恵袋
客先常駐に対して、将来に漠然とした不安を持つ常駐SEは多いですよね。私たちが不安を感じる最大の理由は、現場で専門知識や経験が積めず、経験年数に応じて給与が増えないからです。
客先常駐で働いていると、手取り15万円も珍しくありません。30歳を超えても、年収300万円以上稼げる方が少数派です。私がいた客先常駐では、35歳役職ありの先輩社員でも年収は330万円だけでした。
35歳)6社面接に行ったが全て不採用だった…
35歳SE経験あり、特定派遣で働いていたエンジニアに需要はありますか?私は現在妊娠中の主婦です。主人のことで質問させて下さい。主人が現在働いている会社が傾きはじめ、主人は今年から転職活動を開始しました。今までの経歴を活かせるITの会社へ就職したいと思っています。
主人の経歴を書きます。主人は大卒で、新卒の時からこれまでIT業界で働いてきました。現在35歳です。主人が務めていた会社はすべて特定派遣の会社です。
具体的な就職先としては、自社製品があったり、自社開発をしている会社を考えています。社内SEも就職先として考えています。客先常駐(客先常駐)が主体の会社は避けたいです。しかし今年から転職活動をはじめ、6社面接に行きましたが、すべて不採用になりました。少し気持ちが折れているようです。不採用になるたび、とてもつらい気持ちになっている主人がとても心配です。
これからも転職活動を続けていっていいのか…不安で質問させていただきました。35歳SE経験あり、特定派遣で働いていたエンジニアに需要はあるのでしょうか。本人次第だと思いますが、客観的に意見を頂ければと思います。
参考:Yahoo知恵袋
特定派遣でしか働いた経験がないと、35歳を過ぎて次の就職先を探すのは難しいですね。なぜならば、採用するIT企業から見たら、要件定義や設計、マネジメント経験がないと判断されるからです。
客先常駐以外に転職するならば、20代後半や30代前半に動く必要があります。
43歳)リストラに合い100社応募するも不採用…
去年11月に中小IT会社を会社都合で退職を余儀なくされました。去年の12月に失業給付を受けて今年の3月に切れるまでIT関係の会社を中心に求職を活動をしてきました。当方、男性、43歳。大学を卒業してから主ににサーバー構築・運用/保守・設計、開発業務(C)などをしてきましたが直近の業務ではサーバーリプレース・運用・保守業務をしてきました。
サーバー設計ではサーバー間連携について設計経験があります。求職活動中に100社近く履歴書、経歴書を送りましたが、ほぼ100パーセント不合格になりました。
もうIT業界に見切りをつけて福祉業界に行こうと思っております。十数年以上前に一度福祉業界に行こうと思い、実際に短期的にアルバイトで身障者の方の施設で排泄や食事の世話などをしたことがあります。また老人ホームを十数か所見学したこともあります。
IT業界は2次請け以降の会社だと、インフラの場合客先常駐となり、今の大不況下だと年齢が更にネックとなり50歳前後になるともう客先面談でNGになって、実質仕事がない状況になると想像するのが目に見えております。
参考:Yahoo知恵袋
現実的に考えた時に、40代で客先常駐で働き続けるのは無理です。客先常駐では35歳を過ぎると受け入れ先が激減し、40歳を過ぎると常駐先はなくなります。客先常駐で行き場所を無くした人たちは、飲食や介護業界など肉体労働に転職します。
2009年の金融危機では、30〜40代の常駐SEが大量にリストラされました。私たち常駐SEは、職を失う前に社内開発に転職する必要があります。
では、なぜ客先常駐では将来性がないと言われるのでしょうか。
客先常駐に将来性がない3つの理由は?
客先常駐は将来性がないと言われています。将来性がない理由は、30歳過ぎても年収300万円以下、「35歳定年説」でリストラされる上に、「偽装請負」で将来的に摘発される可能性が高いからです。
理由1:30歳を過ぎても「300万円」を超えない?
- 常駐SEの給料は、年収250〜300万円だけ
- 手取りは17〜20万円、賞与は10〜30万円だけ
- 30歳を過ぎても、年収300万円から増えない
- 経験年数が増えても、客先単価も給与も昇給しない
客先常駐の最大のリスクは、30代でも年収300万円から増えない事です。
経験年数に応じて収入が増えない理由は、専門知識や経験が積めないからです。常駐先では運用保守、評価、ドキュメント作成、ヘルプデスク などの単純労働が多いですよね。派遣ビジネスでは利益率は一向に改善できない上に客先単価も変わらず、常駐SEが昇給する要素はありません。
経験年数が少ない20代の頃は、常駐SEも社内開発も給与差はありません。
しかしながら、上流工程やマネジメントを経験する30代から、目に見えて給与差が大きくなります。私は常駐SEから社内開発に転職する事で、30歳手前で年収が520万円まで増えました。常駐時代の昇給額は3千円でしたが、転職してから4年間で220万円も増えています。
客先常駐では、30歳で年収250〜300万円の層が1番多いです。手取りは18万円、年間賞与は10〜30万円で残業代も支給されません。客先常駐は30歳を過ぎた当たりから、強烈な危機感を感じます。
理由2:「35歳定年説」でリストラに合う?
年功序列的賃金体系のもとでは、高年齢のプログラマはコストが高すぎると考える企業がある(特にプログラミングを単純作業と考える企業に多い)。俗にIT土方とも呼ばれデスマーチとなった場合は徹夜が続いたり体力が必要となってくる。そのため、プログラマとしての限界は30~35歳前後であるという説が存在した。
これは「プログラマ35(30)歳定年説」と呼ばれる。日本では、長時間労働、下流工程での賃金の頭打ちなどにより35歳定年説がささやかれている。
現在のIT業界では、「35歳定年説」は死語になりつつあります。
35歳を過ぎても、上流工程やマネジメントで活躍するSEが増えているからです。また、深刻な人材不足や少子高齢化の影響で、SEの平均年齢は年々上昇していますよね。経済産業省によると、SEの平均年齢は40.2歳まで増加しました(参考:IT人材の最新動向)。
しかしながら、客先常駐の世界では「35歳定年説」はまだまだ健在です。
なぜならば、常駐SEは下流工程しか経験できず、キャリアアップの道が完全に閉ざされているからです。営業担当者と話していると「SEの年齢が高くなると、派遣先は受け入れを拒否するようになる。出向先の管理職よりも年上だと、チームをまとめる方はやりにくいから」と言います。
実際に、客先常駐で働いていると、30代や40代や極端に少ないですよね。経歴書の年齢を見ただけで、受け入れ先は見送るからです。
理由3:「偽装請負」は将来摘発されるかも?
偽装請負や二重派遣は、製造業や軽作業の現場を中心に摘発されてきた違法行為ですが、IT業界においても無視できない問題です。
数年前から監督官庁も今後IT業界に対して重点的に指導していくと明言しておりますし、法令違反企業は、実名報道だけにとどまらず、事業停止や担当者個人が懲役刑などの刑事処分に問われる事にまで発展してしまう可能性もある重大な問題なのです。一時期、人材派遣業界最大規模まで成長した株式会社グッドウィルも偽装請負・二重派遣がきっかけになり、廃業に追い込まれました。
客先常駐では、「偽装請負」と「多重派遣」が当たり前に行われています。
しかしながら、今後も偽装請負がIT業界に残り続けるかはわかりません。例えば、2018年9月に「特定派遣」が廃止されていますよね。特定派遣とは、正社員で採用した人材を、派遣社員のように外部に出向させる労働形態です。
特定派遣は、客先に常駐させるのに最も都合が良い労働形態でした。しかしながら、多重派遣や待機中の給料未払いなど、悪用する企業が増えたため労働法改正で廃止されています。
今現在は客先常駐の「偽装請負」は摘発されていません。しかしながら、今後も残り続けるとは限らないですね。偽装請負が労働局に摘発されたら、私たち常駐SEは働く場所を失います。そうなってから次の職場を探しても遅いです。
参考:客先常駐(SES契約)は法的にも違法|ただの奴隷と変わらない
現実問題として、私たち常駐SEは将来結婚するのも難しいです。35歳でも家族を持てず、マイホームで住宅ローンを組むことも難しいですね。
常駐SEの35歳は、生涯独身で家族も家も持てない?
- 関東のマイホームの相場は、3500〜4000万円
- 年収400万円の借入限度額は2506万円(返済35年)
- 子供1人育てるのに、必要な平均費用は2300万円
- 常駐SEだと30歳を超えても、年収300万円から増えない
- 35歳以降は、同じ会社で働き続けらず退職金なし
客先常駐で働いていると、35歳を過ぎても家族やマイホームを持てません。
私が新卒で入社した客先常駐で、35歳の先輩社員がいました。彼は独身で結婚せず、会社と家賃を折半している社宅に住んでいます。お酒を飲んでいる時に、先輩社員の給料を教えてもらったが年収は330万円、貯金額は100万円を少し超えるだけでした。
この先輩社員とは対照的に、1次請け社員の年収は残業代込みで900万円です。
プライベートでも付き合いがある常駐先の自社社員がいました。彼は先輩社員と同じ35歳ですが、都内にマンションを購入し、奥さんは専業主婦で小学生が2人、家族用にマイカーを所有しています。良くフットサルの帰りに、この社員に駅まで送ってもらいました。
先輩が言うには「20代は残業漬けで大変だったけど、30歳になる頃にはマンションを購入できるだけの頭金を貯められた」と言います。私の先輩社員も毎日夜遅くまで働いていたけれども、残業代は1円も支給されず、家族を養うために必要なお金を貯められていません。
同じプロジェクトに携わっていても、所属する会社が違うだけでこれだけの給与格差があります。具体的に計算してみると、常駐SEと社内開発で働くSEでは、生涯賃金は1億円以上も違います。
常駐SEは、生涯賃金で「1億円以上」も格差がある?
年代 | 常駐SE | SE(男性) | 会社員 |
---|---|---|---|
20代 | 250万円〜 | 393.5万円 | 346万円〜 |
30代 | 300万円〜 | 561万円 | 436万円〜 |
40代 | 300万円〜 | 649万円 | 517万円〜 |
50代 | 300万円〜 | 654.5万円 | 545万円〜 |
平均年収 | 250〜300万円 | 550.8万円 | 440.7万円 |
生涯賃金 | 1億1150万円 | 2億1926万円 | 1億8440万円 |
厚生労働省によると、SEの平均年収は550万円、生涯賃金は2億1926万円です(参考:システム・エンジニアの年収)。
対して、客先常駐では30歳を超えても、年収300万円以上を稼ぐのは難しいですよね。実際には、40代や50代を過ぎても、常駐先で働き続ける事自体も難しいです。そのため、客先常駐の生涯賃金は1億1150万円だけです。
社内開発などのSEと比較すると、客先常駐は1億776万円も生涯賃金が少ないです。
大卒男性の生涯賃金は1億8624万円、高卒は1億4964万円なので、会社員の平均よりもずっと少ない事が分かります(参考:高卒と大卒の生涯賃金を比較!初任給や平均年収は?)。
常駐SEが家族やマイホームを持てないのは、生涯年収で1億円以上の差があるからです。社内開発で働くSEは、給与格差の1億円分でマイホーム(3500万円)を購入したり、子育て(1人当り2300万円)に費やします。
35歳過ぎても働き続けたいならば、社内開発に転職する以外で道はありません。
35歳を過ぎてもSEを続けるなら「社内開発」へ
- 社内開発ならば、高い専門知識やスキルを身につけられる
- 開発経験を積めば、年齢と共に市場価値も上がる
- 常駐先を転々としないため、ステップアップできる
- 30代になると、設計やチーム管理も経験できる
- 40代以降は、社内のマネジメントや経営も経験できる
社内開発であれば、定年まで働き続けるのは難しくありません。
なぜならば、プロジェクト毎に職場が変わらないため、専門知識や経験を蓄積できるからです。プログラミングを経験した後は、要件定義や設計などの上流工程にステップアップできますね。上流工程を経験すると、同時にマネジメントを学ぶ機会もあります。
深刻な人材不足の現在では、常駐SEから「社内開発」に転職するのは難しくないです。会社を辞めずに転職活動すれば、簡単に社内開発に転職できます。なぜならば、社内開発から内定を得られなければ「無理に転職しなくても良い」という選択肢を取れるからです。
転職活動はタイミングが重要なので、いずれは希望する企業から内定を得らます。焦って就職先を決める人ほど、客先常駐に就職しますね。
では、私たちが客先常駐から脱出するには、具体的には何をすれば良いのでしょうか。
「諦めなければ、必ず客先常駐から脱出できる」
客先常駐で働く多くのSEに、社内開発を目指して欲しいと思っています。
なぜならば、私自身が客先常駐やSESに長年苦しめられたからです。客先常駐では将来性がない上に、出向先や自社に都合良く使われ、需要がなくなれば切り捨てられます。常駐先で契約解除されたら、自社でも居場所を失い失業するしか道はありません。
私がIT未経験で入社した先は、社員を客先に常駐させるだけのブラックでした。毎日夜11時過ぎまで働くも残業代は1円も支給されず、時給に換算すると700円以下です。身体は疲れているのに、布団に入ると将来が不安で夜も眠れません。
ある仕事帰りの電車の中で、窓に映った惨めな自分の姿を目にします。家事と仕事を両立し苦労して育ててくれた母親の事を思い、自然と目から涙がこぼれ落ちました。しかしながら、臆病だった私は行動に移せず、転職できずに3年が経ちます。
働くためだけに社会から生かされている生活に嫌気が指していた時に、知人から転職エージェントを紹介されました。転職に前向きになれないながらも、半ば強制的に就職活動が始まります。
そして、その2ヶ月後に社内開発できる企業に就職し、私の人生は大きく変わりました。社内開発できる企業に入社後、転職してから4年後には年収500万円を超えました。決して大きな成功ではないが、家族にも恵まれ今は毎日幸せを感じています。
この知人のおかげで、自分を信じて行動すれば、必ず良い方向に進むことを知ります。未来は自分が思い描く事しか実現されないので、いま行動しなければ一生変わらないですね。
ぶっちゃけ、客先常駐を脱出するのは難しくありません。なぜならば、常駐SEの大半は飲み会で愚痴るだけで、実際に行動に移す人は全体の1割もいないからです。私たちが実際に行動に移せば、意外と簡単に社内開発に転職できます。
客先常駐で働くSEがいなくなれば、客先常駐やSESは潰れるしかありません。私が社内開発を勧める理由は、社員を常駐させるだけのブラックは潰れて欲しいからです。そのためには、まずは私たち自身が行動しなければなりません。
私は過去にマイナビを利用して、客先常駐から脱出して社内開発に転職しました。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
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客先常駐から脱出できる3つの方法は?
客先常駐から脱出する方法は、大きく分けて3つあります。
方法1:IT業界を辞めて別の業種へ
客先常駐に疲れ切った人の中には、別業種で再スタートしたい人も多いです。でも、SEのキャリアを活かす方が、良い就職先に就ける可能性は遥かに高いですよね。
経験ゼロで新しい業種に入れば、年収250〜300万円で再スタートします。冷静に考えると、実務経験がない状態で異業種に飛び込めば、どの業種でも確実にブラックに就職します。ノルマがキツイ営業や飲食業、肉体労働の建築や工場は、IT業界以上にブラックな業種です。
仕事が楽な総務や事務職は、正社員ではなく派遣やパートしか募集していません。派遣やパートでは、今以上に将来が不安定になります。
1度でもIT業界で働きた経験があれば、私たちは未経験者ではなく経験者枠で応募できます。キャリアコンサルタントが提案する企業も、10倍以上に選択肢が増えますね。紹介してくれる企業は経験者向けなので、求人の質も以前より高くなります。
現実的に考えたら、現在のキャリアを活かさない手はないですね。
方法2:経験を活かして異業種の社内SEへ
異業種の社内SEを目指せば、客先常駐から逃れられます。しかしながら、社内SEはデメリットも多いため、私たちは十分に注意が必要です。
最大のデメリットは、特定の業界事情に詳しくなる反面、IT系の専門性が失われる事です。なぜならば、システム開発を外部委託するため、自社で経験やキャリアを積めないからです。社内SEの仕事は、社外のスケジュール管理と、社内の非IT管理部門のサポート業務です。
1度でも社内SEになると、一般的なSEのキャリアからは遠くなります。
また、本業が成長しない会社に就職すると、リストラの危険性も高いです。なぜならば、利益を上げない情報システム部門は、経営陣からコスト部門だと見なされるからです。定年まで働く前提で入社しても、経営方針が変われば真っ先に首を切られます。
競争社会から離れた社内SEにとって、外の世界で生き残るのは容易ではないですね。
方法3:経験を活かして自社や社内開発へ
IT業界で市場価値を高めたい人は、自社開発や社内開発を目指しましょう。社内開発とは、大手企業から依頼を請ける受託開発、自社製品やパッケージの開発や販売、スマホやソーシャルアプリの開発、コンサルタントやクラウド導入など、様々な働き方がありますね。
社内開発の最大のメリットは、経験と業界年齢に合わせてキャリアを積める事です。
開発案件では最新技術を学び、社内開発で経験を積めば上流工程からも携われます。設計やマネジメントを経験できれば、自身の市場価値を上げられますね。そして、専門知識や経験さえ積めれば、不景気を理由にリストラされても生き残れます。
また、専門知識や経験年数に合わせて、順調に収入も増やせますね。市場価値が高い人材になれば、フリーランスや在宅で働くのも難しくありません。市場価値が高い人材になれば、年収100〜200万円アップの転職も難しくありません。
では、客先常駐を脱出するには、私たちは具体的に何をすれば良いのでしょうか?
客先常駐から脱出できる転職サイト2社は?
客先常駐を脱出するには、「マイナビ×IT」と「社内SE転職ナビ」がお勧めです。
転職1:異業種の社内SEに強い「社内SE転職ナビ」
- IT経験者向けに、社内SEに特化した専門サイト
- 客先常駐から脱出して、異業種の社内SEに転職できる
- 他の経験者向けと比較して、知名度が低く利用者が少なすぎる
- 社内SE案件に絞られるため、求人数が673件と少なすぎる
- スキル次第だが、実は社内SE以外も紹介される
- 関東圏、関西圏以外では、求人がほとんどない
公式サイト:『社内SE転職ナビ』
社内SE転職ナビは、社内SEに特化した経験者向けの転職サイトです。他にない最大の特徴は、社内SEや社内開発を専門に扱い、確実に客先常駐から脱出できる事ですね。
しかしながら、他の転職サイトと比較して、知名度が低く利用者が少ない点に注意が必要です。また、社内SE案件に絞られるため、求人数が673件しかありません。「マイナビ×IT」も経験者向けで社内開発を中心に扱うが、求人数は2.8万件以上あります。
確実に客先常駐を脱出できるのは魅力だが、転職サイトの規模が少なすぎます。選択肢が少ないと、ブラックに就職する可能性も必然的に高くなります。「社内SE転職ナビ」1本に絞るのは、リスクが高いので避けた方が良いですね。
転職2:自社や社内開発に強い「マイナビ×IT」
- 大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイト
- 客先常駐から、自社や社内開発の転職に最も強い
- 自社や社内開発など、求人数は2.8万社以上もある
- ハイキャリア層ではなく、20〜30代の常駐SE向け
- 大手2社(リクナビ、DODA)にはない、中小の隠れ良企業を扱う
- 大手2社よりも、丁寧な対応で高評価を得ている
- 担当者が推薦状を書くので、書類選考の通過率が高い
公式サイト:マイナビ IT AGENT
「マイナビ×IT」は、大手マイナビが運営する、IT業界に特化した専門サイトです。他にない最大の特徴は、客先常駐から自社や社内開発、それから社内SEを目指せる事です。親切な対応の担当者が多く、転職経験がない初めての常駐SEにも向いています。
個人的な1番のお勧めが「マイナビ×IT」です。なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、客先常駐のブラックから脱出できたからです。
私が社内開発に転職できた時は、実務で開発経験が1度もない時でした。
「次もブラックに騙されて、客先常駐やSESに入社したらどうしよう」と不安しかなかったです。担当者は、客先常駐の経験しかなくても、必ず社内開発に就職できると声を掛けてくれました。「確実に社内案件に入れる保証がなければ、無理に転職する必要はないですよ」とも言ってくれました。
2ヶ月後に内定を頂いた先は、受託開発がメインのIT企業です。社員数が100名未満の中小企業だが、海外に開発拠点もある隠れ優良企業でした。
入社後に先輩社員から個別の社内研修があり、プロジェクト配属後も別の先輩が開発のサポートをしてくれます。それから、毎年40〜60万円ペースで順調に昇給し、4年後には年収が520万円を超えます。開発案件に就いた後も、納期がない月は毎日定時に帰宅しています。
上場企業や知名度がある大手はないが、私にとってこの会社は優良企業ですね。順調に昇給する上に残業も少ないため、今もこの会社でお世話になっています。
IT業界以外も広く扱う大手2社(リクナビ、DODA)と違い、IT系に特化したマイナビは求人の質が高いです。また、大手2社が扱わない隠れ優良企業が多いのも魅力です。機械的な対応にならざる負えない大手と違い、サポートが手厚い点もお勧めです。
私が客先常駐から脱出でき、社内開発に転職できたのはマイナビのおかげです。
これからも、常駐SEで働き続けるリスクとは?
客先常駐を続ける最大のデメリットは、経験年数に応じて給料が増えない事です。
常駐SEの給料が増えない理由は、手順書通りのマニュアル作業、ドキュメント作成、運用保守、ヘルプデスク、評価など、単純労働ばかりで開発経験を積めないからです。短期間で常駐先が変わるため、運が悪ければプロジェクト毎にスキルがリセットされます。
IT業界で35歳定年説があるのは、実務経験を積めない常駐SEの働き先がなくなるからです。35歳を過ぎると、経歴書の年齢を見ただけでスルーされます。
私の新入社員時代の元同僚は、今も1社目の客先常駐で働き続けています。久しぶりに彼女に再会したが、8年間で30万円(年収300→330万円)しか増えていない事に衝撃を受けました。30歳を機に、契約解除が増え自宅待機も増えたと言います。
対して、3年目に転職を決意した私は、その4年後に520万円まで増えています。IT業界では、本人の能力や実力以上に働く環境が大事です。
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- 『社内SE転職ナビ』求人数は673件と、ブラック率も高い
- 『リクルート』異業種への転職は、キャリアを活かせない
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<24年4月:求人数は下落に転じる>
24年に入り、日本の雇用環境は急速に悪化し始めています。
転職大手DODAによると、2月の有効求人倍数は『3.22倍→2.67倍』に急落しています。下落に転じた理由は、これまでコロナを理由に転職活動を遅らせてきた人が今年の春採用に向けて遂に動き始めたことに加え、予想外に求人数が前月比で減少したからです。製造業の求人数の減少は、昨年10月から指摘されていました(参考:製造業の新規求人数は大幅減少が続く(2023-10))。
そのため、24年春採用は危機的な状況に陥る可能性が高いです。
日本製造業の不調の原因は、世界経済の需要の急落です。21年9月に中国不動産バブルの崩壊、22年2月はウクライナ紛争で欧州経済が危機に瀕し、24年現在も中東紛争が加わり厳しい状況が続きます。更には、23年まで唯一好調だった米国も、24年には景気後退に突入する可能性が高いです(参考:米国の景気後退が始まる2024年)。
金融危機が訪れると、08年と同様に多くの常駐SEが職を失います。
私自身も当時1年目で、常駐先から契約解除と解雇されました。
契約解除後に転職活動しても、より条件が下がる劣悪なブラックしか残っていません。私は半年後に運良く内定を獲得できたが、年収300万円以下で4年間も身動きできなかったです。コロナ過では在宅ワークに救われたが、世界的な景気後退では私たち常駐SEに逃げ道はありません。
そのため、23年に転職を逃した人は、今すぐに行動を開始してください。24年の春採用を待っていたら、もう手遅れになるからです。
客先常駐から脱出するならば、「マイナビIT」が1番お勧めです。
なぜならば、私自身がマイナビを利用する事で、4年前に客先常駐から脱出できたからです。社内開発に転職後の年収は4年間で300→520万円まで増え、契約更新や解除の不安から解放されました。
公式サイト:マイナビ IT AGENT(無料サービス登録まで3分)
いますぐ転職する意思がなくても、自分を守るために会員登録だけでも必ずしてください。会員登録や転職サポートは全て無料だし、事前に面談済みなら必要な時にすぐに案件を紹介してくれるため、常駐先で契約解除された時のリスクヘッジになります。
まとめ:客先常駐に将来性がない3つの理由は?
- 30歳を過ぎても、年収300万円でさえ超えない
- 「35歳定年説」があり、リストラに合う確率が高い
- 「偽装請負」や「多重派遣」で、将来的に摘発される
将来性がない最大の理由は、30歳を過ぎても年収が300万円を超えない事です。
経験年数に応じて収入が増えない理由は、客先常駐では専門知識や開発経験を積めないからですね。プロジェクト毎に職場が変わるため、私たちは要件定義や設計にステップアップする機会はありません。働き盛りの30代でも、年収250〜300万円の層が1番多いです。
私たち常駐SEは、35歳を超えても家族やマイホームを持つ事は出来ません。
なぜならば、社内開発で働くSEと比較して、生涯賃金は1億50万円も違うからです。会社員の生涯賃金の平均は「1億8624万円」、社内開発のSEは「2億1000万円」、常駐SEは「1億1150万円」しかないからです。
実際には、35歳を超えて働き続ける事さえも難しいですよね。
私たち常駐SEが安心して働くには、社内開発できるIT企業に転職する以外で道はありません。人材不足の現在であれば、社内開発に転職するのは現実的に難しくありません。私が客先常駐から社内開発に転職したのは、実務で開発経験が1度もない時です。
年齢を重ねるほど転職のチャンスは減るため、私たちは1日も早く行動する必要があります。
1日でも早く行動に移した方が良い理由は?
2019年の有効求人倍率は、バブル期よりも高い「1.6倍」でした。また、IT業界は特に好調で、転職サイトが公表する転職有効求人倍率は「6.79倍」を記録しています(参考:転職求人倍率レポート)。書類を送付すれば、誰でも企業から内定を得られる状態ですね。
しかしながら、コロナウイルスの影響で、現状は大きく変わりつつあります。
20年3月以降の米国失業保険申請者数は、3月06日累計で「8,063万人」です(参考:新規失業保険申請件数3/06)。リーマンショックでさえ3月の失業者数は80万人だけでしたね。また、トヨタは来年4月期の決算で、営業利益が79.5%減少すると発表しています。
自動車業界が壊滅的な打撃を受けたら、日本の労働者市場は立ち行かなくなります。
2009年の金融危機の頃には、多くの開発案件が中止に追い込まれました。そして、たくさんの派遣SEや客先常駐が強制退場されています。私も当時若手社員で、常駐先から首を切られました。次の常駐先が見つからず、会社を首になった人もたくさん知っています。
常駐先の契約を切られてから転職活動を開始しても遅いです。その頃には、もう企業は新しい人材を募集していないからです。IT業界で居場所を失えば、飲食店、介護施設などの肉体労働に行く人も少なからずいます。
有効求人倍率が「0.45倍」になると、どのような状況に陥るでしょうか?
- 買い手市場から売り手市場に転落し、高条件で転職できない
- 求人数が3分の1以下になり、転職したくてもできない
- 求人倍率が0.45倍に陥ると、5年間は元に戻らない
- 予算縮小でプロジェクトが中止、常駐SEは強制退場される
- 次の常駐先が見つからず、上司から自主退職を勧められる
- その後に就職活動を開始しても、企業はもう人材を募集してない
- 転職エージェントに登録しても、求人の紹介を断られる
私たちに与えられている時間は、決して多くはないですね。
転職活動で今すぐに必要なものは?
転職活動を開始するに当たって、私たちが必要な準備は何もありません。また、私たちは全てのサービスを無料で利用できます。途中で就職を辞退しても罰金など一切ありません。
履歴書や職務経歴書は、キャリアコンサルタントと面談し転職の意思を固めた後に改めて準備すれば良いですね。面談することで進みたい方向性が決まり、その段階で具体的な準備を始めた方が手戻りが少ないです。
マイナビは、他の転職サイトにはない隠れ優良企業を多数扱います。私が社内開発ができる中小企業に就職できたのはマイナビのおかげです。大手リクナビやDODAだと、求人数が多いが優良企業は少ないのが難点ですね。
- 公式サイトから「無料転職サポート申し込み」を選択する
- 希望勤務地や個人情報を入力する(3分で登録できる)
- 担当者からメールか電話があり、面談日を指定する(平日夜や週末も可)
- 予約した日時に来社し、無料カンセリングを行う(所要時間は40分)
- 仕事が忙しく来社できない場合は、電話でも対応しています
キャリア面談後には、2万件ある求人から条件に合う企業を、20社前後紹介してくれます。紹介される案件に目を向けると「実務で1度も開発経験がなくても、必要としてくれる企業がたくさんある」と自信を得られます。
それだけ、IT企業は深刻な人材不足に陥っているからです。もちろん、働きたいと思える企業がなければ、無理に応募する必要はありません。
キャリア面談は身構える必要はないが、転職活動は慎重に行いましょう。
なぜならば、転職活動は私たちの人生を大きく変える、最初の大きな1歩になるからです。自分自身の内面と深く向き合うことでやりがいのある仕事を見い出し、新しい人生の再スタート切るためにあります。
転職活動で巡り会う会社は、入社するかは別にしてそれぞれ深い意味があります。
私自身は新しい道を歩み始めたことで、大きく生涯収入を増やすことに成功し、夢だった海外就職も実現できました。もしも、あの時に転職活動しなければ、私の年収は30歳でも300万円のままです。実際に、8年間働き続けている元同僚の年収は330万円です。
コロナウイルスの影響で、労働環境はめまぐるしく状況は変わっています。
秋採用で転職するには、今月中には既に動いてないともう手遅れです。登録に必要な項目は少なく、通勤中にスマホからでも簡単に面談を予約できます。
会員登録と面談の日程調整、それから面談して求人を紹介してもらうのは、全ての工程で1時間も掛かりません。後からキャンセルもできるので、会員登録だけでも先に終わらせた方が良いですね。マイナビは親切な担当者が多く、客先常駐から抜け出せるか不安を感じている人に向いています。
私自身が4年前に、ブラックを脱出できたのでマイナビが1番のお勧めです。
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